■   嶺城  ■
■期日 H19年12月2日(日) 【群馬県】伊勢崎市・天幕城・赤堀氏居館・毒島城、
                         前橋市・西荻窪城・小坂子城・嶺城
■ルート 戸塚自宅〜R16〜入間IC〜圏央・関越〜花園IC〜R140〜熊谷C〜R17
       〜伊勢崎C〜P73・P76・P3他〜前橋C〜R17他〜熊谷C〜R140〜花園IC
        〜関越〜練馬IC〜環8〜玉川IC〜第3京浜・横浜新道〜戸塚〜自宅
■コメント
 どういう訳か風邪を引いてしまった。まんず、風邪などを引かない性質(たち)なんだが、この前飲みすぎたのカモ。で、金曜の1日は仕事を休んでしまい、大人しく朝から晩まで寝込んで居た。2日目の土曜は駅伝大会があったが、出場出来る状況ではないので補欠選手に出て貰い、応援だけに参加。昼過ぎに帰ってからは、早くも寝てしまった。すると当然のごとく、日曜は暗い内に目覚めてしまった。さぁてとぉ、どうする・どうする?。熱は下がっているようだが、節々(ふしぶし)がマダマダ痛い。特に首周りは超痛い。でも、不思議と頭はサえている感じがする。「よっしゃぁ、出掛けるとするかぁ」と勇者単なるバカ)は叫んで起き出すのでした。こうなると、準備も何もあったものではない。とにかく雪・凍結の無い城を攻めるだけ。で、以前に攻城計画を立てていて、まだ行っていない城をチョイスし、いざ出陣。6時ジャストに馬腹を蹴り、ほんのり明るくなった保土ヶ谷BPを突っ走ります。早朝から混雑してイヤなR16相模原市内を通り抜け、八王子を抜けて入間インターに入ります。圏央道・関越道を走り、いつもの花園インターで降ります。ここからR140で熊谷を経てR17で伊勢崎に。県道73号線を北上し、伊勢崎市磯町に入ります。十二所古墳や磯沼公園の標識を目当てに進み、小さな磯沼に。桜木が沼のグルリに植えられている、春はさぞや桜花がきれいだろうなぁ。で、磯沼の真西100mにある小丘が狙う天幕(てんばく)城です。入口部に案内板が立っており、旧赤堀町の史跡に対する取組み姿勢がウカガわれる。でも残念ながら農地化により、土塁や腰郭跡はよく残っているが、それ以外はなさそう。高圧送電線の鉄塔(泉沢線−No.57)が城域内に建ってるので良い目印です。

■うっかりGPS計測忘れ。
天幕城址、土塁跡 天幕城址、案内板
磯沼と天幕城址遠景
  続いて近くの毒島城を攻めるべく走っていると、鏑木川に架かる道元橋のタモトに、妙な案内板が立っているのを発見。う〜ん、結構な速度で走っていた筈だが、我ながら動体視力の良さに驚く。ただ、気が付いてから駒を止めるまでに時間が掛かっており、反射神経は歳相応に落ちている。で、少し戻ってクダンの案内板を見ると「道元屋敷跡」とある。どうやら赤堀氏族の支流が居た所のようだ。現在は小さな公園になっており、辺りは宅地化で完全に遺構は消失している。が、隣接の小さな石の祠が祀ってあるトコロなんざぁ、雰囲気はあるワナァ。

■36°22′52.8″−139°13′26.6″です。
赤堀館址、案内板
赤堀館址、公園
  赤堀町の今井地区で毒島(ぶすじま)城を攻めたいのだが、ナカナカに城が見つからない。「田んぼの中に浮く小島の感じ」と調べてあるのだが、周りにも同様な地形が多く、幾つかの島を回ってヨウやくに現着。例によって、入口部に案内板が設置されている。単郭式の城であるが、郭内は畑になっていて結構広〜い。虎口・空堀・切岸が残存している。行かれる方は、県道76号線の「赤堀今井2丁目」信号を北上して県道102号線を700m行くと、「赤堀今井霊園入り口・募集中」の看板が立っていますので、これを左(西)折し道ナリに進んで「小島」を探せば行き着くと思います。

■36°21′19.8″−139°12′48.0″と表示されました。
毒島城址、主郭跡 毒島城址、虎口跡
毒島城址、切岸跡 毒島城址、案内板
毒島城址、遠景
  次いで、県道34号線で伊勢崎市から前橋市に入り、荻窪地区に入ります。前にも訪ねたことがある荻窪城の西側に、西荻窪城なるモノがあるということなので、これを攻めるツモリ。遺構は殆ど無いという情報ですが、25年ほど前に杉並区の西荻窪に2年間住んでいたコトがあり、その関係で行きたくなったモノです(苦笑ポリポリ)。荻窪城そばの荻窪公園内のグランドから200m西側の竹林一帯が城域です。主郭跡に建つ農家の老婦人が、丁度草ムシリをされていたので、挨拶をしてウロウロする許可を貰います。で、ウロウロ・キョロキョロ開始。土塁跡が何箇所か残っていますが、他にはなさそう。県道34号線沿いにある「荻窪公園・あいのやまの湯」の南南東300m地点でもあります。

■36°25′01.9″−139°07′47.9″です。
西荻窪城址、主郭跡 西荻窪城址、主郭の土塁跡
 同じ県道34号線をさらに西に向かって進み、荻窪公園から1Kmも行かない内に「小坂子」信号があります。その先の最初の信号(角に「はやぶさクリニック」がある)を左(南)折し、200mも行くと右側に八幡神社が現れます。この神社境内と周辺が小坂子(こざかし)城の城域です。神社の北側と南側に土塁・空堀跡が確認できますが、 それ以外の遺構はないようですネ。

