■ 高精度への最終的(アホ)な計画の日記 ■
(サンダーボルト作戦)
 『無謀な計画』→『無意味な計画』と来たなら、やはり『最終的(お馬鹿)な計画』へ移行しないと気が済まない。こういうところが、偏執気味でもあるHYDではある。で、『最終的な』という意味は、最終兵器のセシウムであるから。をいをい、★「例のセシウムかいって?」というと、そう正しくセシウムである。まぁ、放射線は出さないけれど。GPSに積んであるセシウム原子発信器のことである。となると、『無意味な計画』の2番煎じジャン。そう、そのご指摘は正解無比です。何故に2番煎じをするかというと、GPSのセシウムを用いた「無意味な計画」で使用したCW12−TIMの基準発信器がTCXOであるためである。短期安定度が少々不安なためである。といっても、ごくマレに極めて短時間だけ精度が悪くなるだけである。その精度も10のマイナス9乗の精度はあるようなので、コレっぽちも問題はないんだが。
 さぁてとぉ、最終計画というからには今度の計画は難しいのだろうか。、ThunderBoltというTrimble製のGPS−DOユニットをケースに入れ、電源を接続するだけである。そうそう、『無意味な計画』と同様に、PCで重たいWindowsを立ち上げなくても、GPSユニットの状況を把握できるようにするツモリ。今回もまた、皆さんから背中を押して貰い計画を進めたいです、ヨロシク。
【横浜市→飛騨市への引越しや何やかがあり、日付は不明朗なため適当です】


2011年2月某日
 突つにして然と、オークションで「
ポチッ」としてしまった。ターゲットはThunderBoltというTrimble社のGPS−DO。こいつはGPSのセシウム基準発信周波数でOCXOをMPUで制御し、超高精度の10MHzを出力するものである。落札した値段は内緒ネ。
 この種のモノでは、HP(現アジレント)社のZ3801Aが有名であるが、かなり高価である。移動通信ネットワーク用の各基地局で独立同期とするためのモノで、お払い箱となり中古モノが市中に安く出回っている。

2011年3月某+2日
 相手側に銀振りしたら、現物とGPS−ANT、CD−ROMなどが即届いた。CD−ROMの内容は、Windows上で動くモニタソフトや日本語訳した説明書、電源の注意事項書などである。この日本語の説明書は英語の苦手なHYDとしてはVY有難いが、肝心なRS−232Cでヤリトリする信号フォーマットの記述がない。しょうがねぇなぁ、この部分だけは英文と格闘するとしようか。
↑ ゲットしたGPS-DOを分解 ↑ 分解したGPS-DO
2011年3月某+4日
 秋葉でThunderBolt用のSW電源を物色。当初はノイズの関係で、シリーズ式の安定化電源を製作するツモリであった。が、供給電源の注意書によると、ソレナリのSW電源であれば、仕様通りのC/N値になるようである。当たりの然で、市販品で対応する。だって+12V、+5V、−12Vの3電源を製作すると、カナリの手間隙+金額になるからネェ。ココでソレナリの電源というのは、PC用の3電源などではNGであるということである。PC用電源は安くて容量も大きいが、ノイズが多くてダメなのである。で、C/N品質を確認したコーセル製のそのモノの電源ではないが、同社の割と高めのSW電源を購入。

2011年3月某+10日
 バラックでThunderBoltに電源を供給し、GPS−ANTを接続して動作確認。PCにTBoltmon.exeをインストールして衛星の捕捉、周波数ロック・位相ロックなどのモロモロを確認。どうやら問題なさそう。
 
