■ 下駄箱の製作後の日記 ■
2008-06-03 真空リレーをゲット
  製作したゲタ箱は14MHzのモノバンドである。素人が初めてゲタ箱を作るのでシンプルにしたかったのと、EME用のゲタ箱(
月へ届くハシゴ)製作の練習のため、という意味合いもあったからである。でも、いくらHYDが偏執的な性格であったとしても、14MHzにしかオンエアーしないというオバカではない。現在の運用比率は大まかに、14MHz:70%、21MHz:15%、50MHz:10%、430MHz:5%という比率だろうか。当りの然に、この比率はその時のロケーションやアンテナの設置環境によっても変わる。でも、14と21MHzとで80%以上となるのはアマリ変わってない筈。で、せっかくのゲタ箱を14/21MHzのデュアルバンドに変身させようと考えていた。ところがゲタ箱のケースは電源部・RF部ともに大きめのモノをチョイスしたつもりだったのだが、イザ作ってみると、空きスペースが全くなくなっている。ロータリーSW等でのデュアル化を考えていたのだが、スペース的に、どうやら無理。そうコウしている内に、yahooオークションに真空リレー(HJ1A)の中古が出品されていたので、コレを3個ゲットした。このリレーで「モノ→デュアル」のバンド切替えをさせようという魂胆。リレーのスペックでは、条件の厳しい21MHzで1.8KV−8Aのスイッチングが出来るようであるので、電圧・電流とも問題なさそう。2個のリレーで、π−Lの両方のインダクタンスを切り替えることにしよう。残りの1個は月へ届くハシゴとの電源部共有の高圧切り替えにでも使うとしようか。いずれにしても、この改造はズゥーッと先ネ。だって、ゲタ箱は田舎にQSYしていて埃を被っているから。 
2008-07-08 無誘導抵抗をゲット
 yahooオークションで200W−150ΩのTKK(東海高熱工業)社製の無誘導抵抗を3個ゲット。長らくお蔵入りしていたらしいモノらしく、程度は極上で3個で5K円であった。1年以上も前に、秋葉原で100W−75Ωを6個購入(安いと思って購入したが、5K円よりズイブン高かった、
)して、600W×【空冷係数】のダミーロードを製作していた。ただ、3個パラにしたものを2段シリーズにして50Ωとしたため、高さ的に缶ケースに収まらなかった。このため、かなり変形させて、無理クリに缶に入れている。不恰好で、メチャ気に入っていない。このためだと思うのだが、周波数補正がうまく出来ず、ハイバンドでVSWRがイマイチだった。今回は同じ600W×【空冷係数】となるが、不恰好→スマートになった分、金属板による周波数補正の効果も高くなりそうである。現在、ダミーロード缶もゲタ箱(GU−74B×2リニア)の本体と同じく、田舎にQSY中である。この変更もVSWRの確認も、ズゥーッと先ネ
 長らくのご無沙汰です。製作後の日記は、フリーズしたままでしたが、実はイロイロとありました。製作後の一番の出来事は、電波検査でしょうか。電波検査そのものや、KW用の大きなLPFの製作、簡易ALC回路の製作、VSWR悪化時のプロテクト回路の製作などがありましたが、これらは、1KWへのパワーアップ計画に記載していますので見て下さい。これから、イベント毎に「製作後の日記」を書き足していくツモリですが、トラブル対応だけは無いように願いたいものです。
2013-02-06 あちゃぁー、ヤッチャッタぁー
 のっけからトラブルです。この日、14MHzでWとのSSTV−QSOやHKとのRTTY−QSOをリニアを用いて楽しみました。で、Condxが悪くなり、ローバンドにQSYしました。イツモは、バンドを移る時には必ずリニアのOPRをoffにしてリニアAMPをスルーにしたり、メイン電源をoffにするのが常なのですが、この日は又14MHzに戻るかもしれない、という気がしたのかこれをせずに7MHZにQSYです。で、イツモの7033をワッチすると、JA0のOMが出ておられます。ここでリニアを入れたままであることをスッカリ忘れ、お呼びしました。うまい具合に(というか悪い塩梅に)、JA0のOMから応答があり、画像でレポート交換をしました。ここで悪いことが重なります。Condxがイマイチということもあり、伝送に長時間を要するSccotie1モードで行いました。イヤにVSWR値が高く、プロテクトがかかってパワーが50W程度に落ちているのが気になりますが、アイニクとこの日は大雪で、この雪のせいでVSWRが高くなったのだろうと勝手に推測。ファイナル画像もScctie1モードで送り、終わった後でリニアがONのままであることに気が付きます。慌てて、リニアのOPR−SWをoffにし、VSWR値もパワーも正常になったのを確認し、
「ホッ」と胸を撫で下ろしました。が・しかし、But、30秒程経った時に、妙な音がゲタ箱の方から聞こえて来ました。何かがハジけたようなニブい音です。
 ヤバァー! 何かが壊れたのか?
