■   鞍骨城  ■
■期日 H19年9月8日(土) 【長野県】長野市(旧松代町)・霞城、千曲市・鷲尾城・鞍骨城
■ルート 戸塚自宅〜R1・R16〜入間IC〜圏央・関越道〜渋川IC〜R353・R145
       〜長野原T〜R292〜中野C〜R403〜千曲C〜R18〜上田C
        〜浅間サンライン〜小諸C〜R141〜須玉IC〜中央道〜相模湖IC
         〜R412〜厚木C〜P22〜自宅
■コメント
 木曜の夜から金曜の朝方に台風9号が関東を直撃した。台風一過となるので、例によって土曜は好天に違いない。となると、気象庁のアホ共のご託宣なんかには目も耳も貸さずに突撃・決行と決まり。で、行き先はというと、唐突に石塁を堪能したいと、石フェチ心が疼いてしまったから、当然信濃に相なる。その内に、いつかは行って見たいと考えていたアプローチの厳しい鞍骨城を攻めよう、ついでに草津・白根・志賀のR292を走ろう、と無謀なプランに変貌してしまった。当然、早寝・早起きの良い子で、4時半の暗い内に出っ発である。R16を走り、入間インターから圏央道・関越道と突っ走って渋川インターで降ります。ここからR353・R145で長野原に入り、イヨイヨ雲の上の垂涎ルート、R292です。前哨戦で、長野原からの峠道を草津までガンガンに走り、先ずは軽い脚馴らし。さぁてとぉ、ここからイヨイヨ本番である。前回の5月20日の草津〜白根〜志賀走行では、渋峠近くの雪とトンネル内の凍結で、死ぬような思いをして、超大変であった。が、今日は台風一過の青空で、気温も21℃と表示されている。オマケに7時チョチ過ぎとドン亀バスも車も全く走っていない。快適な天空の40Kmの空中散歩を堪能します。台風一過で澄み切った空気の中、パノラマ絶景が拡がりますが、景色には余り目もくれず、ひたすら走りに徹します。40Kmを「アッ」という間に走り中野側に降りて、コンビニおにぎりで、ようやく朝飯を摂ります。ここからR403で南下し、長野市(旧松代町)の大室へ。長野電鉄・屋代線の大室駅へ行くと、「大室古墳群」への標識があるので、これに従って進みます。標識に従うと上越自動車道の下をクグりますが、ここをクグらずに高速道に沿って西側に100mほど進むと、行き止まりになっていて駐車場のようになっています。この裏山が霞城。雑草の生茂った、この時期では登り口が見つけにくい。荒地を越え垣根を越えて、ウロウロして登山道を見つけ登り始めます。結構幅広な道ではあるが、両サイドからの雑草・木でメチャ歩き難い。その上、クモの巣攻撃を受けてしまい、ナカナカ進めない。例によって、棒切れでクモの巣を払いながら進み、雑草で前方を塞がれた場所では、棒切れで草や木を押し避けながら進みます。その時突然、頭に激痛が走った。「痛ぇー」と思わず大声を発声。8月10日の越後・板木城での蜂騒動の記憶が新しいので、咄嗟に「また蜂にやられた!」と即断。すぐに身を伏せて、地面に腹這いに。台風の後である、衣服は汚れてしまったが、そうは言っておられない。シバラく経って冷静になってみると、蜂がブンブン飛んでいない、どうやら1匹の蜂に刺されただけで、蜂の巣を突っついた訳ではないようだ。刺された痛みが強く残っているが、ガマンしてそのまま進みます。「おーっ、勇者だぁ」、というかバカ丸出し。が、その内に雑草で稜線手前で完全に道は無くなり、泣く泣く道無き道を苦労して尾根筋に。でも、ここからは快適な尾根道になり、すぐに石積で補強された郭が多段になっている所に到達します。思わず、涙とヨダレが出て来ます。アキラめなくて良かったワイ、ガマンして来て良かった・良かった。信州には石積みで補強された郭が割と多いが、この城も勿論そうである。