DSPに弄(もてあそ)ばれる自虐日記    

 
 VuP(画像音声同時伝送)で遊んでみようと、パッシブ回路による簡単な3次のLPFを送信/受信側に入れ、イロイロ実験をしてみた。...が、「ピロピロピッー」のSSTV信号の漏れがチョチ気になるし、送信側の声が大きくなってしまうと、タチドコロに画像に影響を与えてもしまう。ということで、VuPそのモノは面白そうというコトが分かったが、簡単なフィルタではソレナリの実用度であった。もっとキレの良いフィルタが欲しいなぁ、と強く思ったものである。’08ハムフェアの開催が迫った6月になって、DSPによるディジタル・フィルタならキレの良いものが出来るのでは、と思い始めた。実際に実現できるか・どうかはサテ置き、この辺りのドタバタの顛末を日記にして記録に残しておこう、と考えたモノである。頭の悪さをサラケ出すようで恥ずかしいけれど、なかなか自分で自分のケツを叩くのは難しいので、こういう手段をとるのダァ(この方法はゲタ箱製作日記の2番煎じ)。ゲタ箱と同じようにウマくいけば良いんだが。

 ところで、30数年前の学生時代、ディジタル信号処理の授業に到底ついて行けなかった記憶がある。果たして単位が 取れたか/どうか も疑わしいモノである。当時は大型コンピュータ(メインフレームという言葉も無かった)が中心で、ようやくにミニコンが普及し始めたような時代である。4bitのCPUである4004が出たばかりの頃でもある。当然のコトに、フーリエ変換、ラプラス変換、z変換などが、具体的にどういうコトに使えるのか、全く分からなかった(HYDだけかもしれないが)。当りの然で、授業にも身が入らず、秋葉通いをして6939や2B52、2B94の真空管で430MHzのATV送信機を夢中で製作していた。そう、HYDは真空管(=アナログ)人間なのである。それでも、電源同期の簡易なTVカメラには飽き足らず、出回り始めたディジタルICを50個位用いて、TV放送局並のシッカリとしたTV同期信号発生器を設計・製作したモノである、(ボソ)。

 そういう落ちコボレであるHYDである。ハヤリだからといって、イマサラそうそうにDSPに手が出せる訳がない。解説書を何冊か買い込んで、理解できず、悩んで ...とうとう何冊も枕にしている。
トラウマなのかも、と言い訳に使ったりもしていた。ところが、ココへ来て64pinだとかの多ピンのDSPチップではなく、18pinのDSPチップが出てきており、値段もスゴク安くなって来た(秋月で600円/個)。ハード的にも、財布的にも、そして何より見た目にも、身近になって来たのである。で、ダメモトでもう一度チャレンジすることにした。きっかけは、冒頭のVuPの実験である。アナログLPFのシェープ・ファクタを良くしようとすると、高次のフィルタを多段にしなければならない。が、必要となる数値・精度の部品の入手性が悪い。またカットオフ周波数をイロイロと変えて実験しようにも、思うように変更が出来ない。スイッチド・キャパシタ・フィルタも何だかナァ。で、簡単にヤルには、やはりディジタル・フィルタに行き着くのである。しかも最近では開発ツールが充実してきており、さほど頭をヒネらなくてもソフト開発が出来るような環境が整ってきている。さらに・さらに、参考になる資料が入手しやすくなって来たのも理由である。「ディジタル信号処理の理論を理解せずとも、見よう見マネで、もしかしてディジタル・フィルタくらいは出来るのではないか」と勘違いをしてしまった、ともいえる。

