■ 飛騨弁講座 ■

                          '08 Jul. 27 更新   1語追加、  合計648語に
■何故に突然、飛騨弁か ?

 H15年の正月に、相方の実家へご馳走になりに行き、義父と義兄、甥っ子と飲んだ時、話の中で、甥っ子が「ねぶか」「いしな」という、よく使われている筈の飛騨弁が全く通じないことに驚きました。高校卒業後は、飛騨で暮らしていないので、この世代間(約30年間)の落差に全然気づきませんでした。長い間、都会暮らしの中で、飛騨弁に封印をして過ごしてきた者としては、忸怩たる思いさえしたのでした。そして、とりあえず自分の覚えている飛騨弁を残して置きたい、という気持ちが強くなり、単なる羅列ですがまとめてみました。中には、私は使わなかったが、親が使っていた飛騨弁<おほね(尾根)、いわす(岩、磐)、だけ(嶽)等>も入っています。

 ただ、私は方言と思っている言葉も、実は共通語で、単に普段の生活で使用しない言葉も入っています。というのも、『津本 陽』氏の小説では、話し言葉を重要視されておられますが、私が方言と思っている言葉が結構出てくるのです。また、Webの国語辞書で調べてみると、なんと共通語であるという言葉も多かったのです。でも、折角苦労して羅列したので、この言葉はそのままにしてあります。まぁ、この辺は私のメモだということで、悪しからず。でも、ボリュームは大きくなりました、ちょっと重いネ

 (っていうか、この飛騨弁資料を使う人は、まず居ないでしょうから、大丈夫ですネ

 

■飛騨弁の特徴

 話し言葉の語尾に、「さ〜」「な〜」の長音をつけることが多いです。しかもその長音に抑揚をつけて情感をこめて話すことが多いです。たとえば、「そ〜なんやさ〜〜」、「そしてな〜〜」等と語尾の長音を上げ下げします。形容を強めるために語頭の音を長音にし、「し〜ろい」(白い)、「あ〜かい」(赤い)、「は〜やい」(早い)など。また、「な〜げい」(長い)と、が→げになったり、「でっけい」(大きい)と、か→けに、「探いてくれい」と、し→いになったりします。この変化は、飛騨の地域により微妙に異なります。

飛騨弁

意味

使用例

あい

ひっかけ(鮎を獲る道具)で、あいを獲る

あいかけ

鮎の友釣り

あいかけで、獲ってきたで、くれるさー

あいさ

間・隙間

壁とタンスとの、あいさやさ〜

あいそねい

無愛想(愛想無いの転)

あいつは、あいそねいやつやな〜

あいふうに

あのように

あいふうに、やりゃあ、ええんやさぁ

あいまち

怪我<あやまち(古語)の転>

急ぐと、あいまちするでぇ〜

あぇなし

間もなく

あぇなしに、やって来るさぁ

あおだんべ

青大将(へび)

あおだんべが、出てきたもんで...

あおぬけ

仰向け

あおぬけに、ヒックリ返ってまった

あおのく

仰向く

揉んでくれるで、あおのきねぇーよぉ

あかだんべ

(鳥などの)ひな、生まれたての子供

巣の中に、あかだんべが、居るゾ

あがる

食べる(共通語でした、尊敬語)

ゆっくり、あがってくれぃ

家の中に入る(共通語でした)

玄関ではさぶいで、あがってくれぃ

あかば

魚のオイカワ

あかばを、獲ってきた

あかべら

(腹が赤い)イモリ

あかべらを、獲ってきた

あかんだす

赤っぽい、ヌルヌルした魚(刺される、正式名は未調査)

あかんだすが、網ん中に、入っとった

あぐむ

飽きる(共通語でした)

もう、勉強は、あぐんだ〜

あくれる

ふざけて騒ぐ

子供が、あくれてる

あげどうふ

あぶらあげ(共通語でした)

あげどうふを、買ってきてくれぃ

あげる

吐く

気持ち悪ぅなってしまって、あげてしまった

あこなる

赤くなる

トマトが、あこなった

あさまり

朝方(古語)

朝まりから、すみませんな〜

あじか

農作業用のカゴ

きゅうりを、あじかに、入れる

あしたり

明日

あしたりゃぁ、雨が降るぞ

あじない

まずい(古語)

さいが、あじのうて、残した

あずまかく、いずまかく

あぐらをかく

あずまかいて、あんきにして、くれ〜

あずましい

ゆったりしている(北海道にもこの方言あり)

あずましく、してくれ〜

あぜち

分家

あそこは、あぜちの○○さん

あたる

支給される、広く行き渡る

皆(みんな)に、あたったかなぁ

あっくり、あっこり

がっかり

一生懸命したんやけど、そやもんで、あっこりしたんやさー

あっさぁー

神仏に祈る際にいう言葉

「あっつさぁー」してから、食べねぇよぉ

あっつい

暑い

今日は、あっついで、ないけなぁ

あっぽ

餅(もち)

あっぽを、食べる

あてがい

いい加減、計算せずに

あてがいに切ったら、ピッタリやったぁ

あとふき

宴会等のご苦労さん会

余った酒は、あとふきで、飲まんかなぁ

あに

長男

あそこの、あには、かしこいんやさー

あねさま

奥様

あねさまは、おでるかな〜

あのく、あおのく

仰向く

邪魔やデ、そんなとこで、あのくなよ

あばえな、あば

さよなら、あばよ

そしゃまたな〜、あばえな!

あぶねぇ

危ない

あぶねぃで、あっちへ行け

あぶのうて

危ない

あぶのうて、近寄れんさ〜

あぶらえ

胡麻、胡麻で会(あ)えたもの

ほうれんそうの、あぶらえ

あべる

泳ぐ

川で、あべてこんかー

あめぃ

塩気がない

このおつけ、ちょっと、あめぃなぁ

あみでっき

魚などを焼く網器

あみでっきで、ほうばみそを焼く

あやまち

怪我(けが、古語)

そんなこと、しとると、あやまちするぞー

あよぶ

歩く

まんだ1つになっとらんのに、もうあよぶのかよー

あよんで

歩いて

学校から、あよんで、来た

あらすか

〜でない

そんなこと、あらすか

あらそう

からかう

そんなに、あらそうないな〜

あらまい

否定語

そんなことは、あらいまいか

ありがとうえなー

ありがとうございます

こりゃこりゃ、ありがとうえなー

ありんこ

蟻(共通語でした)

ありんこの巣

あわまいか

会いましょう

あしたり、あわまいかぁ

あんきに

気楽に(共通語でした)

あんきに、してくれんさい

あんさ

兄(長男が一般的)

あそこの、あんさは、ぽすやもなー

あんさま

お兄さん(長男が一般的、敬語)

あんさまは、どこ行きなたな〜

あんにゃま

 〃

あんにゃま、おでるかなぁ

あんねして

あのようにして

おりは、あんねしては、出来んぞ

あんばよう、あんばいええ、あんばええ

調子が良く問題ない、塩梅が良い

あんばように、してくりょなぁ

いお

魚(古語)

