■   DDSによるRF-SSGの製作  ■
  またまた"無線ネタ"である。バイクばかりに跨っている訳ではなく、このトコロ電子回路(というほどでもない簡単なモノなのだが)と格闘・苦闘している。残念ながらこのバトル、いつもHYDが苦戦している。
 前々から50MHz程度まで動作するSGを何とかしたいと思っていた。既にFRMS−2を製作している。コイツには秋月のDDSチップを使用したシンセサイザーキットが用いられている。当然、コイツを単独で使用すれば15MHz程度までのSGとして動作させられる。が・しかし、上限周波数がイクラ何んでも中途半端。少なくても50MHz辺りまで出てくれないとぉ...。アマチュア無線用にはチョチ物足りない。本当はHP製(現アジレント)のUHFまで出る中古が欲しいのだが、超高くて手が出ない。かといって指を咥えているようなヤワなHYDではない。『それじゃぁ作ってやろうじゃないか』とアイなった。DDSを用いれば、割と簡単に製作できそうな気がした(今思うに、大いなる過ちのような...)のである。狙いを付けたのはAnalog Devices社のAD9851という内部クロック180MHzのDDSチップ。どうやら50MHz程度までは、結構キレイな信号を出すらしい。

 で、イロイロとこのAD9851について調べていた。どうやらキレイな信号とするためには、チップコン/抵抗を用い両面基板で極力配線を短くする必要があるようだ。30MHzのクロックで動作するが、内部は6倍の180MHzで動作するトンでもない怪物チップである。この周波数になれば、そりゃぁ・そうだろうナァ。それに、このチップ、入手が難しいらしい。う〜ん、諦めようかしらん。半分以上も諦めた状況で、日本語でないキライなEnglishのページもググリ始めた。そうしている内に●MidnightDesign社のページに出くわした。う〜ん、コイツなら何んとかなるかもしれない。焼酎付けの頭でスグさま判断し、酔った勢いで
ポチッとしてしまった。これがクリスマスのちょい前の日。1ドル82円ほどの円高のご時世である、基板+チップ部品の$31とDDSチップ$24とで、しめて$55(約4500円)なり。すぐにリプライが届いたが、「クリスマスの後で送るネ」という内容。実際に届いたのは1月6日である。
 中身は丁寧に梱包されており、チップコン/抵抗は色分けしてある。ナカナカに気が利いている。基板もアメチャン製とは思えないような出来バエ。
  どうやら、この娘基板(DaughterCard)を製作すれば、後は何とかなるかもしれない。あと半月足らずで還暦となるHYD、老眼のハンディが大問題ではあるが...。そうそう、もう一つ難問があったっけ。この娘基板を制御するためのPICのハードとソフトである。最近になって仲良くなった16F468Aで作るツモリです。
 例年、年末始は田舎(飛騨)に帰省して過ごしている。今年も例外ではなく、年老いたお袋孝行をするため帰省した。例年と異なるのは、秋のうちに田んぼの中の納屋(文字通りシャックに改造予定)の屋根上にANTを建てていたので、正月のQSOパーティに出たコトである。Condxが悪いので、20局には届かなかったが、昔からのハム仲間と超久し振りの楽しいラグチューが出来たのはうれしかった。で、どういう訳かQSO中にアルことが閃いた。それは、CYTEC社のディジタルRFパワーメータ・キットの製作の話をしていた時である。どうせならSGではなく、RFレベルメータを付加してSSGにしてしまおう、ということに。
 例によって背中を押して頂くため、先ずは宣言をスタートしました。今後、ボチボチと状況等を載せていきます。


■2011-01-06 DDS-60 kitが届く
  MidnightDesign社から国際便でキット一式が届いた。支払いがPayPalであるというのが安心でウレシイ。簡単な説明書とキレイに色分け分類されたチップコンデンサー/抵抗とIC(DDSチップ、OP-AMP、3端子レギュレータ)が入っていた。全てチップ部品なのでハンダ付けは手強そう。完成品($85)の方が良かったかも。
■2011-01-07 アセンブリ開始
  本当はジックリ読めば良いのだが、苦手の英語ではしょうがない。適当にマニュアルを見て(not Reading)から半田付けをスタート。
 