 という訳で、DSPと遊んでみようと思います。弄(もてあそ)ばれるのが分かっていて、所期の目的を 達せられるか/どうか も分かりませんが、あと3年で還暦の60歳となるHYDの
ボケ防止には絶対になる筈。どうぞアドバイスをお願いします、また前へ進められるよう強く背中を押して下さい
2008-07-06
 前々からMicrochip社の8bit版のPICで遊んでいて、16bit版のdsPICチップの存在も知っていた。...のだが、18ピンという極めてピン数の少ないチップが有るとは思ってもいなかった。この中に16bitのALU+DSPエンジンが入っており、その他にもA/D変換やらD/A変換、UART機能など盛り沢山なワンチップマイコンである。18ピンといえば、よく遊んでいる同社のPIC16F84と同じピン数である。このため、大きな勘違いをしてズイブンと身近に感じてしまい、ツイツイ食指が動いてしまった。で、Webで調べていくとCQ出版・トラ技で、このdsPICの特集が以前にあったことが分かった。先ずはこれを買おうというので、秋葉に行った際、
トラ技のバックナンバー(07年8月号と翌月の9月号)を購入した。8月号にはチップ(18pinではなく、28pinのdsPIC30F2012である、ダウローダのソフトが書き込まれている)部分の完成基板が同梱されている。9月号の付録には、トレーニング用の基板が同梱されていた。
↑ 2007年8月号付録
↑ 2007年9月号付録(基板のみ)
↑ 2007年9月号付録(基板のみ)
   dsPIC部は8月号の付録を使用
明日は7月7日の七夕さま、ガンを掛けようかしらん。
2008-07-27
 もうじき’08ハムフェアある、早くディジタルフィルタを作らなくちゃぁ。部品集めが終わったので、先ずはトレーニング・ボードの製作から始めた。製作と言っても、基板があるのだから部品を取り付け、半田付けすれば出来上がり。さて、トレーニングボードというとエラク格好良く聞こえるが、早い話スポーツのトレーニングと同じなのである。とにかく数多くコイツと付き合って、頭を鍛えるのである。これまでPICのソフトはアセンブラで書いていたのだが、さすがに16bit、dsPICではC言語が主流のようである。ここでズイブン長い間使用していなかった””とマタマタ向き合うことにもなった。こちらの方も、お勉強のし直しである。う〜ん、障壁が高いし・多いナァ。しょうがない、スポーツと同じように「習うより慣れろ」式で”
dsPIC”と””とに向き合うことにしよう。
左上のデジ写真がトレーニングボードの完成基板である。やたらと黄色いデプラが貼ってあるのは、「マルツパーツ館」のロゴが入っていて気に食わないのでテプラで隠している。右上のデジ写真はトレーニングボード用の電源である。ケータイの充電器用の電源を利用している。この出力は+5.8Vであるが、逆接続防止用の整流ダイオードを入れているため、5.8−0.7V≒5.0Vとなって丁度良い。
2008-08-03
 最初にツマズいたのが、MPLAB IDE Ver.8というMicrochip社の開発ツールのインストールである。インスト−ラが付いているので、あまり細かなことを気にせずに(
ウソ英文なので読み飛ばした 苦笑)、「Yes]「Next」を次々にクリックしていき、最後に「Complete」で完了になった。デスクトップにも、MPLABのアイコンが登場し、簡単にインストールも出来たと思った。...のだが、アイコンをクリックしても初期画面が出たところで落ちてしまう。「あっれぇー、おかしいナァ」と思いながらも、再度インストールし直してみる。でも結果は同じ。ここで、今度はインストールする際に画面にイロイロ表示される注意事項をフムフム読み(見)ながら進めた。どうやら、@旧いバージョンのMPLABはアンインストールせよ、Aウイルス駆除ソフトは動作させるな、B他のアプリは落とせ、などと書いてある。「フ〜ッムゥ、なかなかに面倒臭いソフトだのう」などと、ブーたれながらも、指示に従って再々々のインストール。But、でも、しかし、今度こそうまくいくだろうと思いきや、結果は同じではないか。アンインストール/インストールを何回もやったが、コトゴトく初期画面が立ち上がったトコロで落ちてしまう。
 
(トラ技の付録に入っているMPLAB IDEはVer.7であるが、1年の間にVer.8.14にUPしている)

