マイク・プリ・アンプの修理 

 
 コンデンサーマイクを購入した際、ファントム電源やら平衡入力処理が面倒だったため、自作せずに格安のBehringer製マイクプリアンプMIC800を通販で購入した。しばらくはFBに使用できていたのだが、ある時から急に使用できなくなった。入力LEVEL用のLEDCLIPを示すLEDの両方が点灯しっぱなしになり、出力が全く出て来ない。ツラツラ思い返すに、電源ONのままでマイクの取替を無造作に行ってしまったコトがある。この時のショックで壊れたのかもしれない。中国製というと、粗悪品・毒物混入というイメージが強いが、それにしてもスグに壊れることはなかろう。ともかく原因はさだかではないが、可能性として考えられるのはコレくらいである。となると、アンプの初段辺りがアヤしい。で、クダンの中国製のチープなエンプラ・ケースを開け、中を見ると表面実装のオンパレードである。う〜ん、これは修理はかなり難しいかも。それにしても、チープなケース(Behringer社の回し者ではないが、見た目はグーッです。金属ケースではなく、エンプラだというコトです。まぁ、この値段ではネェー)には似合わず、中はなかなかにシッカリした造りではある。

 早速、初段らしきOP−AMPの各ピンの電圧を測ってみると、片ユニットの電圧だけが微妙に変。OPアンプそのものか、チップ・コンデンサが壊れているモノと考えられる。コンデンサーはチップ型なので容量が分からない。このため品名が分かるOPアンプが壊れていてくれと願いを込めて(Hi)、ICを交換するコトにした。

 半田付けされたICをキレイに外すのは結構大変である。半田ゴテでICを取り外そうとして、ランドまで外してしまうことも多い。このため、今回はエイ・ヤァーッと精密ニッパーでピン部分を切り離して外した。切り取った跡を半田吸い取り網でキレイにした。外したICはCool−Audio社のV4580Mで、どうやらNJM4580Mと互換らしい。しかし、秋葉のIC屋を何軒か回ったが、Mタイプを置いている店はドコにもなかった。全てDタイプのDIP型である。しょうがない、DIPを加工して、SOPの部分に取り付けることにしよう。細スズメッキ線をICピンに半田付けし、この線を基板に半田付けした。ICが宙ブラリンのような状態である。また、さほど狭いピッチではないので、ブリッジはないだろう。

ニッパーでピンを切断

DIPの足をカット @50円
ピンに細メッキ線 装着後、宙ブラリン 
 さぁてとぉ、果たして故障の原因はOPアンプかコンデンサなのか。恐る恐る電源SWを入れてみると、LEDは滅灯している。「オォーッ、生き返ったかぁ」、すぐにLBAとマイクを接続し、モニタしてみると良い音が出て来た。ちゃんと動き出したようだ、超ウレシイ。どうやらICチップの片ユニットが壊れただけだったようである。5K円チョットの安モノではあるが、買ったバカリなので悲嘆にくれて、夜もよく眠れなかった(ウソ、そんなぁこたぁ、ある筈がない)。が、今日からは安心して寝られそう、...ヲイヲイ。これからは、テイネイに扱ってネ。
修理が終わったマイクのプリアンプ 

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