うそ、実はこれまで自己流のいい加減なチップ部品の半田付けだった。このため作業の前に、半田付けのお勉強をした。半田付けテクのページをジックリ読んだのである。う〜ん、目からウロコである。特にフラックスは使用しない方がFBだろうという先入観さえあったのだが、これを『積極的に利用すべし』という理論展開にはタマげた。これまでの半田付けは何だったんだろうかしらん。とにかく付け焼刃でのお勉強をした後、イヨイヨ半田付けの開始である。先ずは手頃なチップ抵抗からスタート。フラックスの恩恵を実感しながら、少し馴れたところで難物のICに着手。先ずはAD8008の8pinである。これは難なく半田付け出来た。余勢を駆ってAD9851である。コイツのピッチは狭い。0.026インチである。しかもpin数も多い。こいつは、先ず基板とICのピンの両方にハンダ・メッキを最初に行い、その後で半田コテを当てるという手馴れた自己流に戻した。ただしフラックスは大いに活用した。結果は?であるが、少なくても見た目にはFBである。コイツの半田付けがOK/NGの判断はどうしたら良いのだろう。抵抗だけは全て取り付け完了。でもコンデンサの半分ほどは残った状態で、今日はジ・エンド、ゴー・ツゥー・フトン。
ルーペ、フラックス、筆 新三種の神器
Bottom面 Top面
■2011-01-09 基板完成
  昨日は恒例の伊豆半島一周ツーリング。歳なのかツーリング中だけでなく今日も右肩が痛い。でも、そんなの関係ない・関係ない。先日のやり残しの半田付けを続行した。難敵のICは終了しているので、スグに完了。
 続いて、CYTEC社のディジタルRFパワーメータ・キットの半田付けを行うコトにした。実は所有していた、このキットはAFレベルメータに変身させてしまっていた。正月に帰省した際、田舎のローカルのOMのモノを強引にQSYして来たのである。測定器や工具などはローカルのOMsに開放するツモリなので、これで良いのだぁ。このパワーメータと、昔々に製作したATTとでSSGに変身させるツモリである。ところで、このRFメータのキットにもAD8307周辺にチップ部品が使用されている。でもDDS60kitと比べると数が少なく、半田付けも簡単簡単。アットいう間に終了した。
 ところでDDS60kitであるが、動作の確認はPCのPRT用パラレルポートを使用したSGのソフトが公開されているので、これを用いて確認するツモリ。
完成(Top面) パワーメータ側も完成
■2011-01-10 基板の動作確認
  DDSを制御するため、PCプリンタポートをIOとしてコントロールするソフトが公開されている。これを用いて、製作したDDS-60kitの動作確認を行った。使い回ししているハンパな基板に13.8V⇒8.5Vの変換回路他を組み込み、25pinのPRTコネクタとの結線をした。娘基板を挿す前に電圧を確認し、いざ電源ON。PCのソフトも立ち上げ、所定の周波数にセットしたが、受信機からは