と思った瞬間です。急いでOPR−SWをonにし、14MHzにQSYしてリニアにパワーを入れますが、パワーは出てきません。アッチャァー、やっちゃったよぉー。リニアの入力は14MHzのπマッチにしています。ここに7MHzのSSTV信号を長時間入れたのだから、この「入力πマッチ回路が壊れた」と思うのは当然です。これから春のDXシーズンです。早く直さなければ、とアセりながらケースを開けます。入力π回路はサブ・シャーシの中に組み込んであるので、開けるのにえらい数のビスを外さなければなりません。で、開けて真空管のソケットが見えて来ると、入力部とは違う回路のディプド・マイカがハジけています。あんれぇー?? 入力のπネットワークではないのかしらん。ソケットの足回りを確認すると、Cgのパスコンの一つであることが判明。なんでハジケて壊れたのかしらん、...と
疑問符が頭の上に3本
 ここでローカルのOMからタマタマ借りていたMFJ−259のアンテナアナライザが手元にあることを思い出し、VSWRを測定すると∞の表示。どうやら入力回路も壊れたらしい。π回路のコンデンサを外して自作のLCメータで容量を測定すると微妙に低い値である。う〜ん、このコンデンサの予備はあるかしらん。急いでジャンク箱を探しますが、所要の耐圧のコンデンサはあるのだが、容量が不足している。ここで時間の経過とともに、冷静さを取り戻します。そうだぁ、容量抜けやショートしている訳ではないので、壊れていないかも、と希望的観測が脳裏をカスめます。真空管の入力容量は電源を入れた状態とoffでは異なるからネェ。とりあえず、壊れたCgのパスコンを交換し電源を入れてみます。するとプレート電流が全く流れていないことに気が付きます。さっき迄は、慌てていたので、こういうことに気が付かなかった。ということは、真空管も逝っちゃった? とハヤとちりしそうに。が・しかし、冷静さを取り戻したHYDは、頑丈なロシア球がカンペキに逝ってしまうことは無いだろう、と結論付けます。で、無い脳ミソをグルグル回している内に、「そうだぁ、カソードに保護用のFUSEを入れていた筈だ、それが飛んだのに違いない」と希望的な答えを出したのでした。配線の下に紛れてしまっているヒューズホルダーからクダンのFUSEを取り出すと黒くなっている。ということは、希望→現実になり、FUSEが切れている証拠である。導通チェッカーで測ると間違いなく切れている。これを取り替えれば直るに違いない。予備のFUSE−2Aを探して取り替えます。
  よっしゃぁー、シャーシの下面はこれでOKの筈である。念のため、シャーシ上部の出力RF部も確認してみよう。すると小さな妙な物体をケースの隅で発見。これを抓んでヨクヨク見てみると、フェライト・ビーズの破片である。真っ二つに割れているようである。となると、片割れが何処かに残っている筈。で、ツブサに見ていくと、デカップリング・コンデンサが導通した際に、高圧がANT系に掛からないようにするための保護回路(自作RFC)が焦げているのをマタマタ発見。う〜ん、何でこんな所が焦げるのだろうかしらん。RFC迄の配線部分にFB801のビーズを数個入れていたのだが、この内のANT側に一番近い1個が真っ二つに割れている。また、RFCとしたFT140に巻いたエナメル線の両端に近い部分が黒コゲになっていた。予備のビーズを補充し、焦げたエナメル線部分は切断し、巻き数を少なくしたRFCとして再度実装した。
さぁてとぉ、これで元に戻るかしらん。と、恐る恐るメイン電源を入れます。余熱時間を経過しOPR−SWをonにするとプレート電流が流れる。良いぞ、イイぞ、その調子である。リニアに少しパワーを入れると、200W位が出てきた。よしヨシ、良い子だ。で、今度はどうだと、40W程入れるとピッタシ1KW出て来た、ヤッタネェー!!