いおを、釣ってきた

いがむ(えがむ)

歪む

いっぺい力を入れたもんで、いがんだぁ

いかはる

行くの敬語

いくたりも、行かはった

いかん

行かない

おりゃぁ、絶対、いかんでなぁ

いきあたり

急に、突然に

いきあたりに、死なはった

いきしな

行く途中

いきしなに、用事を済ませてしまった

いきょうござる

お行きになっている(敬語)

そこのごて、いきょうござったぜな

いきる

蒸し暑い(共通語では単に暑い状態)

雨が降ったで、今日は、いきるな〜

いくたりも

何人も

いくたりも、行かはった

いけす

いけ簀とは違って、池の意

いけすで、こいを飼う

いける

埋める(共通語でした)

冬の間、野菜を畑ん中に、いけとく

いごく

動く

邪魔やでぇ、いごさすさぁ

いこす

寄こす

そしゃ、そこえ、いこすさぁ

いこまいか

行きましょう

一緒に、いこまいか

いざる

浚(さら)う

川のいざりに、出かける

いざる

横へ移動する

しんくいで、ちょっと、いざってくれぃ

いしな

いしなを、投げる

いしゆみ

ぱちんこ、弩(いしゆみ、古語)

いしゆみで、雀を獲った

いじる

なぶる(共通語でした)

人形を、いじっては、だしかんさ〜

いせきない

せっかち

あいつは、いせきないな〜

いたまかす

壊す

だりが、いたまかしたんや?

いっぺん

一度(共通語でした)

いっぺん、やりたかったんやさー

いてぃ

痛い

足が、いてぃ

いとしい

かわいそう(古語、共通語?)

死んなたんやと、いとしいことや

いなだく

頂戴する

いなだいた、土産を、仏壇にカザる

いのく

動く

ちょっと、いのくさ〜

いのかす

動かす

タンスを、いのかす

いばらかす

燻(くすぶ)る

生木やで、いばらかして、しまった

いまでの

最近の

いまでの、者は、動かんで、だしかんさー

いらみ

おはじき

いらみで、遊ぶ

いらんかなぁ

要りませんか?

こんな、ちょけたもんやけど、いらんかなぁ

いらんこと

余計なこと

いらんこと言うけれど、ズボンのここに穴があいとるぜなぁ

いろむ

熟する(色ずむ)

こいつは、いろんでおるで、うんめーぞー

いわす

岩、磐

あそこの、でかい、いわす

うたてぇ

ありがたい(古語:うたてし)

こりゃ〜、うたてぇこって〜

うすべり

薄縁(共通語でした)

うすべりを、ひく

うだる

茹だる(共通語でした)

きょうは、えれぇ、うだったなぁ

うち

家(共通語でした)

うちん中で、遊ばずに、かいどで、遊びねーよ

うっつくしょう

きれいさっぱり

うっつくしょう、食べてまった

うんまい

おいしい

うんまい、めしやぁなぁ

うんもねぃ、うんもない

不味(まず)い

うんもねぃ、めしやなぁ

ええ

良い(共通語でした)

ええこと、したな〜

えがむ(いがむ)

歪む

そこの角が、えがんどる

えど

よだれ(涎)、古語?

えどを、拭いてやる

えもんかけ

衣文掛け(ハンガー、共通語でした)

着物を、えもんかけに、かける

えらい

疲れている状態(共通語でした)

身体が、えらい

えれぃ

驚くほどに

えれぃ、どさり、雪が降ったなぁー

おいた

止める、辞める、降りる

そんなこと、言うんなら、おりゃぁ、おいたさぁ

おいてまう

止めてしまう

そやもんで、おいてまったさぁ

おえる

(タネから)芽が出る、古語

草が、おえて、出てくる

おおかぜ

(台風のような)強い風

おおかぜが、吹いたもんで、倒れてしまった

おおじょうこく、おおじょうこいた

大変困った

雪やぁ、深かったもんでー、おおじょうこいたさ〜

おがこ

大鋸(おが、古語)粉、ノコギリくず

へっついに、おがこを、入れてくれぃ

おく

ひなた(居間)より奥の部屋(共通語?)

ねさまは、おくに、おでるかなぁ?

おく

止める

もう、おくさぁ

おけ

止めろ、辞めろ、降りろ(おくの命令形、共通語でした)

そんなことは、もうおけよ

おけそくさま

仏事で使う、丸い餅

おけそくさまを、こばって歩く

おこる

炭など(の火)が赤くなる(共通語でした)

火をおこす

おじ

次男、三男etc.

あそこの、おじは、マメな人やなぁ

おじゃみ

お手玉

おじゃみで、遊ばんかなぁ

おすない

怖い

こんだけ高いと、おすないなー

おそがい

怖い

体育の先生は、おそがいな〜

おぞい

悪い

おぞい目に、あったな〜

おぞくたい

悪い

こりゃあ、おぞくていな〜

おつけ

味噌汁(共通語)

おつけを、もう一杯くれぃ

おでる

いらっしゃる、在宅している

あねさまは、おでるかな〜?

おとつい

一昨日(西日本の共通語)

行ったのは、おとついやさ〜

おねる

背負う(古語?)

ランドセルを、おねる

おばれる

背負われる

おばれて、行ったんやさぁ

おぶ

(赤ん坊など人間を)背中に背負う

ぼぼさを、おぶ

おぶる

(赤ん坊など人間を)背中に背負う

ぼぼさを、おぶる

おほね

尾根

あそこの、おほねの杉

おもてい

重い

この荷物、おもていな〜

おめんとこ

あなたの家

おめんとこで、遊ばんかなぁ

およぶ

体を伸ばして届かせる(古語)

およんで、取ってきてくれぃ

おらんち

自分の家

おらんちへ、来てくれんかな〜

おらんどこ

自分の家、自分の所

おらんどこに、来てくれぃな〜

おらんどこのほう

自分の住んでいる町・村など

おらんどこのほうでは、そんなことは、せんでー

おらまり

自分ら

おらまりにも、くれるんかな〜

おり

自分

食ったのは、おりやさ〜

おる

居る(共通語でした)

そこに、へんべが、おったんやさ〜

おんさる

おいでになる(敬語)

ごては、おんさるかなぁ

おんぼ

尾っぽ

おんぼを、引っ張る

かいしょ

知恵、工夫(共通語でした)

かいしょが、無いで、だしかんのやさ〜

かいど

家の外

うちん中で、遊ばずに、かいどで、遊べ

かいもち

おはぎ<?餅(かいもち)古語)>

かいもちを、作ったでぇ、あげるさ〜

かえしこむ、かやしこむ

転がり落ちる

屋根から、かえしこんだ〜

かえしま

裏返し

着物を、かえしまに、着とるなけなぁ

がおろ

河童(かっぱ)

がおろが来て、取っていくぞ

かか

女房

おらんどこの、かかは、とろい

かかさ

あそこの、かかさは、とろい

かかさま

母(尊敬)

そこの、かかさま、おでるかなぁ?

