■ 自動アンテナ選択の製作 ■ | ||||||||||||||||||||||||||||
ただいま1KWへの準備中です。後から後悔しても始まらないが、変更申請の際、余計なバンド(早い話、普段使用しないバンド)まで申請してしまった。まぁ、認定で電波検査が省略される場合は、可能性のあるバンドを全て網羅するのが一般的(?)だと思います。ついツイ、このパターンに陥ってしまった。しかし、よくよく考えてみると1KWの変更検査を受ける時に、検査官の目の前で実際にQRVできないとマズイことになりそう...。確実に出られるバンドだけ申請し、実地検査終了後に他のバンドの申請をすれば良かったかも。う〜ん、どうしようかしらん。 横浜でQRVした時にATUを使用したことがあるので、これを用いればマガリなりにもオールバンドでQRV可能である。コレだでOKとしたいところだが、ヨクヨク考えてみると、@14/21/28MHzはSpider Beam ANTだし、A7MHzはダブルバズーカANTだし、最近面白くなってきたB18/24MHzはダイポールにするツモリである。C50MHzはHB9CVで、D他のバンドをATUとしてもイロイロANT切替え選択する必要が出てくる。現在使用しているICOM社のIC−7400はHF/50MHzのバンドで2つのANTを自動切換えするコトが出来るが、少なくても4つのANTは無理・無理。ここでICOM製のアクセサリー端子を利用してバンド切替を自動にするコトを考えてみた。ところがドッコイショ、このアイデアにも無理がある。18/24MHzのWARCバンドがNGなのである。 こうなると何とかしたくなるのがHYDの悪いクセ。アレコレ考えた末、CI−X(not V but Five)の情報でアンテナを自動切換してしまおう、というコトに相成った。CI−Xを利用したANTセレクタは、発表例が無いように思うが、まぁ何とかなるだろう。 |
||||||||||||||||||||||||||||
2012-02-25 IC−7400の説明書にあるCI−Xの信号フォーマットを見て、ツラツラ考えて見る。単純な構造なので何とかなりそう。っーう訳で、先ずはハードから製作するコトにした。IC−7400から出てくる信号はRS−232Cモドキ(TTLレベル)なので、RS−232Cと来れば16F648AのPICである。このマイコンでRS232C信号を解析し、バンドを判断してリレーを駆動して切替えよう。で、これまでに製作したRS232を利用した回路図をコピペして、チョコチョコっと変更すればスグに回路図は出来上がった 2012-02-26 回路図を基にして、久し振りに半田ゴテを握ります。使用する部品は特殊なモノは無いので、パーツ箱に入っているモノだけで済み、午前中の2、3時間で基本部完成。午後からはソフトの制作です。GPS関連でRS−232Cを幾度もイジくっているので、ソフトの方も基本部はスグに完了。でも・しかし、ここからが大変であった。 CI−X信号を読み込んでいる筈なんだが、どうにも解析できない。2,3時間も格闘していて、例によってフッと気が付いた。前と同じように、論理が逆転しているのではないか、と。IC−7400からの信号をデジトラで受け、PICに入れているのだが、やはり勘違いしてしまっていた。逆論理になっている。この失敗は繰り返さないとココロに誓った筈なんだがぁ...。もう1個デジトラを追加して反転させます。さぁー、今度はどうヨォ? でも全く受信出来ていないようである。オシロでRS232の信号を確認しても、ちゃんとPICに入力されているようである。こうなると、ハード側でなく「ソフト側が怪しい」というコトになる。アレコレとソフトをイジくってみるが、ラチがあかない。プリアンブル信号はHexでFEなのだが、これをゼロにすると少しデータを読み込んでいるようだ。でもココで時間切れ。 2012-02-27 昨晩、布団の中でアレコレ考えたコトがある。オシロで見たRS232信号だが、ヤケにゼロが多いのである。信号が少ないからソウなんだろうと考えていたのだが、やはり少ないという直感を信じてみよう。少ないというコトは、無くなっている可能性が大である。となると、RF回り込み対策で、入力に入れたLPFのカットオフが低すぎるのではないか、ということ。 で、今日はこのLPFを外して動かしてみる、。すると・どうだぁ、イトも簡単に動き出した。ゲェーッ、こんなコトで丸一日もツブしていたのか! ガックリ。まぁ、動いたんだから良しとしよう。IC−7400のダイヤルやバンドをイジると、それにつれて端子の電圧が変化する。この端子でリレーを駆動すれば、自動でアンテナを選択できる。 2012-02-27 今日は手動でバンド切替できるようにハード/ソフトを追加した。こちらはアッケなく完成。あとはリレー駆動回路を付けてケースに容れれば完成です。 |
||||||||||||||||||||||||||||
JIGの上からPIC挿入 | ||||||||||||||||||||||||||||
えらく長い間、ウッチャッていた。インフルエンザに罹ったり、大事な親戚の葬儀の手伝いに行っていたりと、割と忙しかったのである。でもこの間、通販でリレーの入手やら、横浜に帰った時に秋葉でコネクタやらシャーシなどの買い物をしたりで、準備もそれなりに行っていた。ココに至って準備が整ったので、漸くに重い腰が上がった。お待たせしました(って、誰も待っていなかったりして Hi Hi)、続編です。 | ||||||||||||||||||||||||||||