 昼前から修理を始め、完了したのは夜中の11時である。う〜ん、長い一日であったワイ。もう、こういうことは
もうコリゴリなので、14MHz以外ではリニアのPTTが動作しない回路を近い内に組み込んでやろう。
2013-02-08 とりあえず、超簡単に製作
 一昨日の今日である。そう、「善は急げ」ってヤツで、腰を上げた。ウソ、ゲタ箱(リニアAMP)の修理の際、軽い筈のRF部を何回も持ち上げたり、揺すったり、振ったりしたため、
腰が痛くて腰痛となった。このため、腰を屈めて製作することにした。とは言っても、頭の中ではモウ回路図は出来ており、特殊部品も無く手持ち部品で楽勝の筈。
 「簡単+スグ」にするため、自動ANTセレクタの回路とソフトを流用し、PICで作るツモリ。そう、ICOM機器から出てくるCI−X(five)信号を解析し、周波数が14MHzの時だけリレーを働かせて、リニアを動作させるのである。それ以外では、リレーは動作しないようにして、一昨日のような二の舞を避ける。例によって、スデに動作実績のあるPIC-176F648Aを用いる。PIC以外の部品以外はデジトラ2個、リレー1個、セラロック、LED、その他であり、シゴク簡単。さっそく行ってみよう。午前の終わり頃から作り始め、15時ごろに基板上でハード完成。
 ソフトの方も、スデに動作しているANTセレクタで無駄なものを省くだけなんで、1時間ほどでデッチ上げます。イツモのようにエラー情報が山ほど出るかと思いきや、スンナリ通ってしまった。イキナリ肩透かしである。こういう時って、実は危ないんだよネェ。...などと思いながら外部電源から+13.8Vを加え、CI-X信号も加えます。コンパイルがエラー無しだったんで、一発動作を半分ほど期待して電源ONにします。

....??  ぅーん、動いていないみたい!!

期待していたものが大きかったのでガックリも大きい。早速、ハードのチェックから。各pinの電圧正常、発振端子の波形もOK。でも動作しない。イロイロ調べていく内にCI-Xを入れるRB1端子の信号が妙である。自動セレクタの方はOKということは、CI-Xを直接RB1端子では無理かも。ANTセレクタはデジトラでバッファーしてから入力しているので、この方法に変更した。さぁー、今度はどうよ?
 ヤッパリおかしい。どうやらソフト側に問題があるようである。でも、今日は遅くなったので、これでジ・エンド。
2013-02-09,10 CQ WW WPX RTTYコンテスト
 昨年、JAである部門の1位に輝いたコンテストである。当然に今年も出るわなぁ。昨年より気合を入れて臨みます。で、昨年のように雪降ろしや雪マタジ(片付け、飛騨弁講座参照)をしなくても良かった分、コンテストに打ち込められて、トータルで610-QSOと想定以上の成果。果たして今年の結果は??