かかま

おらんどこの、かかまは、死なはった

かかりえーな

いいかげんな

あの人は、かかりえーなで、気をつけんと

がき

餓鬼(共通語でしょうネ)

がきみたいに、くいなんなよぉ

かけずる

かける

そんなに、速く、かけずるなよー

かけずりまわる

駆け回る(共通語でした)

じべたを、かけずりまわる

がさ

がさつ(粗雑)

そんなぁ、がさなこと、せんように

かざ

匂い

えーかざするなぁ

かざぐ

臭いを嗅(か)ぐ

くさっとらんか、かざぐ

かざる

(仏壇・墓などに)供える

いなだいたものを、仏壇に、かざる

かじかむ

(手が)こごえる

さぶぅてぇ、手が、かじかんで、しまった

かたがる、かしがる

傾く

こっちの方が、ちょっと、かたがっとる

かたちんば

左右不揃いな状態

変やと思ったら、下駄がかたちんばやった

かつえる

極度に腹が減った状態(古語)

かつえたみたいに、食べなんなよぉ

がっこ、かっこ

たくわん

がっこを、喰う

かっちんだま

ビー玉

かっちんだまで、遊ばんかナァ

かつねる

背負う

俵をかつねて、歩く

がで

量、かさ

がでばっか、でっけーなぁ

かなてこ

鉄製のてこ、かなてこ棒(共通語でした)

かなてこで、いしなを、掘り出した

かに、かんに

堪忍

かにしてくれぃ

かねこり、かねこおり

(氷の)つらら

かねこりが、落ちてきた

がばり

画鋲

がばりを、踏んで、痛かったんやさ〜

かぶら

蕪(かぶ)(西日本の共通語でした)

かぶらを、取って来る

がま

粗雑、無理やり、繊細の逆

わりゃ、がまやでぇ、だしかんのやさー

がまう

触る、弄る

傷(いた)むで、そんなに、かまうなよぉ

かます

筵で作った袋(共通語でした)

芋を入れた、かますを、運ぶ

かまつち

赤土

祭りに使う、かま土を、採って来る

かまわんといて

おかまいなく(まぁ、共通語ですよネ)

あれあれ、かまわんといてくれな〜

かみ

上流の方向

そこの家(うち)は、角のかみのほうやさ〜

かみいさ

美容院、髪結い+さ(職業人)

かみいさに、行って来たんやさー

かみ

上流の方向の隣家

○○さんちのかみでやさー

かやしこむ

ひっくり返って、はまり込む

池の中に、かやしこんでしまった

かやす

(物を)返す

この間借りたヤツを、かやすさー

からかみ

唐紙、本来は襖(ふすま)等に貼られる紙であるが、障子に貼られる障子紙も「からかみ」と呼ぶ

指を舐めて、からかみに、穴を開けた

からげる

(農作物などを)藁などで縛る(共通語でした)

刈った稲を、からげる

からすになる

炭が消えた(カラス)状態になる

さぶいと思ったら、からすになっとる

からすがえり

こむらがえり<からすなめり(古語)の転?>

寝ている時に、からすがえりが、おきた

かわりばんこ

代わり番子(共通語でした) それにしても、鞴を吹く人(番子)が代わる代わる代わる様 という語源には驚き

かわりばんこに、遊ばんかなぁ

かんから

空き缶(共通語でした)

たのむで、かんからを、捨てんように、してくれぃ

かんかん

かんかんに、薬を入れる

からんどう

空っぽで、何も無い状態(共通語でした)

木の中が、がらんどうに、なっとったぁ

がんどぅ

鋸(のこぎり)

そこの、がんどぅを、取ってくれぃ

かんにする

許す

頼むでぇ、かんにしてくれぃ

かんにせん

許さない

おりゃ、かんにせんぞー

きしゃ

汽車・ディーゼル車・電車は、全てきしゃという

9時のきしゃで、来るさぁ

ぎす

やせぎす

一杯食べんと、ぎすになるでぇ

ぎーす

(昆虫の)キリギリス(ぎすは共通語)

ぎーすを、飼う

きつい

丈夫な、強い

ええ歳やけど、きつい人やなぁ

ぎっちょ

左利き(共通語でした)

あの人は、ぎっちょさやさ〜

きびす

踵(きびす)<古語>(西日本の共通語でした)

きびすが、痛(いて)い

きべる

火にモノをくべること

よく燃えるよう、木をきべる

きやす

消す(古語)

火を、きやすんやぞー

ぎょうさん(古語、西日本の共通語)

たくさん

ぎょうさん、もらった

きょうす

(将棋の)香車

きょうすで、詰む

きんの

昨日

きんのの夜は、さぶかったな〜

くさ

瘡(くさ)、皮膚にできるデキモノ(共通語でした)

口の周りに、くさが、できた

くさもち

よもぎもち(共通語でした)

もちぐさを入れて、くさもちを、搗(つ)く

くずし

かまぼこ

くずしを、煮る

くすべる

燻(くす)べる、(共通語でした)

くすべってしまって、真っ黒や

くぞ

屑(くず)、品位の低いもの

このたまな、くぞやけど、いらんかなぁ

ぐち

アホ、馬鹿

あそこの、ごては、ぐちやもな〜

くつばかしい

くすぐったい

くつばかしいで、もうおけよ

くど

かまど

くどで、燃やす

くべる

焼べる、火の中に燃やす物を入れる(共通語でした)

へっついに、すいばを、くべる

ぐろ

端っこ(古語だと思います、目黒の語源)

そこの、ぐろに、あるなけなぁ〜

くらかけ

踏み台(鞍掛:古語)

くらかけで、高い所の仕事をする

くろにえ

青あざ(にえは古語)

足をこっつけたら、くろにえになった

くれぃ、くりょ

〜して下さい

こっちに、ほかって、くれい

くれぃ、くりょ

下さい(頂戴)

こいつを、くれぃ

くれる

あげる(共通語でした)

土産を、くれるさぁ

くれんさい

「下さい」の丁寧語

どうか、そこのびぃーを、くれんさい

くる

行く

今、くるさ〜(共通語と逆)

くんででる

はみ出す

あんこが、くんででる

けつ

最後のこと、ビリ(共通語でした)

わりが、けつやった

けっからかす

蹴りつける

かんからを、けっからかす

けっきゅう

白菜(結球から由来か?)