何〜も信号が聞こえてこないゲェーッ、チップ部品の取付けのイモ半田が原因かも。でも見た目はFBなので、他を疑ってみる。先ずはソフト側。アチラ製のソフトなのでドキュメントも英文、う〜ん困ったワイ。例によって、読むのを諦めザァーッと見ていくと、offsetの項が。もしかして・ひょっとして、このオフセットが原因かもしれない。初期値で9MHzものオフセットが設定されている。この周波数オフセットをゼロにすると、ビート音が聞こえてきた。PCから周波数を変更するとビート音も変わる、やったねぇー
 どうやら基板の動作はOKのようである。ただ、ちょっと気になるコトが。愛機のIC−7400の受信機能に、簡易型のスペアナ機能があるが、28MHz以下では近傍のノイズが少ないのだが、50MHzではエラク汚いのである。テクトロ製のスペアナを所有しているのだが、この春に田舎へのQSYを予定している。このため正月に帰省した際、コイツを早めに田舎に置いて来た。このため定量的な汚さは測れていない。ちゃんとしたシールドや配線で改善する可能性は高いが、チョチ心配ではある
PRTポートで動作確認、結果は◎
■2011-01-11 PIC基板+LCD
  どうやらDDS娘は動作OKである。プリンタポートを用いれば、この状態でもSGになる。でも、いつも・いつもPCを立ち上げなければならない。予定通りPICでPCの代わりをさせるツモリである。先ずはユニバーサル基板の切れ端にPIC回路を製作。特に難しいことではない。これに秋月のLCD(16桁・2行)を取り付けた。LCDとの接続にはコネクタが用意されているが、ケースに収納する際、LCDの取付けが難しくなるので線材でチマチマ接続。半田付けを終われば、GPSによる基準OSC製作の時に使用したLCD表示ソフトを組み込んだ。表示も問題なくOKである、
順調・順調
LCDを装着
 最初にDDS娘を付けず、LCDを先に接続したのは、デバッグの時、PICの状態をLCDに表示させて、デバッグを楽にするためである。 そうそう、GPS製作の時に用いたジグ(ZIF+18pinソケットのピギー2段重ね)で、容易にPICの取り外しが出来るようにしよう。デバッグが終了すれば、この治具は外します。
■2011-01-12 DDS娘+RE装着
  今日はDDS娘(ドーターカード)を接続した。ついでに、秋月の200円のロータリー・エンコーダも接続。で、早速、確認用の10.0MHzを発振する簡単なソフトを組み込み、動作させてみる。幸いなことに、このAD9851を動作させる方法が公開されており、この方法を利用させていただいた、VY TNX。
 しごく簡単に動作OKかと思いきや、う〜ん、10.0MHzからは何のビートも聞こえて来ない。おかしい、どこか勘違いでもしているのだろうかしらん?? 時間切れで、寝床へ。
■2011-01-13 今日も悶々
  今日もDDS娘に翻弄されれしまった。どうやら
ジャジャ馬娘のようである、困った娘だこと。PICのソフトでイツモ間違えてしまうのは入出力ポートの設定である。今回もココを念入りにチェック。う〜ん、やっぱり間違えている。RB2とRB4をテレコにしている。『ヨッシャァー、今度はどうだぁ !!』と気合を入れて焼付け、電源を入れるも×。 この後イロイロとイジっても変化なし。とうとう時間切れで、寝床へ。

