メータ表示板の加工 

 
 CQ誌(’06−4月号)に掲載された、JA4KUO森下OMのLBA(リミッティング・バッファ・アンプ)を製作し活用している。普通のSSTV通信にはチト飽きてしまい、最近は画像・音声の同時伝送で遊んでいる。同時伝送では2信号を送信するため、画像と音声レベルが入力オーバーにならないようにするのが重要である。画像の方はSCFM信号なのでレベルは一定であるので問題ないが、音声の方はそうは簡単に問屋が卸さない。ダイナミックレンジがデカ過ぎるのである。ここでLBAの登場である。過変調にならないように音声レベルをシッカリ制限してくれる。

 製作したLBAには、コンプレッション量を表示する100μAアン・メータがあるのだが、当然にメータ目盛とコンプレッション量とは一致しない。このため、頭の中で針の電流値とコンプレッション量とを変換することになる。まぁ、実運用上はこれで全く問題はない。それでも、この変換表を忘れないようにメモしていたのだが、それを紛失してしまった。勿論、控えはあるので、再度作るのも問題は無い。 ...のだが、この際だからとアン・メータにコンプレッション量の目盛を書き入れようと考えた。

 前々から、メータの目盛の自作をされているOMsのWeb情報を見ていた(例えば、Tonneのページ)ので、雨の土曜で何処へも出掛けられない時に挑戦。ただ、本格的なのは手間ヒマがかかり、かなり面倒臭そうだったので、自分なりに簡易な方法を考えてみた。先ず所有しているプリンタはキヤノンの多機能のプリンタ(MP600)でインクジェットプリンタ+スキャナ+コピー+....であるので、これを有効活用することにした。ところで、
・手間ヒマが掛かって面倒臭いのは目盛である。
・今回は、コンプレッション量の目安が欲しいだけ。
・自局のコールサインだけは入れる。
 なので、面倒な目盛作成は現在のメータ表示板をスキャナで読み込んでオリジナルなものを使うコトにした。スキャナで読み込んだ後、Paint Shop Proなどの画像ツールで加工修正を行うコトにした。とはいっても、自慢じゃないがコチトラァ、高価なソフトを持っていない。また皆さんやっておられる違法コピーもしたくない。そう、HYDはバイクに跨ると人が変わったように交通ルールを守らないが、結構ジェントルマン。でも、大丈ブィ、フリーソフトで手頃なのが見つかった。HPというソフトである。この種のソフトは多機能過ぎて、非常に使いづらいモノが多い。しかし本ソフトは簡易機能だけでよい人のための工夫があり、初めてではあったが結構使いやすかった。スキャナでメータ板を読み取った後の作業は次のように行った。後から考えると、もっと手軽にする工夫があったのだが....。
@ビスの位置と目盛板固定用の突起部のトコロに目印を打つ。
A明るさとコントラストを調整して、メリハリを強調する。
B「消しゴム」機能で不要な部分を(メータの縁は除く)消去する。
C書き込みたい数値を入れる。
Dこの文字の傾きを変えて、見栄えを良くする。
E自意識過剰のコールサインを入れる Hi
F適当な縮小率で普通紙に試し印刷をする。
Gメータ縁取りと実メータ板とを実物合わせする。
H上記FとGを繰り返して、縮小率を決定する。
Iメータの縁取り部分を「消しゴム」で消す。
Jフォト印刷用紙に目盛部を印刷する。

フォト用紙に印刷 

オリジナル(左)と自作メータ板 

 重要なポイントはDの文字の傾きを変えて見栄えを良くすることであろうか。また実際には、わざわざIで縁取り部分を消す必要は無かったようである。この後、カッターナイフで慎重にメータ部を切り出し、ビス位置と突起部に千枚通しで穴を開けて、この穴をドリルの歯で慎重に広げればメータ表示板の出来上がり。オリジナルのメータ表示板はアルミで耐久性もたかそう。これに比べ、新たな表示板は紙製ではあるが、フォト印刷用で厚みもありシッカリしている、10年以上は楽勝に大丈夫だろう。板を外した手順の逆を行って取り付けると、あらまぁ、「簡単」に見栄えの良い専用のメータに変身してくれた。

<それにしても最近のプリンタときたら、(高性能+高機能+安い)のだから、驚かずにはおられない>
出来上がったメータ 

 ★ ホームページのトップへ