けっきゅうの、苗を植えた

けつまずく

つまずく(け:接頭語、古語)

いしなに、けつまずく

けつべた

お尻

けつべたを、叩いてやる

けなるい

うらやましい(古語)

いい物もっとるな〜、けなるいな〜

げばす

失敗する

てめーで、作ったんやけど、げばいたさ〜

けぶたい、けぶてい

煙い(古語)

けぶりが来て、けぶたいな〜

けぶり

煙(古語)

けぶりが来て、けぶたいな〜

げんのう

金槌(かなづち)(共通語でした)

そこの、げんのうを、取ってくれぃ

こ〜わいさ〜(こ〜えさ〜)

恥かしい(後の言葉とはニュアンスで変わる)

あ〜れぇ、こ〜わいさ〜

こ〜わいさ〜(こ〜えさ〜)

申し訳ない(前の言葉とはニュアンスで変わる)

あ〜れぇ、こ〜わいさ〜

こ〜わいさ〜

恐ろしい(前の言葉とはニュアンスで変わる)

後ろから、人が付いて来て、こ〜わいさ〜

ごがわく

腹が立つ

あいつにやぁ、ごがわくな〜

こく

ぬかす、ほざく(共通語でした)

またぁ、うそばっか、こいてぇ

こけ

キノコ(信濃、北陸地方の共通語)

こけとりに、行ってくるさぁー

ござ

うすべり(共通語でした)

ござに、座る

ござる
ござらっしゃる
ござった
ござらん
ござらなんだ
おいでになる
 おいでになる(さらに丁寧)
 おいでになった
 おいでにならない
 おいでにならなかった

うちの中に、ござらっしゃる

こずらにくい

にくたらしい

あそこのボウは、こずらにくい

こぜる

拗(す)ねる

そんなことで、こぜるなよ〜

こだけ

これだけ

減ったのは、こだけやさぁ

こだらん

少し頭が悪い、できが悪い

あそこのごては、こだらんでなぁ

こっすい

ずるい

わりゃ、こっすいも〜

こつける

ぶつける

でずまを、こつけた〜

ごっつぉ

ご馳走

おっ!今夜はごっつぉやな〜

こっともない

見苦しい、見っともない

こっともないで、そんなことは、おきねぇーよ

ごて

家の主(ご亭主の略、共通語でした)

あそこのごてぃは、なかなかの、者やぞう

こでき

豊作より少し不作な状態

今年の、ただまいは、こできやった

こばる

配る

おけぞくさまを、こばって歩く

こびる

おやつ

ひだるいで、こびるにせんかな〜

ごむし

けらの水生昆虫の幼虫(信州弁のざざむし)

ごむしで、いおを釣る

こめむし

コクゾウムシ(昆虫)

こめむしが、わいた

ごめん、ごめーん

ごめん下さい

ごめーん、あにゃ、居らんかなぁ?

こりゃこりゃ

これはこれは

こりゃこりゃ、ありがとうえなー

くずし

かまぼこ

くずしを、煮る

ころばる

転がる

つまずいてころばった〜

こわす

小さい方に両替する(共通語でした)

一万円を、こわしてくれ〜

こん

来ない

まんだ、早いで、こんさー

こんくり

コンクリート

こんくりで、固める

こんきに

コツコツと、(根気に)

こんきに、やってくれぃ

こんねぇ

こんなに

こんねぇ〜、貰ってええんかな〜

ごんぼ

ごぼう(共通語でした)

ごんぼを、さいにして、食べる

こんもり

洋傘(こうもりは蝙蝠傘の略、共通語)

こんもりを、さす

さい

おかず(共通語でした)

これをさいにして、食べてくれ

ざい

田舎(共通語でした)

あそこは、ざいやでぃ、しょうがないさぁ

ざいごさ

田舎者(ざいごは在郷で、共通語)

あいつは、ざいごさやでな〜

さがいて

探して (し→い)

失ったで、さがいて、くれぃ

さかしま

逆さま(古語)

この置物、さかしまやで〜

ささって

明後日の次の日(あした・あさって・ささって・しあさっての順)

予定は、ささってやぜ

さしこと

長い間

さしこと、見なんだけど、まめやったかな

さぶい

寒い(寒いの転、古語)

きょうは、さぶい

さべりばち、しゃべりばち

おしゃべり

あそこの、びーは、さべりばちやでー

さべる

喋る

あの人は、ようさべるな〜

ざまよ

ザマ見ろ

そんなこと、するでやさぁ、ざまよ

さむぼろ

鳥肌

寒くてさむぼろができた

さるまた

パンツ(共通語でした)

さるまたを、はく

さんにょう

算用さんよう(古語)

さんにょうが、合わない

さんべん

3回(共通語でした)

三べん回って煙草にしよう(いろはカルタ)

しあさって

4日後

寄り合いは、しあさってやぜなぁ

じきに

すぐに、直に(共通語でした)

じきに、おいでるさぁ

しこ

格好、様子

そんな服じゃ、しこが、悪い

じさ

あそこの、じさは、がんこやで

じさま

爺(敬語)

あそこの、じさまは、腰が低い人やさー

しつける

くっつける(共通語でした)

糸で、しつける

したじ

うどん、煮物などのツユ

このしたじは、あまいでぇ

しと

隣のしと

しとなる

育つ

だまって、おいても、しとなるでぇ

しとねる

育てる

子供を、しとねる

じぶん

時分(共通語でした)

わけぇぃじぶんは、きつかったんやが

じべた

地面(共通語でした)

じべたに、座りこむ

しまう

片付ける(共通語の仕舞うとは微妙に異なる)

はよぅ、しまって、帰らんかなぁ

しみる

非常に寒い、凍る

今夜は、しみるな〜

しも

下流の方向

おらんちは、角のしもの方やさ〜

しも

下流の方向の隣家

○○さんちのしもでやさー
 子供の頃は、「○○さん」を屋号で呼んだ

しゃくう

杓う(共通語でした

しゃじで、しゃくう

しゃくし

しゃもじ、杓子(共通語でした)

しゃくしで、めしを、盛る

しゃじ

さじ(匙、共通語?)

しゃじで、しゃくう

しゃっぽ

帽子

しゃっぽを、被(かぶ)る

しゃあなしに

しかたなしに、やむを得ずに

しゃあなしに、やってしまった

じゃまなかな

邪魔になりませんか

この車、じゃまなかな

しゅうげん

祝言(共通語?)、結婚式

しゅうげんで、飲み過ぎてしまった

しょう

背負う(せおうの転、共通語でした)

ねこだを、しょう

しょうけ

食べ物を扱う箕(み)、砂利などを扱うものは、箕という

しょうけに、入れて、洗ってくるさー

しょうばい

頻繁に

しょうばいに、水をくれてやる

じょうぶい

丈夫である

おりゃ、じょうぶいで、だいじょうぶやさ〜

じょうり

草履(ぞうり)

藁(わら)じょうりを、履(は)く

じょれん

鋤簾(じょれん、共通語でした)

じょれんで、川をいざる

しょんべ、しょんべん

小便(「しょんべん」の方は共通語でした)

しょんべん、してくるさ〜

しらん

(どうなっても)知らない

そんな、なきびそは、しらんぞー

しろなる

白くなる

知らん内に、しろなってしまった

しんくい

窮屈な状態

しんくいで、ちょっと、いざってくれぃ

しんしょう

身上、資産(共通語でした)

しんしょうを、つぶす

しんしょうもち

身上持ち、資産家(共通語でした)

あそこは、しんしょうもちやでなぁ

しんぺい

心配

ながしろが、しぺいやで、見てくるさぁ

すいば

杉の落葉したもの

すいばを、くべる

すか

(籤の)ハズレ

クジをむいたら、すかやった

すべらかい

ツルツル状態

ちゃんと、拭いたで、すべらかいな〜

ずぼりこむ

(布団、コタツなどに)潜り込む

寒いでぇ、コタツに、ずぼりこんどるー

すぼる

煙で黒くなる

天井が、すぼっておる

すま

かどっこ、奥まった角(古語)

猫は、そこの、すまに、おるなけなー

するしい

涼しい

今日は、するしいなぁ

ずんべ

藁沓(わらぐつ)

ずんべを履く

せせる

突く

破れるでぇ、そんねぇに、せせるなよぉ

せばい

狭い

この橋は、せばいな〜

せびる

ねだる(共通語でした)

子供が、おもちゃをせびって、困る

せわしねい

忙しい、騒々しい(せわしない:共通語?)