2012-03-16 切替え用のリレーはオムロンのLY−2パワーリレー(+12V,75mA)を通販で購入した。コイツは高い周波数では無理であるが、低い周波数なら結構なパワーも扱えそうである。仕様では、DCで10A、AC250Vでも10Aだそうな。ということは、50MHzでも1/10の1AはOKだろうと、根拠レスの推定をします。接点を2個使用すれば、この倍の2Aは大丈夫。つぅーコトは、100Wは楽勝でOKってコトね、根拠レスだけれど。14MHzは1KWなんだけれど、周波数が低いからコレも大丈ブィ(勿の論、これも根拠レス)。 でも、少しでもロスを少なくしたいので、イツモのようにリレーをイジります。まぁ、イジるってホドではないんだけれど。リレーのプラ・ケースを無理クリ開けて、中の2つの端子間をメッキ線で半田付けするだけ。学生の頃、430MHzのTV送信機を製作したことがあるが、この時もこの方法で、ANTリレーとした。一応パワーがシッカリ出ていたんで、少しは効果があるかも。今回は6個のANTを切替するツモリなので、6個のリレーを改造した。 チナみに、#0:14/21/28MHz Spider Beam ANT , #1:50MHz HB9CV , #3:7MHz Double Bazzuka , #4:18/24MHz Dipole , #5:All-Band LW+ATU , #6:予備 の予定である。無線機には2個のANT端子があるが、片方はダミーロード300Wに接続するツモリである。 |
||||||||||||||||||||||||||||
B4 | After | |||||||||||||||||||||||||||
2012-03-20 同軸コネクタの内、2個はテフロンの高級品を使用。これはKWの運用を考えてのコトです。後のコネクタは、秋月の中国製(?)の1個70円のチープなヤツを使用。このM型コネクタ7個とリレー6個の配置を決めます。この2つを決めれば、あとはヒタスラ穴あけ加工です。シャーシパンチのような便利な工具を持っていないので、ボール盤で穴の周りに幾つも穴を開け、この穴の間をニッパーで切り取り星型の穴を開けます。あとはヤスリでゴリゴリしてキレイな円形に。鉄板だと、この手法では超キツイが、相手がアルミ板なので、スコブる簡単。それでも7個のコネクタの穴あけはシンドかった。昼から始めて、夕方までには全ての穴あけ終了です。夕飯後、リレー関連の配線をした。少しでもロスを少なくしようと、かなり太いケーブルだったので、この半田付け作業は難航。 |
||||||||||||||||||||||||||||
2012-03-20 今日はリレー以外の配線を行った。LED表示、タクト等のSW部などを細い線で、基板との間を結線すれば完了です。本当はココで工作道具やら、イロイロ出たゴミの後片付けをして、キレイキレイな環境で『火入れ式』を執り行うのだろう。が、性格上急いたHYDは足の踏み場も無い状況で、即電源ONである。先ずはIC-7400と接続していない状況なので、手動でのANT切替の確認を実施。どうやら問題ないようである。で、肝心の自動切換はというと、CI-Xを接続してダイヤルを動かすと、バンドに応じて切り替わっていく。う〜ん、ヤッタネェ!! どうやら完成のようである。一安心したトコロで、ボール盤やらヤスリなどの工具を片付けます。切クズや半田付けのカスが部屋中に散らばっているモノも片付けます。 サッパリしたしたトコロで、再び製作した自動選択回路と向き合います。イロイロな状況でも確実に動作することを確認します。先ずは、手動の動作を再確認し、自動に切替えてこの動作も確認します。コレも問題なし。、ところが・ギッチョンチョン、ここから自動→手動に切替えると、何か変。リレー動作そのモノのはOKなんだが、Auto/ManualのLED表示が切替わらない。逆のパターンである手動→自動の切替は問題ない。こういうBugが一番ヤッカイである。案の定、今回も割り込み処理に問題がありそう。でもHYDのスキルでは原因が分からない。1時間ほど格闘したがラチが明かない。ここで決断、市販品ではなく自身で使用するモノなので、対処療法で問題ないようにソフトを変更。 この自動ANT選択回路はシャックに置かず、パンザの根元近くに置く予定です。避雷回路の一部にもなるし、何より、シャック内にケーブルがクネクネしなくてOKだからです。となると、あまり見映えを気にするコトもない。で、手数がかかるレタリングではなくテプラで済まします。それでも、テプラで表示を行うとFBに見えてくるから不思議・不思議。これにて 完了!! |
||||||||||||||||||||||||||||
テプラでお化粧 | テプラでお化粧 | |||||||||||||||||||||||||||
同軸コネクタの後ろ側の黒い端子は、ZNRで高圧を外へ逃がすツモリのものです。直雷では防ぎようがありませんが、誘導雷なら、効果あるかも? で、これには何をつなげるかって?? 答え:ローテターの多芯ケーブルです。 |
||||||||||||||||||||||||||||
元同僚のJA4のOMから久し振りのメールが届いた。驚いたことに、彼も同時期にCI-XによるANTの自動選択回路を製作していた。う〜ん、世の中、「広いようで狭い」し、「狭いようで広い」。彼の設計製作したものは、AVRを利用したもので、頒布も考えているようである。興味がある方は、彼のページに飛んで下さいナ。 | ||||||||||||||||||||||||||||