■   上ノ山城  ■
■期日 H20年1月5日(土) 【静岡県】松崎町・上ノ山城、
                    沼津市・鈴木館T・鈴木館U、函南町・日金砦U
■ルート 戸塚自宅〜R1・R134他〜小田原C〜R135〜下田〜R136・P16・R136
       〜松崎T〜R136〜土肥〜P17〜沼津C〜R136他〜函南T〜P11
        〜熱海C〜R135〜小田原C〜西湘BP・R134・R1〜自宅
■コメント
 08年最初の野駆けは「伊豆」の国と昨年の暮れから決めていた。寒い時期には暖かい所を駆け巡りたい、というのが本音ではあるが、新年の朝日が太平洋上から昇ってくるのを鉄馬から眺めるのも、何とも荘厳であるのダァ。といっても、伊豆のかなりの城は攻め落としているので、今回は落穂拾い。年末始は恒例の帰省で、「飛騨」の国に戻っていた。折りしの大雪で雪降ろしをしたのも恒例。で、慣れないことをするので、腰がかなり痛いのもコレマタ恒例であった。腰をサスりつつ飛騨から戻った日は、翌日の野駆けのために、スッカリ酔いつぶれて早寝の良い子(「どこがぁ?」という突っ込みは無しネ)。しかし4時半に起き出したのは良かったのだが、段取が悪くて6時チョチ前の出っ発と遅くなってしまった。この時間では、朝日が太平洋を昇るのを見られるのは、伊豆半島ではなく熱海付近だナァ、きっと。コクイチ(R1)とR134、西湘バイパスで、先ずは小田原に入ります。ココから多くの車両は道ナリに直進して、真鶴道路・熱海ビーチラインを通ります。だが、こちとらぁ貧乏人、バカ高っけぇーい有料道路は通らず、チマチマとR135で山側の狭い道を走って熱海へ。途中、お日さんが太平洋から昇って来ます。この光景はいつ見てもスゴイ、感動します。ここからR135で下田に向けて走ります。ドンドン南下を続けて、国道脇にアロエの花が咲きホコっている下田に近づいたトコロで、鉄馬のオド・メータが77777Kmを表示。7が5個並んだワイ、今年は良いことがあるかも。下田を過ぎてからはR136を走ります。途中、県道16号線で海岸線の石廊崎を巡り、またR136に戻って今度は北上です。冬場になると、いつも西海岸では強い北西風が吹くので要注意なのだが、今日は暖かい上に風も弱い。その上、空気も澄んでいて富士山がクッキリ、絶好の野駆け日和である。で、適度なワインディングを楽しみながら、松崎町に。町に入ると、スグに雲見地区です。この地区に上の山(うえのやま)城があるので、今年最初の攻城としたいのだが、情報不足で登り口がサッパリ分からない。とにかく地元の方に聞いてみよう。ってんで、地元の老人の方に尋ねると、「『仲嶋駐車場』の後の狭い道を登って行けば良い」とのコトである。そうは言っても、海岸端から標高282mまで登るのである。道を間違えたら大変なコトになる、念には念を入れて違う老人にも尋ねてみた。ほぼ同じような答えを頂戴したので、チュウチョせず仲嶋食堂脇の大きな駐車場の裏側辺りから山側へ入って行きます。急斜面に墓地があり、その上方に段々畑への登り道があります。とは言っても畑は荒れ放題で、道も途中から荒れているので、夏場では攻城は絶対に無理です。キレイに石組みをして段々畑にしてあるが、この労力は大変だった筈である。僅かな耕地化のために、重い石を数多く運び積んだコトを考えると畏敬の念しか湧いてこない。その畑が荒れている、嘆かわしい。この畑も無くなると道も無くなりますが、ココから急斜面を少し登ると広い尾根に出ます。ここからも道はありませんが、快適に頂上を目指せます。頂上直下辺りで「?!」、目が点になってしまった。最初は自然に出来たモノかと思ったのだが、間違いなく人工的に石積み補強された段郭があるのである。石積みフェチのHYDである、目と口が自然に笑ってしまう。ワクワクしながら頂上に向かいますが、10m×40m程度の細長い削平地があるだけで、空堀・堀切等の遺構は無さそう。墓地から32分で到着でした。眺めもイマイチで、木々の間から特徴的な烏帽子山が眼下に垣間見えるだけ。それでも、登って来た南西尾根だけでなく、北西尾根上にも石積みで補強された段郭が僅かに残ってます。特徴の無い丸っぽい山容ですので、迷わないように標識布/テープで目印を付けての攻城をお薦めします。