が、積極的に区画分けのためにしているような気もする。主郭には13分で到着、雑草が無く、クモの巣も無く、蜂に刺されなければ、7、8分というトコロか。土塁、虎口、堀切など石積みの遺構が残存しているが、残念ながら眺望はあまりきかない。でも、久し振りの石積みの数々に大満足である。これから攻める城が楽しみになってきた。また苦労して麓の駐車場のような所に降りると、草刈をしている方が居られ、イロイロと世間話を。すると、この登山道を登る人は最近は居ない筈、もっと快適な登山道がある、と教えて貰った。教えて貰った所に行って見たが、どうやら簡単に登れそうである。これから行かれる方は、大室公園より山側で、古い五輪塔の横を登って行く道があるので、こちらをどうぞ。それにしても、刺された頭の左上がズキン・ズキン痛い
霞城址、主郭脇の石積み跡 霞城址、主郭下の石積み跡
霞城址、副郭の石積み 霞城址、遠景と登り口
  次いでR403を進み、途中から「あんずの里」の標識に従い県道392号線と395号線で倉科地区に入ります。途中、佐久間象山が大砲の試し撃ちをした石碑(象山詩碑)が沢山川の橋のタモトに立っている。ここから、右手(南東側)に、これから攻める鷲尾城の山が見え、また左手(北西側)に唐崎山城の山がよく見える。で、地区の老人ホーム「安寿荘」から100mほどの所(山の端)に瀟洒な寺の建物が建っているので、その麓に到着。大日堂という小さな御堂で、登り口に「鷲尾城址30分」や「倉科将軍塚古墳」の標識が立っている。ここに鉄馬を停め登ります。霞城と比べると天国のような快適な登山道で、グングンと高度を稼ぎ、13分で石塁に四囲を囲まれた主郭に到着です。ただ、残念だったのは、主郭の石塁は雑草で偉容が損なわれてしまっていた。う〜ん残念、春先に来るべきかも。主郭は石積みの土塁と虎口がよく残り、主郭の先には2条の連続堀切、3条の連続堀切など見所も多い。この連続堀切の先に、将軍塚古墳の前方後円墳がある。この古墳も石積みで覆われていたのだろうか、斜面には夥しい小石がある(石塁とは石の種類が違う、後代のものかも)。それにしても、平地に前方後円墳というイメージが強かったのだが、こんな山上に古墳とは驚きである。古墳の先には、大規模な堀切があり、その先にも堀切が残っていた。残念ながら眺望はイマイチ、川中島が見えそうで・見えない、歯ギシリしきり。それでも唐崎山城はシッカリ俯瞰出来ます。
鷲尾城址、主郭跡 鷲尾城址、主郭脇の2重堀切跡
鷲尾城址、主郭の虎口跡 鷲尾城址、主郭の土塁跡
象山・詩碑と鷲尾j城跡 象山・詩碑よりの唐崎山j城跡
鷲尾城址よりの唐崎山j城跡 鷲尾城址、木碑前にて
 さらに倉科地区の山奥に進み、倉科地区の内でも最奥部の竹尾地区に入ります。すると道路の2分岐点に「鞍骨城址60分」の標識が立っています。これに従い、鉄馬を進めると、また2分岐の所に至り、ここでは「二本松峠」の標識に従って進みます。途中「妻女山ハイキングコース」の標識も出てくるので、これに従って山懐に。舗装道がエンド地点に古びた牛舎があり、ここに鉄馬を停めます。ここからは荒れた未舗装林道ですので鉄馬では無理ですが、四駆車なら林道の終点まで登ることが出来ると思います。牛舎から歩き始めますが、要所・要所に妻女山ハイキングコースの標識があり、また登山道もシッカリ整備されているので、あとはクモの巣に注意するだけです。登り口に2箇所も「熊に注意」の看板があり、注意事項がシッカリ書かれています。100円ショップで買った鋭い音がする笛を吹きながら沢筋の急斜面を登り、30分弱で二本松峠に到着です。峠からは、@妻女山 A清野 B鏡台山 へと3分岐しますが、右(東)方向のB鏡台山への尾根道を進みます。