■2011-01-14 今日も悶々かぁ?
  今日もDDS娘に翻弄されるのだろうか。IOポート以外のところも入念にチェックしていくが、ソフト的には問題なさそう。それにしても、チップ部品の半田付けやソースの画面を見続けたせいか老眼が進んでしまったようだ。ディスプレイの文字がよく見えない。ソースの文字が2重に見えている、弱ったワイ。しょうがない、文字のフォントを大きくしよう。で、大きさを2ポイント大きくした時、イキナリ変な箇所に気が付いた。「Clock=0;」とするトコロを「Clock−0;」としているではないか。シフトキーを押さずにキーインしたようだ。「−」と「=」とでは見分けがつきにくいので気が付かなかった。しかも、普通の言語だとsyntaxエラーとなるが、C言語ではエラーにはならない。よっしゃぁー、NGなのは絶対コレだろう。ってんで、早速ソース修正してコンパイル、焼付けと済まし、電源を入れるも、
『.....』であった。ギョッヘー、動いてくれない。てっきりココだと思ったのに...、ガックリ
 それでもメゲズに、イロイロと気になるところをアチコチいじってみるが、やっぱり結果は変わらず、今日も時間切れ。

■2011-01-15 今日こそは晴々かぁ?
 
イロイロ検討してみたが、どうにも原因が分からない。もしか・ヒョッとして娘基板のイモ半田が原因かも、と考えるようになってしまった。このため、既にバラバラにしてしまっていた1/10に急遽作成した、PRTポートによるDDS制御を再度組み立て、もう一回動作確認することにした。この半田付けをしている時に、ナニゲにあることを思い出した。この1/10の時には、出力端子に20cm程のワイヤーをつけていたっけ、と。それでPRTによる制御基板を作り直した後、ダメモトと思いながら、娘基板の方の出力端子にも20cm程のワイヤーを取り付けた。そして電源をONにしてみた。でも・しかし、やはりビート音は聞こえてこない。というか、IC7400の基準発振器としているルビジウム発振器10MHz(コイツで32MHzをロックしてIC7400に注入している)のビートが出ているだけで、DDSによるビート音はしない。「やっぱりナァ」と思いながらDDSの電源をoffにすると、微妙にビート音が変わったような気がする!。もしかして・ひょっとして、と思い、もう1回電源をonにするとヤハリ微妙に音が変わっている。ということは、ちゃんと発振していたんだぁ。たまたま発振周波数を10.0MHzにしていたので、Rb発信器の強いビートと混同して分からなかったのである。ためしにソフトを変更して14.0MHzにしてみると、14.0MHzで力強いビート音が聞こえてきた、ったね!
 こうなるとコレからの作業は、ロータリー・エンコーダによる周波数の変更ソフトや周波数のLCD表示ソフトの作成である。どうやら何とか目途が立って来たようなので、夜遅ではあるが
杯を上げよう!

 
プッワァー、うんめぇー!!


■2011-01-15 還暦
  今日は還暦である。昔だったら赤いチャンチャンコを着させられるんだろうナァ。『めでたい』というより、、、、、う〜ん、感慨深いモノがある。
 今日はDDS娘のソフトにロータリー・エンコーダーでのUP/DOWN機能を付けよう。これは簡単だろう、とタカをくくていたのがマタマタ大間違い。イロイロと遊ばれてしまった。
 その1.これに一番時間を要してしまったのだが、周波数を実数型で記述している。で、試験的にクリックの度に+10Hz/−10Hzするように組んだが、いくら軸を回しても変化なし。最初の周波数設定だけOKで、その後に±10Hzの値を渡しても変化しない。ソフト的にはOKのようなので、AD9851側を疑ってしまった。先輩各氏の実験では、周波数設定する度に@reset信号を与えて、A初期状態に戻し、その後でBパラレルモードからシリアルモードに変更し、C40bitのデータを送出している。ところが、この娘基板はそのreset信号が常時ゼロとなる配線済みで、resetを掛けられない。何か、この辺りに原因があるかもとデータシートを読むが皆目分からない。幸いなことに日本語の資料が出ているので読むには困らない。直訳的表現で分かりにくいが、ジックリ読んでいくも、特に使用方法に問題ないようである。で、ナニゲに変化量を1KHzに変更すると、ロータリーエンコーダーの回転に合わせて周波数が変化するようになった。何のコトはない、実数型で有効桁数が足らなかったのである。とりあえずKHz以上の数値とそれ以下の数値とに分けて制御することで1Hz単位でも変更できるようになった。
 その2.エンコーダーの動作をよく理解しておらず、勝手な想像で作ったため、1クリックで4カウントとみなしてしまった。てっきり、チャタリングの影響だろうと考えて、この対処に頭を悩めた。これは論理を単純化させてコトに対処した。裏を返せば、1クリックで4動作を判断できる素晴らしいルーチンではあった 
苦Hi