■樹木にサエギられて電界が弱く、GPSは計測できず。
上ノ山城址、石積み土塁 上ノ山城址、主郭跡
上ノ山城址、主郭下部からの眺め 上ノ山城址、登り口付近よりの眺め
上ノ山城址、登り口 バス停「雲見温泉」よりの城址遠望
 R136をさらに駒を進め土肥に入ります。ここから国道と別れ、海岸線の県道17号線を走り、戸田を過ぎて大瀬です。この地区の突端がダイビングで有名な大瀬崎で、熊野水軍の流れをくむ鈴木氏が最初に移住した鈴木館Tです。岬の中に神池があったり、富士山が良く見えたりと、ナカナカに景観の良いところですが、遺構らしきモノは見当たらず。ただ、引手力命神社の境内周辺と裏山は、雰囲気がフワフワ漂っています。まぁ景色を眺めに来たと思っても、絶対に損は無いです(キッパリ)。
鈴木館T、引手力命神社 鈴木館T、大瀬崎遠景
鈴木館U、海蔵寺と裏山
  県道17号線に戻り、さらに沼津方向に進むと西浦の江梨(えなし)地区に入ります。地区を流れる中江梨川を遡って山側に行くと、コジンマリとした海蔵寺があります。この境内と周辺が、その後の鈴木館Uです。ここも遺構はなしと見た。川と背後の山を巧みに利用した居館の雰囲気はプンプン残っています。
  さぁてとぉ、今日は伊豆半島一周の野駆けで、攻城はオマケのツモリである。目的は十分に達したのでソロソロ帰ろうか、とも思ったのだが、飛ばし過ぎたためかマダマダ日は高い。それじゃぁ、という訳で、先日ダマされて登ってしまった、熱海峠下にある偽の城山(584m)の近くの、本物の方『日金(ひがね)砦U』を攻めることにした。この情報は南武さんの「古城を歩く」ページに詳しい情報があります。蛇足ながら付け加えると、函南町から県道11号線を進み、「熱海まで9Km」というKm表示ポストと「8.5Km」というポストの間に、「原生の森」への案内標識が立ってます。ここを曲がって50m進むと、高圧送電線の鉄塔保守用の道が右側にあります。これを進むとNo.2鉄塔基部に到ります。この周辺が日金砦Uの城域です。HYDは林道のカーブの真ん中辺りから土塁様状を登り、半枯れの竹ヤブをカキ分け・カキ分けして鉄塔を目指して進みました。頭から靴の先まで、竹ヤブの枯れゴミに覆われてしまい、ヘタすると猪に間違えられて、「ドォーン」と撃たれたかも。苦労して進んだトコロで、前述の保守用の道を見つけた次第、メッチャ口惜しい。それでも、一回でも竹ヤブの中に入って、これが苦にならなくなってしまったため、もう抑えが効かない。次々と鉄塔周辺の竹ヤブの中に入り込み、アチコチ徘徊します。トドメは、「登ってはいけません」と危険表示板が掲げられているのに、鉄塔に攀じ登ってしまう悪行まで。でも、空堀跡と思われる地形以外には、遺構らしきものには出会えず。でもまぁ、リベンジは完了したコトにしておこう。
林道と日金砦U(左の森) 主郭部の鉄塔よりの眺め
林道よりの登り口(右の黄色ポストが目印)
  今日は1/5(土)である。マダ日も高い時間ではあるが、Uターン・ラッシュが確実なので早めに帰陣しよう。熱海峠を越えて熱海に入り、R135で小田原に出ます。途中、2Km程の渋滞もあったがスリ抜けで回避し、西湘バイパス・R134・R1と走って17時半にご帰館。今日も道なき道を進んでの攻城であったが、一年の出だしとしてはマズマズ合格である。本日350Kmなり、よぉーっ、お疲れさん。今年も無事故でネ。それに今年こそは絶対に無違反でネ、チャンチャン。
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