■  税金納付書は2枚来る ■

 さて、前回は奥さんに内緒でバイクを購入し、税金の納付書から足が付いてバレてしまった話でしたが、今回はその後日談です。
       (今回も単身赴任中の恐ろしい出来事です)
とにかくシドロモドロになりながらも、何とかその場をしのぎ切りました。次の電話までの稼いだ時間内で、有りったけの脳ミソを活性化させ、合理的な言い訳を考えに考え、矛盾が無いかを何回も推敲して、次の電話を待ちました。この言い訳は内緒ですが、結果的には奥さんをダマくらかすことに成功(?)、危機を脱しました。
 これで晴れて中年ライダーの仲間入りです。ズイ分とツーリングに出掛けました。月1000Kmのノルマで走りましたので、「アッ」という間に1万Km、季節は冬になっていました。世間のライダーは冬の間は走らないのですが、バイクにハマった中年ライダーは冬でも走るのです。ところが、忘れもしない12月23日天皇誕生日、この日はまさに小春日和で大変暖かい日でした。当然、バイクに跨ります。ところがちょっとした山中の橋上でコケてしまいました。2、30mは滑ったんではないでしょうか。
    何と、路面が凍結していたのです。
橋の構造と風による、典型的な冷却システムが動作し6°Cなのに地面は、凍っていたのです。幸いにも、ヘルメット△、靴×、足△、バイク△、その他◎ という程度で済み、何とか自走して帰ってくる事が出来ました。
 バイクは△でしたが結構キズだらけ、直すには大金がかかります。バイクの調子は悪くないのですが、このキズが気になって、気になって....。

   ついに、買い替えモードに移行 > おいおい、金はどうする!

キズ付いた愛車を下取りに出し、今度は750ccバイクを注文しました。

   実は昨年初夏に大型二輪の免許をゲット済み、恐るべし中年ライダー。

勿論、今回も奥さんには内緒です。今度は絶対大丈夫!  だって、車のナンバーだって覚えられないんだから、前のバイクと今回のバイクのナンバーの違いなんて分かる筈は無い、これは絶対な確信です。

前の愛車 Kawasaki ZR-7  750cc

 ところがやっぱり好事魔多しです。注文したのが2月上旬でしたが、いつまでたっても納車されません。ようやく3月中旬に「今月の終わり頃、入荷します」の連絡が来ました。結局2ヶ月近く待つことになります。この2ヶ月が、私の脳ミソを又しても腐らしてしまっていました....。
  例によって4月の風は、12月のそれとは違ってやさしく、新緑はマブしくて、ツーリングには最適です。また「ナナハン」は力強く、運転も更に楽しくなりました。再びアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」の主人公
の気分です。でも、今度は違う。前回のように税金の納付書が来ても、奥さんには分からない筈だ。毎日乗っている車のプレート・ナンバーでさえ憶えていない奥さんに、納付書に書いてある二輪の、去年のナンバーと今年のナンバーとが違っている、なんてことが分かる筈が無い。これは絶対の自信というより、確信であった。(このクドさが、脳みそを腐らせた)

 運命の4月の終わりの頃、電話が鳴って受話器を取ると、

 「お父さん、バイクの税金の納付書が2通も来たんだけれど....」

「エッ....」、絶句...。 何と前のバイクと、今回のバイクの両方の税金の納付書が来てしまったのです。この時の慌てふためいた姿をもう1回想像して見てください。 

 教訓「税金は必ず付いてまわるものと思え! しかも2回来る場合がある」

        
次は バイクも体も痛い話へ

★ ホームページのトップへ

           .