■   小倉・腰越城  ■
■期日 H15年12月14日(日) 【埼玉県】越生町・越生氏居館・高取城・自得軒
                        玉川村・小倉城、小川町・腰越城
■ルート  自宅〜環状2号・保土ヶ谷BP〜相模原〜R16〜入間C〜R299〜飯能C
        〜P30〜小川T〜P11〜寄居T〜R140〜P38・P34〜勝沼IC〜中央高速
         〜相模湖IC〜R412〜厚木C〜P22〜自宅
■コメント
  最近古本屋で安く入手した(そういやぁ、最近普通の書店で新本を買ってないナァ)司馬遼太郎の「箱根の坂」がすこぶる面白い。北条早雲の歴史小説ですが、司馬氏の独自の歴史観が有無を言わさず面白い。この小説では大田道灌が頻繁に登場する、というわけで今回は道灌攻めである。あらためて、彼の地元・埼玉県の攻城を振り返ると、攻略した城数は少ないのである。理由は、今年の9月まで住んでいた目黒から埼玉県は近過ぎて、鉄馬を責め足りないのである。横浜に引越してみると、埼玉県は丁度手頃な距離であり、今後は増えそうですネ。 で、R16を北上し途中からR299、県道30号線等で、越生町へ。ココは児玉党一族の越生氏が勢威を振るった処です(実は私の先祖もこれらに絡んでいる?らしい)。町内のアチコチにある案内板にある越生神社を目指し、難なく現着。越生氏の居館址と伝承されてますが、ココには遺構等はありません。
伝承、越生氏居館址、越生神社
 この神社の裏山が、高取城です。神社の裏に回ると、登山道があり、すぐに二つに分かれてますが、ここで階段のある右側の道を登りましょう。左側のハイキングコースでも良いのですが、最後のツメである本郭への道が分かりづらいです。10分ほどで本郭に到着。幾つかの郭・空堀・土塁がかろうじて残っており、小さな砦といった感じです。ここからの眺望を期待していたのですが、残念ながら × です。
高取城址、木碑前にて
高取城址、本丸址
続いて同じ町の、有名な越生梅園のすぐ近く、その名も梅園小学校を目指し、その裏手の山懐の建康寺へ。小さなお寺ですが、すぐに分かります。ココは道灌の父・道心が隠居していた館・自得軒です。特に遺構は有りませんが、寺の裏手に立派な石垣があり、その上に聖徳太子を祀ってある太子堂があります。地元の人曰く「道灌の子分が作った石垣である」そうな。時代がちょっと違うような気がしますが...。
太田道心隠居処、自得軒址
 さらに奥へ進み、龍ヶ谷地区の龍穏寺へ。ここは禅宗・曹洞宗の寺でも別格の格式の寺だとか。確かに小さいながらも格式がある寺と感じます。ここに大田道灌・道心の親子の墓があります。私は墓には興味が無いのですが、龍穏寺が道心の居館址ではないかと思い、訪ねた訳です。でも残念、「ブー」でした。どうも龍ヶ谷地区の別の場所らしい。少し探してみましたが、諦めて次へ。
太田道心・道灌の墓がある龍穏寺、道灌像前にて
 続いて玉川村の田黒地区でも、小川町との境付近の延命山・大福寺へ。小さな寺で、寺への標識は有りませんが、小倉城址への背丈の低い小さな石標識が立ってます。境内に鉄馬を停め、攻城開始。ものの5分ほど登ると、何やら物見櫓らしいモノを発見、しかも石塁のような。急いで近づくと、思わず「おーっ」の声を発しました。しっかりした郭の遺構の一部ということが分かり、やはり石塁のようです。そこからは興奮状態で、アチコチを探索、感嘆符が漏れ続けます。所々に青色のドカシーが敷かれており、発掘調査中らしい。空堀・土塁・石塁・虎口址などが見事に残っています。大規模な城ではなく、ここからの眺望もイマイチなのですが、ここは○、お薦めです。興奮が醒めないママ、下山。
小倉城址、本丸下の石塁跡 小倉城址、本丸址の石碑前にて
小倉城址と、麓の大福寺
小倉城址、数ある虎口の一つ
 今度は小川町に入りますが、いきなりマラソン大会で町内は通行規制で大渋滞。バイクの特権で、すり抜けながら県道11号線で腰越地区へ。県道沿いに立派な腰越城址の看板発見。鉄馬を降り、攻城開始の法螺貝を鳴らし進みます。いきなり山懐の入り口に、復元木戸。整備された道を登ること5分強で、堀切発見。大きく遺構も良く残っています。こりゃぁ、楽しみだワイ。整備された標識に従い進むにつれ、空堀・竪堀・土塁・郭が確認できます。所々には立派な説明板も設置されてます。登山道も立派で、この城跡への並々ならぬ思い入れが伝わってきます。
   偉いぞ、城址を守る会、小川町
登山道も、往時の道を辿っていて、攻城しにくい縄張りであることが身をもって分かります。いよいよ本郭、ここにも少し土塁が残っています。何よりここからの眺望はすごいです。しかも周りの城跡を示す説明板も整備されて、
   偉いぞ、城址を守る会、小川町
と、又しても声を発したのです。いやぁ、ここも○です。規模がもう少し大きければ、ランクアップ間違いなし。しばし、マッターリとしますが、そろそろ時間切れ、帰陣の退き鉦をならそう。下山途中、ガサガサとモノの気配が藪の中であり、不安げに見ると、何と人里近くなのに、イノシシ発見。カメラに収めようとはせず、何故か手を打って大きな音をだしたのでした。イノシシは驚き、山中に逃げていきました。山中では色々動物を見ましたが、イノシシは初めてです。
腰越城址入口、木戸復元 腰越城址からの小川町眺望
腰越城址、本郭石碑前にて 腰越城址、土塁と空堀跡
 ハプニングを後にR140に出て、ここから甲府盆地を目指します。途中勝沼へ出て、ここから中央高速に乗り、相模湖ICで降り、ここからいつものようにR412で厚木を経て帰宅。横浜に引越してから、帰りがいつも渋滞、随分心身とも疲れ果てて「ただいま」、本日340Kmなり。
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