   ●Microchip社 MPLAB IDE のページ
2008-08-06
 MPLABのインストールで2日間も思い悩んでしまった。とにかく原因が分からないのである。M社のサイトにいってアレコレ調べても、ある筈の答えはなし。こうなりゃWebで検索である。ググッていると、

  ●トラブル解決のページ

に行き着いた。「
オォーッ、これだぁ」と思わず笑顔が復活した瞬間でもある。どうやら、Temp環境変数の中に、スペースやら日本文字の2バイトコードが入っていると落ちるようである。環境変数を半角文字のc:¥windows¥tempに設定して、MPLABをクリックすると問題なくスムーズに立ち上がってくれた。ヤレヤレ、これから先が思いやられるワイ。ツイデに”C”言語の開発環境C30 Ver.3.10をインストールしたところで、時間切れ。それでも2日間のイライラが吹っ飛び、今日はグッスリ寝られそう。速攻でフトンに入ると、超即でイビキのスタート
2008-08-17
  一週間、田舎の飛騨市に帰省し百姓仕事をして、ようやく横浜に戻ってきた。またソフト開発環境が整えられたので、遅まきながらトレーニング開始。先ずは製作したハードの動作確認を行う。トラ技のCD−ROMには、ダウンローダ用ソフトと動作確認のテスト用ソフトも入っている。ダウンロードの手順に従って、LEDを点灯させるソフトのHEXコードをダウンロードし、RUNさせてみると、無事に動作した。
ウソ、ローダーソフトのdsPICguyというソフト、こいつもファイル名にスペース・日本文字があると動作しないようだ。一旦、DOS版ディレクトリ名称付与の別フォルダーにコピーしてからでないとダウンロードできない。右往左往したが、とにかく動作はOK、どうやらチップ基板もトレーニング・ボードもOKらしい、う〜ん、良かった・良かった。次いで、LCD表示ボードの確認も含めて、時計表示のソフトを動作させてみた。ところが、しかし、これが動かない。何の表示もしないのである。う〜ん、おかしい。ダウンロードの手順を間違えたのかも。という訳で、再インストールして、RUNさせてみるが、やはり結果は同じ。「う〜ん、弱った魚は眼を見りゃ分かる」とか・何とか、ブツブツ言っている内に、ふと、基板上のLCDのコントラスト調整VRに目がいった。もしかして、これかも、と期待を込めてボリュームを回してみると、時刻表示の文字がシッカリ浮き出てくるではないか。動作していたんだぁ、良かったぁ!
2008-08-19
 もうハムフェアは目の前である、早いところディジタルフィルタを何とかしなくちゃぁ。で、今日は当初の狙いであるディジタルフィルタの動作確認である。こちらも、付属のHEXデータをロードすれば、すんなり動作。分かっていてもうれしい。ところで、CD−ROMの中に収められているStaticFilterは、LPF、HPF、BPF、BEFの4種類のフィルタをSWでスタティックに切り替えられるが、この中のLPFの特性を下に示す。
2008-08-21
 こうなると、VuP用のLPFを動作させたくなる。でも、脳ナシHYDでも格闘すること2日目に、何とかDSPによるLPFが出来た。まぁ、HYDが2日間で簡単に理解できる筈がない。トラ技・付録のCD−ROMには、各種ディジタル・フィルタ作成用のツールが入っている。このツールが吐き出したデータをソースに埋め込んだだけ 
苦々Hi 。設計ツールには周波数特性をビジュアル表示するシミュレータも付いており、これでイロイロ数値を変えて、次のような数値を選んでみた。
  ■RMZ LPF  
       Sampling  28800Hz
       Fc1       1400Hz
       Fc2       1900Hz
       Tap          127
       ATT      −100dB
       Ripple Factor  0.4