■2011-01-16 基板上では完成
 ツーリングの準備を進めていたが、大寒波襲来+行き先予定の茨城県で降雪の可能性大(実際に水戸市で6cm積雪)なので、昨日に引き続きソフト作成を進めた。今日はLCDへの表示であるが、参考にするツモリのAD9851を動作させる方法に掲載されているソースがイロイロ変更してもコンパイルエラーとなる。どうやらHitech−C社のフリー・コンパイラではポインタ操作や文字変換に制約があるようである。しょうがない、GPSソフトの時に用いた配列の手法でゼロから作成しよう。メモリエリアを無駄に使用するが、どうせ余るのだからネ。処理時間もチャタリング防止で余分なウェイトをさせている位なので無視しよう。で、いきなりエディタで書き始めるHYD。C言語に堪能な訳ではなく、単にフローチャートなどを書くのが面倒なだけ。苦手なCでもあるので、参考書を片手に書いていきます。適当なトコロでコンパイルしエラーを取り、動作させてみる。コンパイルが通ると、何とか動きだすので、そこからイメージした形にソースをイジっていく。大きなソースなら、こういう方法はとれないが、いつもこのスタイルである。ゼロを表示させないようにしたり、3桁ごとにコンマを入れて見やすくしたりと、付け焼刃で進めた。
 何とかサマになってきたので、タクトSWを2個取り付け、周波数の変更ステップを切り替える機能も付加した。これでHz⇒10Hz⇒100Hz⇒1KHz....10MHzと切り替えられる。ロータリー・エンコーダーでの変更も考えたが、オーソドックスな方法とした。テギワが悪く、スキルも低いので、昼前から始めて夕方まで要した。
 さぁてとぉ、ココまで出来たので、これからはケースに入れることを考えよう。考えているアイデアは、DDS−60kitの娘カードを改造し、30MHzの基準OSCを外部の32MHzと切り替えられるようにすること。32MHzはルビジウムかGPSのセシウム原子発振器に同期した超高精度のもの。PICソフトで30MHzと32MHzを自動で切り替えるようにしたい。実は今回のPIC16F648Aの回路、内部発振器(4MHz)を使用しているので、I/Oポートがマダ2つも余っているのである。
■2011-01-17 周波数偏差の是正
  
「PICから周波数を変更するとビート音も変わる、やったねぇー」と喜んだのは昨晩。ただ、精度0.1Hzまでカリカリにチューンした愛機IC−7400の表示では、10.0MHzで200Hzほどもズレている。SGでは問題ないレベルだが、SSGとして使用するツモリなので、10Hz位の偏差にはしたい。さらに高精度のモノが必要な時は、ルビジウムかGPSのセシウムを基準OSCとするツモリでもある。普通の用途では200Hzでも十分過ぎる。でも何だかモノ足りない。DDS-60kitのXtal発振器の周波数調整は出来ないので、ソフト側でチューニングする。偏差から計算して、発振周波数の計算式を変えるだけなのでイトも簡単。ところが・バット・しかしである、計算式に用いるパラメータを変えても、偏差が縮まらない。少し多めに変えると逆方向にズレたりもする。「あっれぇー、おかしい!?」どうなっているのかしらん。シバシ熟考した結果、数値の有効桁数が原因と判断した。ウソ、1/15に経験していたので、ちょち心配な部分ではあったのである。
 C言語の数値処理系では、int、float、int 32、などの型がある。ただ残念なことに、使用しているHiTech−Cのコンパイラではdouble folatが使用できないようで、エラーとなる。int 32もエラーとなったが、こちらは『INT_32』でOKであった。double float型が使用できないので、数値をKHzとHzに分け、個別に計算してINT_32で合算させている。これで問題は無いだろうと考えた。Hz台の増減でも確実に周波数が変更していて、ビート音が変わっているので問題ないと判断したのだが、逆にKHz以上では桁数が足りなかった。付け焼刃式にKHz台をサラに2つに分けて、計算し合算させたが、思うように動かない。う〜ん、今日も時間切れ。
 ちなみに、この計算は2の32乗の4294967296を基準クロック(内部で6倍している)の180.MHzで割り、この商(23.86092942)に設定周波数を掛けた整数をAD9851に送れば、設定周波数が出力される。普通のdouble型の有効桁数は7桁であり、このままでは下の桁が飛ぶ