沢筋の道と異なり、緩やかな登りですので楽勝。と、10分も歩くといきなり堀切に遭遇。スワッ、もう主郭も近いか、と思ってしまう。でも、ここから主郭まではマダマダです。途中で送電線の鉄塔(No.4、ここも郭跡と思われる)を過ぎると、また堀切です。いよいよ主郭かと思いきや、マダマダ。峠から20分弱、牛舎から45分でようやく主郭に到着です。麓に「鞍骨城60分」の標識があったので、40分もあれば楽勝に到着かと思ったのだが、前半の峠までの急斜面でバテてしまったのかも。それでも、素晴らしい遺構に疲れも汗も全て吹き飛ぶのでした。四囲を石塁で囲まれ、土塁・虎口が残る主郭、幾条もの堀切、石積みで補強されている幾つかの副郭。惜しむらくは、川中島周辺が俯瞰出来ないコトか、残念。と少々ガッカリしたのだが、主郭の先の尾根上で見晴らしが良い場所が待っていた。ここからは善光寺平が一望に開けており壮観・感激である。心地よい風も気持ち良か〜。う〜ん、三位一体で大満足の城である。久し振りに としよう。なお、主郭の案内板には、標高820mと書かれているが、2.5万分の1地図上の798m三角点ポイントが主郭の筈である(登山コースは整備されているが、2.5万分の1地図は持参した方が良いですヨ)。かなりの時間、マッタ〜リして下山。

■36°32′35.2″−138°10′51.0″、比高は牛舎から343mです。
鞍骨城址、主郭跡 鞍骨城址、主郭の土塁跡
鞍骨城址、主郭の虎口跡 鞍骨城址、主郭の石塁跡
鞍骨城址、主郭下の多段の石塁跡 鞍骨城址、主郭跡
鞍骨城址、主郭近くからの善光寺平 鞍骨城址の標識と城址遠景(左奥)
 気が付けば、昼飯も食べず・水も飲まずに鞍骨城を攻めてしまっていた、かなりバテバテ。急いで両方を補給せねば。先ず自販機で500mLのPETボトルを買い、とりあえず一気飲み。次いで昼飯じゃがぁ、どうすべい。と、R403からR18に入ると全国チェーン展開のラーメン店がある。速攻で店に入り、ラーメン+餃子(本当は+ライスにしたかったが、最近太り気味で自重)をカッ込むのでした。さぁてとぉ、両方の補給完了。時間も時間だし、このまま帰ることにしよう。R18を東に走り、上田に入ると渋滞するので、浅間サンラインを走ります。グリーンロードで佐久からはR141。野辺山・清里と走り須玉インターから中央高速に入ります。すると「八王子JCT〜八王子西インター間、事故で通行止め」の赤い表示である。「あちゃあぁ〜」、大渋滞に巻き込まれそう。でも・しかし、不思議なコトに談合坂を過ぎても全く渋滞なし。多少、速度を落とさざるを得ない場所もあったが、渋滞らしきモノに巻き込まれずに相模湖インターを降りることができた、ラッキー。でも、R412はそんなに甘くない。いつもと同じような渋滞でイライラがつのります。どうにか厚木まで出て、ここから鬼門の長後街道。でも19時30分を過ぎていたためか、さほどの混雑ではなく、20時チョチ過ぎに、ご帰館。フーッ、疲れたワイ。本日、高速を結構使用したのだが、570Km超は厳しかぁ。朝早よから夜遅くまで、お疲れさん、たっぷりビアーを飲んで大量に流した汗の補給をしてネ、チャンチャン。

【追伸:前回、蜂に手の甲を刺された時は、翌日になってグローブのように腫れた。今回は、刺されたのが頭であったので目立たなくて良かった。でも翌朝、顔を洗おうとした際に、左右の手の感覚が微妙に異なり唖然となった。そう、右手と左手とで顔の感触が違うのです。左手側がブヨブヨした感じで、右手はいつもと同じ。皆さん、蜂には注意しましょう!!】
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