このLPFのシュミレーション特性が下図である。
 この通りに、うまく行けばバン・バンザイなのだが、...。で、実際にプログラムしてコンパイルし、HEXコードをダウンロード、次いで評価ボードで動作させてみた。先ずは手っ取り早く、PCのMMSSTVの出力信号を入れ、このフィルタの切れ味を試した。トレーニング・ボードには、ヘッドホーン用のOPアンプ回路もあり、PCからのSSTV信号を入力し、ディジタル・フィルタ通過後の音をモニタすることができる。早速聞いてみると、「ピロピロピッー」の音がよく聞こえて来るではないか、ガックリ。が、よくよく考えてみると、これは聞こえて大正解である。何んとなれば、SSTVでよく使用されるモードの一つであるScottie−1だから。このモードは同期が1200Hz、画像信号が1500〜2300Hzである。当たりの然に、1200〜1500Hz辺りの音が聞こえてくるのである。ここでナローモードのMP73−Nに切り替え、ワクワクしながら出力される音を聞いてみる。う〜ん、急激に静かになった、やったネ。どうやら8月23日からのハムフェアに何とか間に合いそうである。
2008-08-22
  430MHzのハンディ・トランシーバを2台有している。この片方を送信専用にし、もう片方を受信専用として、実際の電波でVuPの実験が出来るようにしよう。このため、PTT回路やマイク・プリアンプ等を製作し、実績のあるパッシブLPFによるVuP実験回路を組み立てた。一応、ディジタルでの評価も出来そうである。午前を回ったので、
速攻で就寝
↑ 急遽作成した基板
VuPデモ用機材の一部 →
2008-08-23
  ハムフェア当日である。JI1QYYさんに車で来て頂き、機材等を積み込みJA1XVYさん宅に。ここでも機材を積み込み、一路東京ビッグサイトへ。JASTAの皆さんと一緒にJASTAのSSTV関連の出展準備を進めます。VuPの実験(というか体験してもらうのが主目的)も出来そう。でも、アナログLPFでの実験はすんなり動作するのだが、肝心のDSPによるディジタルフィルタの方が
うまく動作しない。この時にはバタバタしていて気が付かなかったが、展示が終わってからハタと気が付いた、ヲイヲイ。アナログLPFの方は、スピーカーの低インピーダンス出力を意識した設計である。ところが、ディジタルの方はPCのLineのハイ・インピーダンスなので、これをパラ接続としてしまうと、ディジタルへの入力レベルが大きく低下してしまうためである。まぁ、それなりにVuPが進んでいる、ということがSSTVerの皆さんに、ご理解頂ければ良いっカァ。
2008-08-25
 ハムフェアも何とか終わり、どうにもヤル気がしなくてウダウダしていたが、ようやく腰が上がった。今日は、フリーソフトの Wave-Gene Wave-Spectra で周波数特性を実際に測定してビジュアル化してみた。でも、どうもうまくグラフ表示が出来ない。2倍の高調波が邪魔をしていて、うまく特性が描けないのである。それでも、どうやらシミュレーション計算結果の特性とあまり違わない特性が得られているコトだけは分かった。
 となると、60dB以上の減衰がある筈なので、PCからSSTV信号をディジタルフィルタを通して聞いた時に「ピロピロピッー」の音は殆ど聞こえて来ない筈なんだがナァ。実際には少し漏れて「ポロポロポー」という感じの低い音が少し聞こえてしまう。コレはなんだろうかしらん。まぁ、実用上は
さほど問題ないレベルなんだろうが。それでも、この音が音声にカブさって来ると、ミミの良い人には少しウザイかも。
2008-08-27
 何ぁんでSSTV信号が漏れて聞こえて来るんだろうか。F特性も1800Hzより下側はバッサリ切れているのに。っと、ここで大昔に格闘したFM信号理論(そう、HYDは古い人間なんです Hi)を思い出した。ベッセル関数を力ずくで計算し、非直線アンプを通ったFM信号の帯域内に落ちてくる雑音レベルを計算したことがあった(現在使用しているPCで計算すれば「アッ」という間に終わるものを、20数年前の大型コンピュータ、しかもTSSである、一晩中動かしていたっけ)。そう、FM信号であるから、当然にサイドに帯域が広がるのであるが、コレをすっかり忘れていた、ヲイヲイ。同期信号の1900Hzと画像帯域の2050〜2300Hzだけに注目していては