■36°25′45.5″−139°06′40.8″の表示です。
小坂子城址、八幡神社 小坂子城址、土塁跡
 さらに県道34号線を2Kmも進むと「嶺町」信号に。ここを右(北)折して赤城山側へ400m進むと「大峯神社」です。この神社の右(東)側、藤沢川を挟んだ向かい側の舌状台地の半島のような林部分が嶺城です。少し上流側に遠回りして川に架かる橋を渡り、城域の麓に到着すると、城域の下部と思われる一番下側の民家の前に「嶺城主郭跡」の木碑が道路沿いに立ってます。が、ここが主郭跡とは思えない。この民家の裏山の竹林の中に遺構があるだろうと見当をつけ、崖状の所を無理クリに登ります。すると、はたして主郭でした。危険を冒して絶壁を登った、というコトもあって主郭の土塁・虎口の遺構には大感激です。あまり知られていない城ですが、各郭を分断する5条の堀切がマコトに見事。一番北側の堀だけは西側の一部だけしか残存していませんが、他の堀の保存性は良く、深く幅広な堀に驚かされるのです。一番北側の郭では、漬物用の寒干し大根がズラ〜リとぶら下げられており、これが何重にもなっていて壮観。見ようによっては、旗指物とも見えるから面白い。城郭からは竹林・檜林で見通しはイマイチだが、これが◎だったら、久し振りの○だったネ、惜しい。なお、城域に入るには、四の郭(北)側から攻めるのが「危険が危ない」ことにはならないので、お薦めします。

■遺構に大感激してGPSの計測忘れ
小坂子城址
嶺城、主郭の土塁跡 嶺城、主郭脇の空堀跡
嶺城、主郭の虎口跡 二の郭と三の郭間の堀切跡
嶺城、四の郭跡 嶺城、道路脇の木碑
嶺城、大峯神社北側よりの遠景
 さぁてとぉ、まだ日は高いがソロソロ帰るとしよう。何せ病み明け(というかまだ本復前、ヲイヲイ)だから、無理は禁物。県道76号線などでR17上武道路に出ます。途中、1車線路では混雑しますが、2車線路は快適・快適。と、調子に乗り過ぎてガソリンの警告灯が点いてはいたのだが、マダマダ大丈ブィとタカをくくってしまったのが大誤算。計算では、あと10Kmはユウに走れると計算していたが、何と何と群馬から県境を過ぎて埼玉に入った直後で、「スカッ・スカッ」とエンジン・ストップ。ストップというよりストライキのような感じのエンスト。「オー・マイ・ゴーッォ!」と叫んでも事態は変わらず。この上武道路は何十回も通った道である、前後にガソリン・スタンドが全く無いのはよく分かっている。う〜ん、戻るよりは進んだ方がGSに近い筈、とアキラめて重い鉄馬を曳きたてます。小春日和のため、すぐに汗がダラダラと流れ出るのには閉口、風邪がブリ返すワイ。急いで薄着になり、なおも曳きたてて行きます。180kgと鉄馬にしては軽い馬体とはいえ、小さなアップダウンが続くとモウ大変。難行・苦行をユウに1Kmも続けた頃、急に横合いから「どうしたんですか?」とバルカン(川崎製の鉄馬)乗りのオジサンが声を掛けてくれた。「いやぁ、お恥ずかしいですがガス欠です」と答えると、「それじゃ、このバイクに乗りません? 近くのGSまで乗って行き、GSでタンクを借りてガスを入れたら」と有難いお言葉。「非常用のガソリン・ボトルを持っている」と言うと、「ボトルがあるのなら、私のバイクのガスを入れてあげますヨ」とガソリン・コックのホース部をドライバーで外してくれた。非常袋から、空(むな)しく空(から)のボトルと漏斗(じょうご)を取り出し、バルカンのコックからガスを頂戴した。しかも「お金なんていらないヨォ、困った時はお互い様サァ」とカッコイイ台詞。う〜ん、退職したばかりのバルカン乗りから、後光が射しているようだ。せっかくの好意をチャラけては何なので、これをスンナリ受け入れ、「私も、困っている鉄馬乗りが居れば助けよう」と自分に言い聞かせたのは云うを俟たない。少量ではあるがガスを入れた愛馬はストを解除し、再びイナナいてくれてR17の南下を続けます。記憶にあったGSまで、メータ読みで1.9Kmもあった。あ〜ぁ、あの時、ガスを貰わなけりゃぁ、あと1時間は悪戦・苦闘していたナァ、絶対に。ここで鉄馬を満腹にさせ、R140で花園インターから関越に。いつもは圏央道で入間か八王子インターで降りるのだが、八王子・相模原市内や長後街道の渋滞が頭をヨぎり、珍しく関越道の練馬インターから出ます。ここから渋滞の環八を南下して、第三京浜に入ります。どうやら八王子/入間で降りて帰るより早いようだ。18時を少し回ったトコロで、病み上がり者のご帰館です。暗い中で鉄馬の世話をして、風呂に入って汗を流します。で、「いただきま〜す」のゴングで、久し振りに本物ビアーをゴックーンと喉に流し込みます。「〜ん、うんメェー」、やっぱり汗を流した後のビールは堪えられない。本日340Km、早く風邪を治してネ、チャンチャン
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