年末は、せわしね〜な〜

せわない

容易、簡単

そんなこと、せわないさー

せで、せれと

急いで

せで、行かんと、のなるで

じぇに、ぜに

お金

飴を買うでぇ、じぇに、くれぃ

せーよ

しなさい

はよ、せーよ

せん

センチ(cm)

3せん、の所に印を付ける

せん、しん

しない

そんなこと、せんさー

せんか

しましょう

はよ、せんか

せんならん

しなければならない

はよ、せんならんのやでぃ

せんべ

せんべい

せんべを、食べる

そう(せう)
 そった
 そっとらん
 そわなんだ

言う
  言った
  言っていない
  言ってなかった

おめぇが、そったんやさ〜

ぞうよ

雑費(雑用の古語)

色々、ぞうよが、かかるやんさぁ

そぉーそと

ゆっくりと、ていねいに

破れるで、そぉーそと、やれよ

そこ

あなた、あなたの家

そこへ、いこすさぁ

そこんどこ

あなたの家

そこんどこに、無いかなぁ?

そしゃぁ、そすりゃ

そうすればの転

そすりゃ、おいたさぁ

そやけど

そうですが

そやけど、だしかんのやさ〜

そやぞ

そうである

そやぞ、おめぇの、言う通りや

そやそや、せやせや

そうそう、はいはい(肯定)

そやそや、おめぇの、言う通りや

そやで

それだから

そやで、言った通りやなけなー

そやろぉ、せやろう

そうでしょう(相手に同意を求める際の言葉)

これで、ええんやさー。そやろう

そんだけ

それだけ

採ったのは、たった、そんだけかー

そんない

そうではない、違う

そんないさー、こうやるんやさー

そんねぇ

そんなに

そんねぇ、貰って、ええんかな〜

だいくさぁ

大工

「さ、さぁ」は職業人を意味する

だいくさに、頼まんかなぁ

たいていでない

大変である(大抵でない)

これを、またじするのは、たいていでない

たいも

里芋

たいもを、掘ってきた

たか

上の方

そこの、たかに、引っかかっとるさぁ

たくる

引っ張る(古語)

そんねぇに、たくるなよ〜

たけ

馬鹿、アホ、たわけ

わりゃあ、たけかぁ

だけ

3000m級の高い山(嶽)

だけが、ちこう見えるで、あしたは雨やー

だしかん

だめだ

そんなことしちゃ〜、だしかんさ〜

たしない

少ない、稀な

あんな良い人は、たしないさー

たちまい

建前、上棟式

たちまいの、手伝いに行く

だっしょもない(らっしょもない)

乱雑

部屋が、だっしょもないな〜

ただまい

普通米(ただの米、もち米に比して)

今年の、ただまいは、こできやった

だてこく

洒落な装いにする、だてこき(共通語)から

だてこいて、何処行くのいな〜

たのむで

お願いだから

たのむで、かんからを、すてんように、してくれぃ

たのもし

頼母子講

たのもしに、行ってくるさー

たばる

貯える

使わずに、たばっておけよ〜

だまっておっても

何もしなくても

だまっておっても、でこーなるぜー

たまな

キャベツの異名(共通語でした)

たまなを、採って来た

ためらう

身体に気をつける(古語)

ためらって、くれんさい

だら

アホ、馬鹿

わりゃ、だらか〜

だり

盗んだのは、だりやぁ

たんぐつ、たぐつ

足のくるぶしまでの短い靴(共通語でした)

たんぐつを、買ってもらった

ちぃーと

少し、ちょっとだけ

ちぃーとだけ、あげて来た

ちぃーとずつ

ちょっとずつ

少しずつ

ちぃーとずつ、動かさんかなぁ

ちこう

近くに

嶽が、ちこう見えるで、あしたりゃぁ、雨やぞ

ちったぁ

少しくらいは

ちったぁ、良くなったかよ

ちびくさい

小さい(の強調)

ちびくさいくせに、かかってきた

ちびてい

冷たい

この水、ちびていな〜

ちびっと、ちょびっと

少し、少々(共通語でした)

ちびっと、分けてくれ〜

ちゃんち

(幼児に対して)座ること

ちゃんと、ちゃんちしんと、だしかんなけなぁ

ちゅうけ

中気(ちゅうき、き→け化)

ちゅうけに、なられたんやさぁ

ちょけた

たいしたモノではない

ちょけた、モノやけど、要らんかなぁ

ちょける

ふざける、おどける

そんねぇ、ちょけるんじゃ〜ねぃ

ちょっこし、ちょっこり

少し

ちょっこしやけど、くれるさ〜

ちんば

足が不自由な人

(差別用語ですネ)

つかえる

詰まる(古語)

つかえてるもんで、入っていかんゾ

つくばる

正座する(古語)

そんなぁとこで、つくばらずに、こっちで休んでくれぃ

つくねる

積み重ねる

わらを、つくねる

つける

飯や汁を器に盛る、(共通語でした)

めしを、つける

つづけさま

つづけざま(共通語はニゴる)

つづけさまに、負けた

つばき

唾(古語?)

汚いで、つばきを、吐くな

つぶら

おひつ等を保温するわら細工品

つぶらを、取ってくれぃ

つめをかう

鍵をする

しっかり、つめをかって、寝る

つらって

一緒に

つらって、おいでよなぁ

つる

物を持ち上げて運ぶ(相撲の技にもあり、共通語?)