× なのである、恥ずかしい。非常に浅いFM変調の場合でも、画像帯域+周波数偏移分は広がっていると考えなければならない。で、どのくらい周波数偏移を考えたら良いのだろうか。有り難いことに、MMSSTVには、この周波数偏移を制限する機能がある。「オプション」→「MMSSTV設定」→「送信」として、「TxLPF」にチェックを入れて、そのカットオフ周波数を入力してやれば良い。イキナリ200Hzと設定してみると、サスガにSSTV信号は全く漏れてこなくなった。静かなモノである。But・しかーし、受信画像はメチャ甘くなる。そりゃぁそうだぁ、細かい画像部分はLPFで切られてしまうのだから。「TxBPF」が700〜2700Hzに設定されているので、2700−2300Hzの400Hzに+αしてやれば良いだろう、と見当をつけて500Hzに設定すると、受信画像はそれなりとなる。これ以上にLPFのカットオフ周波数を高くしても、TxBPF側(さらに無線機のBPFでも)で切られるので、画像品質には殆ど影響ないようだ。しかし、ギリギリの500HzとしてもLPFをハミ出してしまう成分が多く、僅かだが音が漏れて出て来る。この数値を基にLPFの特性を決定すれば良さそうだ。
 という訳で、ディジタルLPFの再設計を行うことにしよう。1500Hzでも−40dB以上の抑制が掛かるLPFとすれば良い筈。ただ、音声の方まで切れてしまうのは本末転倒となるので、@音声側はなるべく高域まで ASSTV側はなるべく低域まで というトレード・オフをどこに設定するかである。この矛盾はうまく解決できないので、カット&トライを繰り返し、最後は●エイ・ヤァー式で決めることにしよう。何たって、ソフトの変更でどうにでもなるんだからDSPは有り難い。
2008-09-03
 長い間、DSPに関して休みがあった。前回の日記の後、健康診断でマタしても引っ掛かった(泣)、などなどイロイロ有ったのである。さぁてとぉ、トレーニングボードでの実験を終えたので、イヨイヨ、18pinのdsPIC30F3012チップで動作させるステップに移行することにした。28pin→18pinと10pinも本数が減ったので、各pinの機能の多重化が激しい。この機能の設定さえうまく出来れば、後はトラ技のソースのコピペでとりあえずは出来る筈と踏んでいる。イロイロ試行錯誤するだろうが、トモカクやってみよう、ダメモトで。とりあえず、第2ステップで先ず実施しなければならないコトは
dsPICライターの製作である。トレーニング・ボードにはPCからのダウン・ローダー機能があり、ライターを準備しなくてもソフトの更新が簡単にできた。が、これからはそういう訳にはいかない。といっても、これまたトラ技の08年3月号でdsPICライターの製作記事があり、しかもマルツ・パーツ館にて、この基板の販売もしているので、製作も難しくない。面倒なのでパーツ一式+基板を通販で入手し、早速製作。しかも僅かな部品を半田付けするだけなので、スグに終了です。次いでライター用のソフト一式をダウンロードし、ライターの完成。
↑ dsPICライター ↑ ZIF部のアップ
 ところで、このライターの書き込みはICSP形式で、HYDにはチョット馴染みが薄い。このため、ICSPだけでなく普通のライターとしても使用できるようにした。といっても難しくない、18pinのZIFを購入し、これと基板の「ICSP+電源」部分の配線をパラ付けしただけ。
2008-09-04
 ライターが出来たので、今日は動作確認用の簡単な回路を製作した。これでライターの動作確認とdsPICの動作確認を行うツモリである。タクトSWによる入力とLEDによる出力の簡単な回路である。