2013-02-11 デバッグ地獄
 いつものように割込み処理に問題があるんだろうと踏んで、割込み関連にトレース出来るようにルーチンを埋め込み、イロイロと切り分けます。でも、頭の上に?が三本立ったまま、時間だけがドンドン経っていく。その内にローカルのOMがTS−180という名機を持って参上。ムギ球が切れたので直して欲しいとのこと。私ならムギ球くらい持っているだろう、というコトらしい。しかし、さすがにこの持ち合わせは無い。そういえば小さなムギ球って最近見たことないなぁ。で、3ΦのLEDで代用することにして、取替え作業の開始。60度の広角LEDではあるが、それでも光角が狭い。ヤスリでゴリゴリして、拡散するようにして何んとかOKに。
 昼飯を食べてから再度切り分け作業に入るが、ラチが開かない。それでも修理の気分転換が功を奏したのか、ハードをもう1回チェックすることにして、ハード側の切り分けをすると、
「!?」。CI-X信号を入力するピンの所に信号が来ていない。測りやすいポイントで測定していたのだが、そこはOKなのにピンには来ていない。というコトは、どこかでイモ半田なのかも。老眼なので凸眼鏡でジックリと見ていくと、ピンの根元でイモ発見。あっちゃぁー、長いことイモ友達に会っていなかったのに、ガックリ。それでも、半田をし直すと、イトも簡単に動き出したではないか、超ニッコリ。さぁてとぉ、今度はケースに入れよう。かといって、専用のケースに入れるのは面倒なので、自動ANTセレクタのアダプタ部と同居させることにした。このアダプタのケースの上フタに穴をゴリゴリ開け、RCA端子、LED、クダンの基板を取り付けます。配線を済ませ、動作を確認すると、ようやくの完ん成ぃでぇ〜す(チューボー風に)。 
2020-03-12 ダミーロードの改良
  下駄箱製作日記の続編ですが、カレコレ7年もUPしていなかったです。で、
超お久に続編をお届けします。っつうか、誰も期待していないですネ(苦Hi)。ごくタマにしか使わない、でも無線局には必須のダミーロードの話です。最初に自作したダミーは、強度的にも弱そうで周波数的にも50MHz帯では1.5という代物でした。使用した無誘導型の抵抗(150W/75Ω)は6個で、これを強制的にペールの缶カンに入れるため折り曲げ状態にするので、どうしても強度が弱くなり、抵抗の端から端までの物理的長さもかなりの数値となり、強度・周波数特性が悪くなるのは当たりの然。また、強制空冷用の大型ブックファンの騒音もトテツもないもので、電波検査の時には、検査官にヒドく恐縮したものでした。まぁ、タマにしか使用しなので、これでも無問題で実用的です。特に耐電力は秀逸で、1KWで1時間以上の放置プレーも屁の河童です。
 ちょっと前置きが長すぎました。今回の改造は、@強度を高める A周波数特性の改善 B耐電力をそのままで静音化 です。@の強度を高めるため、以前に入手していた200W/150Ω×3個でスッキリさせ、アルミ板で強度を増すことに。Aのためには、@で実施した3個のパラ接続だけでズイブンと周波数特性は良くなったのですが、分布容量による周波数補正をしました。Bは、自作のリニア本体に取り付け予定の低速度化の実証を兼ねてトライアックによる電力制御回路を組み込みました。Bは簡単のため、秋月の調光器キットを活用し、高温時にはサーモスタットでフル回転になるように工夫(というほどではありませんが)しています。
アルミ板で補正用の銅板をグルリと少し補強です。
ちょっと分かりづらいですが、分布定数による周波数補正。銅板を5mmほど浮かせてキャパシタに。
秋月の調光キットを利用。60℃以上になるとサーモスタットがonとなって、恐ろしく過激に回ります。
特性表を付けることで、いかにも測定器然となる。
下駄箱とのツーショット、ダミーの大きさが分かるかと思います。ペール缶の下に、大型のブックファン(大きいので違う呼称かもしれない)を取り付けてます。
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