■   超簡易USB to CI−Xインタフェース(追加)  ■
     ICOM社の無線機(多分YAESU製のもOK)をUSBにて超簡易にコントロールする
  HYDはかなり偏狭で、ここ20年以上はSSTVのモードにしかQRVしていません。ところで、SSTV界の発展・普及のため、毎年長期間(昔は2ヶ月、現在は1ヶ月間)のアクティビティ・コンテストが開かれているのですが、今年はIC−706MK2で50MHzオンリーでQRVしました(結果は恥ずかしいので、聞かないでネ)。この無線機は、モービル用のため、小さな筐体にギッシリと機能を満載している機器なのに、ツマミ・ボタンが小さくて数が少なかったりで、コンテストなどでは少々使いヅライです。これを解決するため、パソコンで無線機を制御してやろうと考えました。SSTVでのQSOには、コールサインやRSV値等を入れたりするのに、PCが必須です。うまく両方を制御できれば一挙両得になると、目論んだのでした。で、 QTCジャパンの「CATシステムでパソコンにより無線機を制御する」 を参考にして、PCにてIC−706をコントロールしてやろうと考えました。MAX232のICも手持ちがありましたので、いざ作ろうと準備開始です。が、ここで間抜けな問題が浮上。PCのRS232Cインタフェースは1個しかないのに、無線機制御とMMSSTVのPTT制御の2つをどうやって実現しようか、です。「ヲイヲイ、気が付くのが遅いヨー」は無しネ Hi   解決策として
 @ RS232Cインタフェース基板を購入して追加する
 A SSTVの方をUSBにて制御し、CATの方をRS232Cで制御する

の2案を考えました。JASTA(日本SSTV協会)では、レガシーI/FのRS232CがPCから無くなる対応には、USBで制御することに決めていて、このI/F回路の頒布も計画しているので、Aで行こうと考えました。でも頒布にはまだ少し時間がかかりそうです。先述のQTCジャパンのICOM用のCATインタフェース回路図をジックリ眺める内に、ピーンとヒラメキました。それは1年半ほど前に、違う目的で購入していた携帯電話のデータ通信用USBケーブル(ケータイの電話番号などのデータをPC間でやりとりするためのI/Fケーブル)の利用です。これを用いると、簡単にICOM社の無線機I/FであるCI−XをUSBで制御できそうです。メーカの違う2種類のI/Fケーブル(たしか、1.5K円位、現在は1K円程だそうです)を購入していたのですが、どちらも出力はRS232Cの±12Vではなく、ケータイ用に0/+5VのTTL論理になってます。ICOMのCI−X(Five)の入出力は、±12VではなくTTL論理なので、これは好都合、簡単にインタフェースできる筈と、ケーブルの先端をバラすと、4本の線が出てきました。この内、赤色線はUSB電源の+5Vで、黒色線はGNDだろうと当たりをつけ、テスターで図るとピンポーンです(+5Vはケータイの充電用)。ということは、残りの緑色線と白色線はTxd信号Rxd信号だろうというコトで、この2本の線をより合わせて、これをミニプラグの心線側に、黒色線をジャックのアース側に半田付けしました。で、恐る恐る無線機に差し込んで、皆さんお使いの定番 Ham Radio Deluxe を立ち上げると、簡単に起動しました。こんなんで大丈夫かヨー、と心配になるくらいに超簡単に無線機を制御出来ました。もう一つの違うメーカのI/Fケーブルの方は、赤色線・黒色線が+5VとGND、茶色線と緑色線がRxd・Txdでしたが、同様に動作しました。I/Fケーブルの包装を取り去って保管していたため、メーカ名などは分かりませんが、各社から出ているI/Fケーブルは同等な仕組みと思われます。 【デジカメ写真参照】

 YAESUの機器もTTLレベルのインタフェースですので、同じように接続出来ると思います。ただ、こちらの方は、TxdとRxdとが分離されていますので、2本を接続せずに、それぞれに接続すればOKだと思います。こちらはリグが無いため動作確認はしていません、どなたか試して見てくださいナ。