掃除をするで、机を、つってくれ

つれ

友達、配偶者

おりの、つれやさぁ

でかそうな

大きな口をタタく

またそんな、でかそうな、ことを、ぬかしてぇ、しまいにゃ、怒るぞー

てきない

息が苦しい(古語)

走りすぎて、てきない

できん

出来ない

やりつけとらんで、できんのやさー

てこう

手の甲を覆う布・毛製の防寒具、(共通語でした)

てこうを、付けて貰う

でこなる

大きくなる

ほかっておったら、でこなってまった

てこる

勃起する

おめぇ、てこっとるなけなー

でずま

でずまを、こつっけたぁ

でっけい

大きい(でっかい)

はよう、でっこうなれよ

てっくりかえす

ひっくり返す

重たかったでぇ、てっくりかえしてしまったぁ

でぶそく

共同作業に不参加の場合に支払う金

今日の作業は、えらかったでぇ、でぶそくを出した方が、えかったなぁ

てむずり

手で持って遊ぶ、いじくる

そんなに、てむずりしちゃ〜、だしかんぞ〜

てめい、てまえ

自分

てめいで作った

てんでに

それぞれに

てんでに、来てくれぃ

てんぶがえす

ひっくり返る

屋根から、てんぶがえして落ちてきた

てんまり

手鞠

てんまりで、遊ぶ

どうさない(ぞうさない)

簡単なこと

こんなことは、どうさないさ〜

どうじ

(狭い)通り、家の中の土間の通り

どうじを、掃除する

どうすみ

灯芯、灯明・行灯などの芯、古語

灯明を、あげるで、とうすみを、持って来てくれぃ(今でも、大晦日、正月には灯明を神棚などに上げます)

どうまり(どまり)

綿入れの半纏(はんてん)

さぶいで、どうまりを、着る

といつく

(手すりなどに)つかまる

杖に、といついて、やっとで、歩けるんやさー

どいとく

その場から離れる

しばらく、どいとくさ〜

どく

  〃

しばらく、どくさ〜

どさり

たくさん

えれぃ、どさり、雪が降ったなぁー

どさい

ひかがえる

あそこに、どさいがおった

どじょんぼ

泥鰌(どじょう)

どじょんぼを、取って来た

としをひろう

歳を拾う(歳をとったとは言わない)

あの人も、としをひろわはったでぇ

どたうし

あまり役に立たない牛(人に対しても用いる)

ありゃぁ、どたうしやで、だしかんのやさー

どたぐつ

ぶかぶかした大きな靴(共通語でした)

どたぐつを、履いておるでやさぁ

どたま

あたま(頭) (共通語でした)

どたまを叩かれた

どっか

どこか(何処か)

どっかへ、行ってしまった

どっちこっち

どっこいどっこい、似たり寄ったり

どっちこっちやさぁ

とっぺ

豆腐

さいに、とっぺを、買って来た

とてこっこ

にわとり(幼児語)

とてこっこに、餌をやってくれぃ

とと

魚(幼児語)、(共通語でした)

ととを、捕まえてきた

となわ

トウモロコシ

となわを、食べる

とばしり

(雨、泥などの)はね、迸(とばし)りの共通語とは若干、意が異なる

とばしりが、けつべたまで、ついとる

どぶく

赤んぼを負う際に上体に掛ける衣類

さぶいで、どぶくを、着ていくさー

どぶらめ

川魚のあぶらめ(共通語ではない)

どぶらめ、ばっかしか、釣れん

どべ

ビリ、最後

あんまり遅いんで、どべになった

どぼしこむ

(穴などに)落ち込む

雪ん中に、どぼしこんでしまった

どむならん、どもならん

どうにも、こうにもしょうがない

そやもんで、どむならんのやさ〜

とよ

とよが、詰まってまった

とろくさい、とろくせぃ

(動作が)遅いこと

とろくせぃで、だしかんのやさ〜

どんだけ

どれだけ

どんだけ、残っとるなぁ?

どんびき

蛙(かえる)

どんびきを、捕まえる

ないかなぁ?

ありませんか?

そこんどこに、ないかなぁ?

なう

(紐・縄などを)よって紐状にする(共通語でした)

縄をなう

ながし

台所(共通語でした)

ながしに、おでるさ〜

ながし

苗代

しんぺいやで、ながしろを、見てくるさ

なかまして

仲間に入れて

おりも、なかましてくれぃ

なきびそ

泣き虫

そんな、なきびそは、しらんぞー

なまか

怠け

なまかしとったら、だしかんぞ〜

なつみ

(春の)山菜採り

なつみに行って、わらびをぎょうさん、採ってきた

なめくじら

ナメクジ(の異名)

そこに、なめくじらが、おる

なんなぁさま

(幼児に対し)仏様

なんなぁさまに、かざっといてくれぃ

なんなする

(幼児に対し)仏様に参る

はぇこと、なんなして、おいで

なんばん

唐辛子(共通語でした)

このなんばんは、辛いナァ

にごし

米のとぎ汁

にごしを、植木にやる

にすい、にっすい

(頭が)少し弱い、にぶい

にすい奴やなぁ、こんなことも、分からんのかよ

にたくもじ

漬物を煮た食べ物<九文字(漬物)は女房詞>古語

このにたくもじは、うめぇ〜な

になう

(肩や背で)物をかつぐ(共通語でした)

米俵を、になう

にべし

(魚の)もろこ

にべしを、獲った

にへん

二回(共通語でした)

にへんも、殴られた

にょうぼうしゅう

ご婦人の方々

にょうぼうしゅうは、掃除を、してくれぃ

にわる

賑わう(にぎわう)

まつりが、にわる

ねぐさる

腐敗する

ご飯がねぐさる

ねぐる

拭く

はなくそを、ねぐったら、だしかんさ〜

ねこだ

ワラで編んだ、背中で背負う袋(古語)

ねこだに、弁当を入れる

ねさま

若奥様

ここのねさまは、美しいなぁ

ねじまわし

ドライバー(共通語でした)

そこのねじ回しを、取ってくれぃ

ねぶか

ネギ(共通語でした)

ねぶかを、取ってくるさ〜

ねぶてい

眠い

ふぁ〜、もうねぶていな〜

ねぶる

舐(な)める

あめを、ねぶる

のうなる

無くなる

うっつくしょう、のうなった

のくてい

暖かい

ひなたは、のくていな〜

のくとまる

暖まる

ひなたで、のくとまりねぇ〜

のならかす

無くす

鍵を、のならかして、しまった

のなる、のぉなる

無くなる

はよ、食べんと、のなるぞ

はぇこと

早く

はぇこと、なんなして、おいで

はえとる

自生している

あそこに、うどが、はえとる

はえむし

蝿(はえ)

はえむしを、捕まえる

ばがた、ばかたし

夕方

ばがたに、出掛ける

はぐる

めくる(共通語?、古語?)

布団を、はぐって、中に入る

はぐれる

めくれる(  〃    )

風で、ビニールが、はぐれる

はじかい

表面がザラザラしている状態

ちゃんとやらんで、はじかいなけな〜

はじかむ

手足が凍える(共通語でした)

さぶいで、手がはじかんだ

はしごだん

梯子段(共通語でした)

梯子段から、かえしこんだ

はたいも

里芋

はたいもの、にたもんを、食った

ぱだける

肌を露にする(共通語でした)

動いている内に、はだけてしまった

ぱちんこ

めんこ

ぱちんこで、遊ばんかなぁ

ぱちんこ

ゴムで小石を飛ばす遊び道具(共通語でした)

ぱちんこで、雀を取ったんやさぁ

はつける

(平手で)叩く

ほっぺたを、はつける

はぜる

はじける(共通語でした)

はぜるでぇ、気ぃつけろよ

ばば

大便、(共通語?)