■2011-01-18 基板の動作確認
  悶々として起き出したが、計算式が頭の中をグルグルしていてヨク寝られなかった。フトンの中での結論は、MHz・KHz・Hzと3つに分け、floatを使用せず、
INT_32だけで処理させよう、であった。その前に、オカシな動きをする推測が正しいか/否かを確認するため、カウンタで測定してみた。ATTは田舎にQSYしているので、急遽インチキATTを作成し、DDS−kit出力を測定した。すると1KHz以下での周波数増減では問題ないが、60KHz辺りの増減で、『周波数が離散的に飛ぶ』ことが確認できた。原因は推測通り、有効桁数が足りないようである。
 さぁてとぉ、大幅な変更になるが、しょうがない、変更したろうかい。MHz・KHz・Hzの3パートで別々に整数(INT_32)計算し、合算しよう。特にintとINT_32が混在するので計算順序に気を付けてソースを書いていった。当初、型変換をズルしたため、auto alloc用のメモリエリアが83Bytes足りないとスネられ、
原因が全く分からず真っ青に。それでもイロイロといじっている内に、このエラーが理解でき、回避出来る方法も分かった。LCDへの表示関連が大幅な変更になり、オカシな表示をする時もあるが、問題の『周波数が飛ぶ』ことがなくなり、ナメらかに周波数が増減するようになった。ついでに偏差も、10.0MHzで5Hz以内に収めた。当然、50.0MHzでは25Hzの偏差になった。100KHzでは、ほぼゼロ。今度こそ、やったネェー。今日は早く寝よう。
■2011-01-19 周波数偏差の是正
  何とかFBに動作したので、周波数の修正をシッカリ実施。この修正はパラメータを変更するだけ。確認はルビジウムを基準発振としたカウンタである。こいつはmHzオーダーでも正しく測定できる。で、経時変化があるので、十分ウォーミングアップしてから、偏差分を修正した。1年も経てば元の木阿弥になるのは分かっているんだが、...。何故か1Hz以内に収まらないと気が済まない。
結果は、デジ写真のゼロの数を数えて欲しい。これで一応、基板上では

  
完成ぃですぅ!(ちゅーぼー風に)
■2011-01-20 ちょいと手直し
  PICのOSCは内部発振器(4MHz)を使用したので、2ポート余っている。これを使用しないのはモッタイない。で、1ポートをAD9851への基準クロックを
娘基板の内部30.0000MHzとするか/外部の32.00000000MHzとするかの切替に使用するように変更した。もう1ポートは、圧電ブザーを鳴らして、タクトSWの確認音とロータリーSWのクリック音の出力用端子とした。無音より、何かしら音を出した方がSWの確認ができるのでFBだろう。結果は、思った以上の効果である。これに気を良くしたので、PICを使用した他の装置にも同じように取り付けよう。
 これで全てのポートを使用しきったかというと、『
No』である。実は奥の手がマダ残っている。PIC16F648Aのチップは、MCLR端子をIOポートにも使用できるのである。でも、こいつは最後の奥の手として、しばらくは取って置こう。
■2011-01-26 計画修正
  RFレベルメータを内蔵し、周波数に関しては超高精度にも対応できるように、またAM/FM変調だけは装備する等と、バク然と考えていたが、超高精度の出番が無さそうであること、RFレベルメータは別ケースの方が使い勝手が良いだろう、変調は難しそうetc.で計画を修正。@レベルメータは別ケースに収容 A超高精度は必要が生じた時に装備 BAM/FM変調は、それなりのデバイスが出て来てから に修正した。早い話、手を抜こうである。
 で、先ずはRFレベルメータを別ケースに収納させた。DC電源から+13.8Vを供給するので、例の基板を収容するだけ。アクリル板はエポキシ接着剤で固定したので加工精度も適当でOKです。ケーシングはAFレベルメータと全く同じです。
■2011-01-27 ケース加工
  いよいよホンチャンのケース加工に着手。夜遅くにケタタマシイ音を出す訳にはいかないので、21時迄には穴あけを終わらせた。小型のボール盤があるので、何とか終了。この後、ヤスリでギィーコ・ギィーコします。こちらはサホド音が出ないので、零時近くまで無心に実施。