【パソコンで無線機を制御】の使用感
 最初は面白がって、頻繁に使用していたのですが、コンテストが終わり、頻繁に無線機をアレコレとイジらなくなると、このCI−Xの使い道はあまりありません。HAM−LOGやz−LOGなどと連動させたり、DXクラスターでDXを追っかけたりする方には、PCで無線機を制御するということは便利なのでしょうが、HYDのような者には、チョチ宝(?)の持ち腐れかもネ。

 すいません、改造はオウン・リスクでやってネ! HYDは責任回避します【キッパリ】
携帯側端子を分解する ミニプラグに半田付けする(これで終わり)
CI−Xインタフェース(USB) 【第2弾】

 簡単に改造できる、と勝手に思っていたのだが、イロイロ質問があるところをみると、まだまだ説明が不親切なんだナァと反省。で、第2弾ではより詳細に(本当かヨー)書いてみます。第2弾といっても、基本的には第1号と全く同じである。違うのは、改造する元のインタフェース・ケーブルが安くて、豪華(?)になっていることである。値段は1000円を割って、いちよんぱー(1480円)から、きゅうぱー(980円)に。そしてTxとRxの信号にともない点灯するLEDがケーブルに付属している。購入先は、前回と同様に秋月電子の隣の【テクノパーク東映】(PC用のパーツ・ショップ)である。もっと安い店があるかもしれないが、こちとらぁ、多少の銭にはコダワらない(ウソ、そもそも1000円以下で購入できるのである)性格である。買って来たのは、MOVA用の「携帯電話用USB接続メモリ転送&充電ケーブル」というものである。CDMA用でもピン配置が異なるだけなので、全く同様に使える筈です。但し、FOMA用の変換ケーブルは使えないので要注意です(FOMAは、端末側にUSBインタフェース回路を有していて、インタフェースケーブルは、ただのコネクタ変換のみ、だから小型で超安い)。
 改造は先ず携帯端末側の端子を分解することから始めます。ニッパーでケーブルをブッタ切っても良いのですが、少しでもケーブル長を確保したいので、チマチマ作戦敢行。すると、赤・黒・白・緑の4線+シールドの網線が出てきます。念のため、テスターで電圧を測ってみると、第1号機と同様に赤−黒間が+5Vと表示されます。となると、残りの白・緑の線が、Txd と Rxd 信号ですネ。赤色の5Vは不要なので、チョン切って先端をエポキシで固めて絶縁してしまいます。残りは3本になりました。ここで、白と緑の線をより合わせて1本にします。勿論半田付けして、確実に接続して1本にですヨ。賢明な皆さんは、残りの線は2本になっているのはお分かりですネ。ここで、5Φのミニ・プラグ君の登場です。このプラグのアース側に、黒色の線を接続し、中心側に、白・緑の線を接続すれば、もうこれでUSB to CI−X変換ケーブルの完成です、簡単でしょう?
 ちょっと待ってヨー、シールドの網線側はどうするの? という疑問を持たれた方、アナタはエライ。そうなんです、この網線の処理が残っていました、でもこの処理は「しても/しなくても」同じです。黒色のアース側と一緒にした方が、ノイズの関係でヨサゲですが、関係ありませんヨ。
 このインタフェースを用いて、Ham Raio Deluxeなどのソフトを動作させると、さすがに3.5MHzや7MHzのLowバンドではノイズが気になります。無線機+ANTの組み合わせによっては、当然生ずると思いますが、その場合パッチン式のフェライトコアを2、3個挿入するとキレイに抑止出来ます。雑音に悩まされたら、先ずお試しを。 GL !
980円のケーブル 袋から出した980円のケーブル
980円のケーブルのLED表示部 端末側コネクタをバラした状態
改造した無線機側のプラグ 完成品
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