ばばを、してぇ

ばばい

汚い(幼児語)

そんなことすると、ばばいでぇ、やんな

はばき

今風に言えばスパッツ<古語>

雪が入るで、はばきを付ける

はばける

散らかす

あんまり、はばけなんなよナァ

ばばさ

あそこの、ばばさは、気が短い

ばばさま

婆(敬語)

あそこの、ばばさまは、品がえー

はや

もう(共通語でした)

はや、出来たのか?

はよ

早く(共通語でした)

はよせんと、遅れるぞ

はよこと

はやいところ

日が暮れるで、はよこと、せんか

ばらあみ

投網

ばらあみで、鮎を取ってきたぁ

ばらす

砂利

ばらすを入れて、セメントを作る

はりこむ

張り切る

はりこんで、幹事をした

はるき

薪(まき)

はるきを、つくねておく

ばん

夕方、晩(共通語でした)

晩には行くさぁ

ばんがた

夕方、(晩方・古語)

ばんがたから出かける

はんちくてい

悔しい、イライラする

銭落としたんで、はんちくて〜い

はんてこ

反対

靴がはんてこやさ〜

ばんどり

雨具の一種

ばんどりを、着て出て行ったさぁ

ばんば

木製の小さなスコップ状の雪かき

ばんばで、雪遊びをする

びぃ

女の子

おらんどこの、びぃ

びぃーし

模造紙 (B紙?)

そこのびーしに、書いてくりょぉ

ひく

敷く

うすべりを、ひく

ひこ

ひ孫

ひこが、おでる年やと

ひざこぶ

膝頭

ひざこぶを、うったで、痛いんやさぁ

ひだるい

腹がへった状態(古語、西日本では共通語)

ひだるいで、こびるにせんかぁ

ひっつく

くっつく

あそこの、びーと、ひっついた

びっちゅう

備中鍬(びっちゅうぐわ)

びっちゅうで、たんぼを起こす

ひとどこ

一箇所

へんべが、ひとどこに、集まっとったさぁ

ひとよさ

一夜

もうひとよさ、泊まっていきねぇーよ

ひなた

囲炉裏、囲炉裏のある居間

ひなたで、あっぽを焼く

ひね

古くなった野菜・穀物(共通語でした)

ひねの、芋なんやけど、要るかナァ?

ひねづけ

長く漬けた漬物

うんめい、ひねづけを貰った

ひねまい

古米(共通語でした)

まんだぁ、ひねまいを食っとるんやさぁ

ひぼ

紐(ひも)(共通語でした)

新聞紙を、ひぼで縛る

ひまざい

余分な労力、本来だとしなくてもよい行動

こんなこたぁ、ひまざいやもな〜

ひるまり

昼(古語)

ひるまりゃぁ、のくていな〜

ひんがらめ

斜視

あいつぁ、ひんがらめ、なんやさぁ

びんた

女の子

あそこんどこの、びんたやと

ふくだつ

ふきのとう

のくとうなったんで、ふくだつが出てきた

ふくらぎ

ハマチ、若い鰤(ブリ)

ふくらぎの、刺身を買ってきた

ぶくり

高下駄

ぶくりで、あゆんだ

ふけらかす

みせびらかす

土産を、ふけらかす

ふたよさ

二晩

ふたよさも、帰らなんだぁ

ふみつぎ

踏み継ぎ(共通語でした)

ふみつぎを、持って来てくりょ

ぶよ

(昆虫の)ぶよ(共通語でした)

ぶよに、くわれた(ぶよに吸われたとは言わない)

ふわかす

(水などに)浸ける

水で、ふわかして、大きくする

ぶんぶ

水(幼児言葉)

ぶんぶを、もってきて、くりょう

へくさむし

カメムシ

へくさむしを触ったもんで、くさいわ〜

へちかむ

歪む

押さえ過ぎてまって、へちかんだぁ

へっつい

かまど(古語)

へっついを、掃除した

へでもない

非常にたやすい(共通語でした)

そんなこたぁ、へでもないさぁ

へぼい

弱い

おめーは、へぼいで、すぐ負けるんやさー

へぼくさい

弱い(の強調)

へぼくさいくせに、好きなんやさー

へぼーなる

弱くなる

歳とったもんで、だんだん、へぼーなった

べんこくさい

(こどものくせいに)生意気だ

あそこのぼぉは、べんこくさい

へんべ

へんべがおるで、こわいんやさ〜

うたてぇ

ありがたい

こりゃ〜、うたてぇこって〜

ぼう

追い回す

おりが、ぼうで、捕まえてくれ

ほえ

燃え易い細い小枝

ほえを、山から取って来るさぁ

ほかる

投げる、捨てる(共通語でした)

これ、ほかるけど、ええかな〜

ほかる

放置する

ほかっとかずに、ちゃんと、またじせーよ

ほかる

捨てる

そんなところに、ほかるなよぉ

ぼくり

木履(共通語でした)

ぼくりを、履いて、出掛ける

ぼくる

追いかける

はよぉ、ぼくらんにゃぁ、逃げてまうなけなぁ

ぽす

少し頭がにぶい人

あそこのあには、ぽすやで、だしかんさー

ほせる

乾く

雨が降らんで、田んぼが、ほせてまった

ほた、ほだ

燃え易い細い枝など

ほだに、火を付ける

ぼた

木の生えていない斜面

ぼたの、草を刈る

ぼっか

(荷車などで)荷物を運ぶこと

ぼっかで、山の上まで持上げたんやとぉ

ぼっかさぁ

(荷車などで)荷物を運ぶ人

「さ、さぁ」は職業人を意味する

ぼっかさぁに、頼のまんかなぁ

ほったらかす

投げやりにする(共通語でした)

みんな、ほったらかしにしてぇ、だしかんさ〜

ほっとけな?

本当ですか?

その話は、ほっとけな?

ぼぼ

赤ん坊

おらんどこに、ぼぼができたんやさぁ

ぼぼさ

絵でかいた人

へたくそな、ぼぼさを書いた

ぼぼみ

誕生祝い

ぼぼみに、行ってくるさ〜

ぼら

大きな谷

あそこの、ほらに、はえとるさぁ

ぼんぼ

おんぶ

びぃのこを、ぼんぼする

まえだれ

前垂れ、前掛け(共通語でした)

まえだれを、着ける

まぐなる

丸くなる

へんべが、まぐなっとった

まぐねる

丸くする

縄を、まぐねる

まぜる

話に口を出す(共通語でした)

おりも、まぜてくれぃ

またじ

片付ける、整理

あさまりから、雪またじやさぁ

まちょこに

うまい具合に

どうして、まちょこに、できんのやなぁ

まてぃに

念入りに

まてぃに、やらはるで、ちゃんとしとる

まにあわん

事をしっかり出来ない状態(の人)

あそこの、ごては、まにあわん人やなぁ

まめ

元気(共通語でした)

まめやったかな〜

まっとく

待っている

そすりゃ、まっとくさ〜

まるたんぼ

丸太

まるたんぼみたいに、ふってぇーぜな

まんま

ご飯(幼児語は共通語、大人でも使用)

そろそろ、まんまにせんかぁ

まんだ

未だ(まだ)

まんだ済んどらんのか、はよせーよ

みえる

居られる(尊敬語、共通語でした)

ご主人みえますか?