■2011-01-28 レタリング
 レタリングをすると、使い勝手が良くなるだけでなく、面がキューッと引き締まる。テプラで簡単に済ますのも良いが、ジックリと時間を掛けてレタリングするのも自作の楽しみである。さすがに、シンナーの臭いで家族から総スカンを食ってしまうのでコーティングのラッカー・スプレィーは明日ね。
■2011-01-29 完成?
  本当はツーリングに出掛けたかったのだが、例の右肩痛でアキラメた。ケース加工が終わっているので、基板の取り付け等を行った。+13.8VのDC電源では、雑音が混入しやすいので、専用の電源を内蔵するコトにした。またSW電源では信号が汚くなる可能性が大なので、オーソドックスなトランス式電源とした。DDS部分の基板はサブシャーシ内に収納し、不要なスプリアスを(気持ちだけ)抑圧させよう。で、半日ほど掛けて組み立て、電圧の確認もせずにPOW−on。シッカリ電圧確認をしたいのだが、サブシャーシ内の電源ラインを外すのが面倒なので...
苦Hi 。何度も配線確認をしたので、OKとしたのである。
 電源onで、LCDのバックライトが黄色に点り、初期表示の「10,000、000Hz STEP 100KHz」が出た、ヤッタネー。バックライトがあるLCDは今回が初使用で、暗い所でも使用できそうなのに大満足。当然、出力のBNC端子からは10.000MHzの信号が出ている筈。この周波数はRb−OSCとダブルので、14.230MHzに設定し、トランシーバからビート音が出るコトを確認しよう。
ところが・Butである、ビート音が聞こえない。サブシャーシにDDS部を内蔵させたので、漏れが少ないからも。それで出力端子にワイヤーをつないでみるも、×。カウンターについないでも×。ということは、PIC部は動作OKだが、DDS部で発振していないってコトね、ガックリ
 確認しなかった電源をテスタで測ると、10V前後出る筈のブリッジ整流器の出力で、5Vほどしか出ていない、オカシイ。トランス出力のAC電圧を測ると6.3Vである。9Vのトランスなのに、...。ココから、原因が分かるまでアレコレと悪戦苦闘して2時間ほども要した。簡単な回路なのに。原因はLCDのバックライトであった。データシートの通りに配線し、アノード/カソードと明示された端子に9Vを加えてしまった。どうやら、このA/K端子は無接続で良いようである。余計なコトをして電流が必要以上に流れてしまい、電圧が下がったようである。オマケに、この切り分け作業中にPICを壊したようで、LCD表示もNGになってしまった。
 A/Kの配線を外し、PICを新品のモノに交換して、ようやく発振していることをカウンタで確認できた、
ウレシヤ
今回活躍したJIGと、逝ってしまったPIC
 周波数設定のステップUP/DOWNのSWは大き過ぎ、ちょっと不釣合い。コレは交換出来そうにもない。またメインのダイアル・ツマミは大きさ的には◎なのだが、側面から見るとちょっと間が抜けてNG。FBなツマミを入手したら交換予定です。
■2011-01-30 較正
  せっかく製作しても較正しなければ、魂のない仏様。で、出力レベルを1MHzにて、+10dBmに合わせた。といっても、かなりいい加減で、較正されたオシロの目盛で2.0Vp-pになるように出力OP−AMPのゲインを調整しただけ。ついでに、RFレベル・メータの方も、この10dBmを基に較正した。
 ここでオシロの電源を切れば良かったのだが、モノはツイデということで、オシロで電源のリプルを確認した。当然、リプルのないきれいな輝線をイメージしたのだが、見事な鋸歯状波。どうやらイメージしていたより電流が流れ、3端子レギュレータの範囲外まで電圧が下がっているようだ。7808があれば良かったのだが、パーツ箱には7805、7809、7812しかなかったので、タブンOKだろうと7809にしたのである。平滑用コンデンサを増やしても、半分程度に減っただけ。DDSの娘基板には表面実装の5Vのレギュレータが入っている。またPIC側も7805Mを入れているので、特に問題は無いのだが、気になってしまう。アレコレやってもダメで、最終的には7805+RD3Aのツェナー・ダイオードで8Vとした。
今のトコロ、中はガラガラ
 とりあえず測定器の態を成して来たので、この辺りでヒトまず完了とします。変調や高精度化を実施した場合は、また載せます。参考にはなりそうにもありませんが、回路図も載せておきます。どこにも変哲なトコロはありません。PICソフトの方は都合により公開しません。欲しい方があれば、実費+αで頒布いたします。メールを下さいナ。
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