どこかに日本語表示のソフトがないかしらん


【ここで、引越しのため長〜く中断】


2011年7月某日
 引越しのダンボール箱の片付けがマダ済んでいない(まだ開けてもいない箱あり、こういうのは捨てても良い筈なんだがナァ)。でも手製の木造シャック内もソレナリに落ち着いたので、『最終的なアホな計画』を再開。PCで衛星捕捉や位相ロックなどの状態表示をさせるのは、いちいちPCを立ち上げなければならなくて面倒である。ここは『無意味な計画』で培った(本当かヨォ?)、
PICでRS−232Cの信号をLCD表示させる予定である。で、PICの18pinIC1個+アルファの大きさに基板をカットします。この基板上に『無意味な計画』とほぼ同じ回路を組み立てます。LCDとPIC間の配線が大変な位で2、3時間で無事終了。
← PICの基板
2011年7月某+1日
 ハードが済めば今度はソフトである。朝からPICのソフトと汗をかきながら格闘。汗をかいたのは大変だったという理由だけでなく、シャックにエアコンが無いからでもある。「無意味な計画」時のソフトを少し変更するだけなので、簡単に考えていたが、なかなかコンパイラーが「ウン」と言ってくれない。それでも、午前中にThunderBoltが吐き出す年・月・日・時・分・秒を表示するソフトをデッチ上げた。PICkit−2を利用した超簡易ライタで焼付けます。そしてICソケット+治具(JIG)にPICを装着です。さぁてとぉ、うまく表示するかしらん。
 結果はスンナリと表示してくれた。う〜ん、ライブラリー様様である。ただし日時表示は、衛星からの信号を受信していないので、工場出荷時の時間からスタートしている。で、GPS−ANTを接続し、衛星からの情報で正しい時間となるか確認。....この間、1時間も放置プレーさせたが、
何んに〜も変化なし。ヲカシイ、これはいくらなんでも。PIC表示ではなく、PCで表示させてみたが、全く衛星を捕捉していない。エェ〜ッ? マジかよぉ! コネクタを増し締めしたりするも変化なし。ここで、衛星捕捉がOKだった前回の状況を思い出す。とはいっても数ヶ月も前なので記憶はオボロのボロボロ。それでも、使用したGPS−ANTが、前回はTBに付属していたANTで、今回は『無意味な計画』のCW12−TIMに付属してきたANTであることを思い出した。それで早速ANTを取り替えてみた。すると、どうだぁ、無事に衛星を捕捉し始めたではないかぁ。...っつ〜うコトは、『無意味な...』のANTは壊れてしまったのかしらん? 『無意味』の方の発信機に、NGなGPS−ANTを接続すると、問題なく動いてくれる。う〜ん、相性があるのかもネェ。こんなヤリトリが馬鹿バカしくなったので、今日はジ・エンド。

2011年7月某+2日
 理由は「★?」のままだが、こういう些事にはコダワらないHYD(本当かよぉ? は無しネ)。とにかく動けば良いのである。さぁてとぉ、今日は日時表示以外の項目を表示させよう。嫌いな英文マニュアルを見て(not 読む)、そしてPCの表示ソフトTboltMONの画面表示を見ながらアレコレ想像します。TboltMONの表示内容とPacketReportの0x8F−Formatの内の、0xABのSubFormatと0xACのSubFormatの内容がホボ同じようである。このため、このFormatを中心に難攻不落の城に攻め込むコトにします。
 メジャーALMやマイナーALM表示については軽くアシライ、Disciplining ModeやDisciplining Activtyの表示も撃破したが、Self-Survey Progressの進捗度0%〜100%の表示で難儀。0%のままで増えていかない。PIC側のソフトがNGという先入観があり、PICソフトをイロイロ変えて挑戦したが、コトゴトく押し返されてしまう。
 う〜ん、そうだぁ!現在位置の保存をクリックしたから位置測定をしないんだぁ。ということは0%表示で正解ってコトね、たぶん。お疲れさんモードに即移行、
ガックリ。