みしろ

筵(むしろ)、うすべり

じべたに、みしろを敷く

みしょ

見せてくれ

その本、みしょ

みずあび

水泳

みずあびに、行かんかナァ

みせ

オモテに面した部屋(逆は、おく)

あんにゃまは、みせに、おでる

みよさ

三晩

みよさも、帰らなんだぁ

むこさ

婿

あそこの、むこさは、ようできた、しとやさー

むつき

オシメ(共通語でした)

むつきを洗う

むでんに

無性に

むでんに、はんちきてぃ

めし

ご飯、食事の両方の意味あり(共通語でした)

そろそろ、めしにせんかなぁ

めちんぼ

目貰い

めちんぼが、できたでぇ、いてぇんやさぁ

めめず

みみず

めめずを、いおの、餌にする

もたん

もたない

ちぃっとも、もたんなけなぁ

もちぐさ

よもぎ(共通語でした)

もちぐさを入れて、くさもちをつく

ももた

太股(ふともも)

走り過ぎて、ももたがいてぃ

もり

子守(共通語でした)

ちぁゃんと、もりしておけよぉ

もりさ

子守をする人

今日は、わしが、もりさやさぁ

やいと

お灸(共通語でした)

やいとを、すえる

やうつり

引越し

うち(家)が出来たでぇ、やうつりをする

やきば

火葬場

やきばから、けむりが出とるぞぉ

やきび

火傷

やきびして、ヒリヒリする

やくたいもない

ためにならない(益体もない:古語)

おめーは、やくたいもない奴やなぁ

やくと

(悪い意味で)わざと

やくと、ぶっつけた

やくやく

わざわざ

やくやく、きてくれたのかいなぁ

やしむ

軽蔑する

そんなに、やしむなよー

やすつく

安くつく、安上がり

その方が、やすつく

やむ

病気になる(共通語でした)

しばらく、やんどったんやさ

やらしい

いやな、ひどい

こんなことで怒るなんて、やらしい人やな

やらすか

やらない、実施しない

そんな、とろくせいこたぁ、やらすかよー

やらん

あげない(共通語?)

おめぃにゃ、やらんぞー

やりつける

日頃から経験している

やりつけとらんもんで、できんのやさー

やわい

用意、準備

祭りのやわいを、せんならん

やんだす

(手や足を)前へ出す

手をやんだす

やんちゃ

一般モラルを逸脱した者

古川やんちゃ

やんな

やるな、するな

ばばいで、やんな

ゆう、ゆった

言う

そんなこたぁ、ゆっとらんさぁ

ゆうし

口が不自由な人

(差別用語ですネ)

ゆうまり

夕方(古語)

ゆうまりにゃぁ、帰ってくるさぁ

ゆわえる

紐などで縛る(共通語でした)

古新聞を、ゆわえる

ゆんべ

昨日の夕(共通語でした)

ゆんべは、晴れとった

よが

(いわゆる)蚊、<ぶゆも蚊と言うので、区別するときに用いる>

よがに、くわれた

よからず

良いと思う

そんなもんで、よからずやさー

よさり

夜、夜中(古語)

今日の、よさりに、行くさ〜

よした

よくやった(「善した」からか)

そりゃぁ、よしたー

よそう

飯や汁を器に盛る(共通語でした)

茶碗に飯を、よそう

よった

おかしい、妙、変

そんな、よったいな、格好せんなよー

よばれる

戴く、ご馳走になる(共通語でした)

先輩、先によばれておるさぁ

よぼる

呼ぶ、声を掛ける

そしゃあ、あとで、よぼるさ〜

よめさ

あそこの、よめさは、だしかんのやさぁ

よりあい

会議、打合せ

これから、よりあいに、行って来るさぁ

よわる

困る

そりゃぁ、よわったなー

らっしょもない

乱雑な

らっしょもない格好してぇ、だしかんさー

ろうじ

路地、家中の土の通路

ろうじを、掃く

りょうもらい

婿・嫁とも養子

あそこは、りょうもらいやとぉ

わかいしゅ

青年、若い衆

あそこんどこの、わかいしゅは、よう働かはる

わざと

理由があって(共通語と同じだが、悪い意味では使用しない)

わざと、そこに置いとるんやさぁ

わらかす

割る

コップを、わらかした

わり

お前

わりは、たけかぁ〜

わりゃあ

お前

わりゃあ、たけかぁ〜

〜いな、〜えな

〜よ、〜ですよ

そういな、たけみたいやもなぁ

〜かな?、〜けな

〜ですか?

そうかな? おりは、知らなんだぁ

〜からかす

〜しまくる

きんのから(昨日から)、飲みからかしとる

〜くさい

とろくさい、べんこくさい、ちびくさい、へぼくさい の項を参照

〜こっちゃぁ

〜なことだ

そんなこっちゃぁで、だしかんさー

〜しこで、〜

〜みたいで、〜

おりが、悪いしこで、謝らならんのやさー

〜してみえる

〜していらっしゃる

寝てみえる

〜しとる

〜している

そんなこと、しとると、あやまちするぞー

〜しな

〜する時

帰りしなに、財布を落とした

〜しんかなぁ

〜しませんか

一緒にしんかなぁ

〜ぜな

〜よ

雨が降りそうやぜな、早いこと、しまわんかナァ

〜せんかなぁ

〜しませんか

お終いにせんかなぁ

〜とうない

〜したくない

おりゃぁ、見せとうない

〜どらんと

とても〜する、〜してまわる

遊んどらんと、はよ帰れよぉ

〜ない

〜でない(否定)

しゃない、たしない、てきない、どうさない  など、その項参照

〜なけな

〜でしょう

そうやなけな、そやで、前々から言っといたんやさー

〜なんだ

〜しなかった

さしこと、見なんだけど、まめやったかな
ござらなんだ、そわなんだ など参照

〜はった

〜するの過去形

だいぶ前に、死なはった

〜べた

こっち側、面

じべた(地面)、こっちべた(こっち側)

〜まい

多分〜でしょう

たいてい、だしかまい、と思うんやサー

〜まいかな

〜しませんか

皆で、遊ばまいかな〜

〜もんで

〜ので、〜なので

風邪ひいたもんで、休むさな〜

〜やさぁ

〜です、〜だよ

出かけるんやさぁ

らん

〜でない(否定)

どもならん、知っとらん、そっとらん  など、それぞれの項参照

〜ろ

〜だろう (同調を求めて)

そやろう、おりもそうやと思っとった