2011年7月某+3日
 
毎日が日曜のため、今日も朝からソフトの攻城です。今日はセシウムとOCXOとの偏差をppb(10のマイナス9乗)表示させるツモリです。で、ナニゲに英文を見ると、32bitの浮動小数点形式で4バイトのデータが送られて来ると書かれている。ゲェーッ、マジかよぉ。2進数のFLOATなんて分かんねぇよぉ。しかも表示は10進数にしなければならないしぃ...。

2011年7月某+3日
 
Web検索して浮動小数点の実数の表現方法をお勉強。でも、標準規格であるIEEE754の規格と、TBの規格は微妙に異なっている。同じ32bitiなのに、IEEEの単精度浮動少数表示の方は仮数部分が23bitに対し、TBのそれは24bitと書いてある。あちゃぁー、ライブラリが見つかったとしても、使用出来ないってコトね、絶句。

2011年8月某日
 まぁ、偏差のppb表示が無くても実用上は問題ないだろうと【負け惜しみ】をして、ケースに入れることを検討する。前に購入していた6cm高×16cm幅×298cm奥行のケースではチョチ小さ過ぎ。しょうがなく、同じタイプの幅21cmのモノをSS無線に注文。
2011年8月某+4日
 
SS無線よりタカチのケース(MS−66−21−28G)が到着した。しばらくボール盤やらヤスリやらと遠ざかっていたが、久方ぶりに格闘してみよう。自宅より1Km離れているシャックから、ボール盤他の工具を軽トラに積み自宅へ運びます。そして夕方から格闘のゴング開始。一応、自分専用の部屋なので、夕飯の時間になっても気兼ねせずに工具はそのママで食事タイム。当然に晩酌もするが、今日は程ホドで止めます。で、夕飯後もボール盤とヤスリとでデスマッチです。フロントとリアの2枚のパネルの厚さがアルミではあるが2mmとブ厚い。また、フロントパネルにはLCDを直付けするので、精度を出す必要がある。このためズイブンと慎重に作業し、23時ごろヨウヤクに試合終了。
夜更けに、穴あけ加工中 →
2011年8月某+5日
 穴あけは済んでいるので、パネル面にレタリングを実施。この工程は細かい作業で気を使うが、何か楽しい。済んだところでレタリング固定のスプレーをしてケース加工は終了です。
 8月1日からSSTVのアクティビティ・コンテストが始まり、HYDも参加している。時期が時期だけに、昼間と夜間はCondxが悪く、作業はこの悪い時間に行っている。それにしても沢山のOM/YLさんがQRVされていて、QSOも楽しい。
2011年8月某+6日
 ThunderBolt本体と電源、PIC基板をケース内に収納。但し、AC電源SW用のLED付きのSWを何個か購入していたのだが、探しても見つからない。使い切ってしまったのか、それともどこかに仕舞い忘れているのか? 2時間も掛けて出て来なかったので、使い切ってしまったコトにしよう(ヲイヲイ)。NEランプの同じタイプのSWでケースに穴を開けているが、NEランプのSWでは測定器のSW部の統一性に欠ける。8月後半にハムフェアのために横浜に帰るので、その時にLED付きSWを買い込んでおこう。
 とりあえずSW無しの直結で、動作確認を実施。左側のSW部の穴が滑稽だが、LCD表示部は加工精度も高く、我ながら自画自賛。いくつか気になるソフトの変更を実施しあたが、肝心の浮動小数点関連は目途が立たず。
2011年8月30日
 
ハムフェアで横浜に帰った際、秋葉原でイロイロ買い物を実施。ローカルのOMさんに頼まれたパーツもあるが、自身のパーツを中心に購入した。勿論、LED付きのSWも。コイツは安い割りに見映えがFBである。

2011年9月4日
 AC用SWを取り付け配線を実施。浮動小数点関連の目途がマダ立っていないので、PIC挿入のJIGを外してPICをソケットに入れた。JIGの分だけPICの高さが高くなり上ブタが出来なかったが、コレで上ブタが出来るようになった。ホコリが入らないし見映えもあるので、当分この表示で良しとしよう。
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