 回路も簡単なら、この確認用のソフトも簡単なモノである。
C言語で””Hello”を表示させるモノと同じと考えてよい。実際にMPLAB IDEの環境にて、コンパイルしてHEXコードを出力し、これをライターにダウンロードして動作確認を実施した。が、SWのon/offでLEDがoff/onするツモリだったのだが、LEDはoffのまま。「う〜ん弱った魚は、眼をみりゃ分かる」である。はたして、@ソフトがNG AライターがNG B確認回路がNG C予想もしていないモノがNG のどれだろうか。あるいは問題は複合しているのかも。少しナミダ目に。零時を回ったので、今日はこれでgo to Bed。
2008-09-06
 今夜は先ずソフトを疑ってみた。が、簡単なモノである、特に問題は無さそう。次いで、ライターであるが、これもハードはOKだろうと思われるが、使用方法がNGなのかもしれない。という訳で、この使用方法はパスして、先ずは動作確認用の回路をチェック。でも、これも問題なさそうだった。かといってCは想像もつかないので、これまたパス。ピンは多重機能になっているので、この使用方法が間違っている不安が強いので、先ずはココから疑ってみる。でも
英文の分厚い資料を見る(not Reading)のはキツイので、とりあえずLED点灯だけの、サラに簡単なソフトに変更して試してみた。すると、LEDは点灯するではないか。ということは、ライターと動作確認用回路は正常ということネ、うれしや。精神的にズイブン余裕が出たところで、今度はLEDを点滅するソフトに変更すると、「う〜ん、ちゃんと動くワイ」。ということは、pinの設定方法の出力はOKであるが、入力の設定がうまく出来ていないってコトね。こうなると、英文を見る(「読む」ではない、くどい)範囲がグゥ〜ンと狭くなってくる。ここで実際にdsPICの30Fシリーズの資料に目を通すコトにした。で、ピン・アサインのレジスタはreset時にクリアされて、全てアナログ入力となるようなコトが書かれている。どうやら、初期時は全部のpinがアナログ入出力になってしまうようだ。該当するbitを1に設定し、ディジタル入力・出力となるように設定して、当初のソフトを動かすと、今度はSWに応じてon/offしてくれる。どうやら、ピン・アサインする1行が抜けていたのが原因であった。dsPIC30F3012という18ピンのチップによる製作例やソフト・サンプルが無い(探せていないだけで、有るのかも)ため、この辺りはしょうがない。これからも試行錯誤を繰り返すしかないナァ。
2008-09-23
 またまた、ブランクがあった。今度は新しいバイク(2気筒、800cc)を入手したためで、このオモチャに夢中になっているのである。まぁ、この歳になっても(この歳だからこそ)、無我夢中になる新しい刺激があるのは良いコトである。さぁてとぉ、30F3012チップによるLPF/BPF/HPFの回路を設計してみた。といっても、OPアンプによる入力アンプと出力アンプを追加するだけで、いたって簡単なモノ。入力/出力ともに、簡単な2段のLPFを構成している。3012チップには12bitのA/D機能があるので、入力にはA/D変換チップは不要である。でも、出力側には10bitのPWM機能しかないので、専用の12bitのD/A変換のICを用いるツモリだった。でも、トレーニング・ボードで実験結果から分かったように、dsPICからのPWM信号をLPFに通しただけでも、それなりにFBに聞こえてくる。このため専用のD/Aチップは用いず、簡単に内蔵のPWMだけで済ますことにした。で、回路は思いの他に簡単になったのである。設計したモノがこちら。

dsPIC3012用評価回路

 入力AMPは1次と2次の5KHzカット・オフのLPFを構成し、出力側は2次のLPFを2段構成している。こんな簡単な回路でディジタル・フィルタが出来上がるのだろうか。ヘタするとOPアンプを多段にした高次のフィルタを製作するよりも簡単かも。3個のSWはイロイロなLPFやBPFを切り替えるツモリである。また3個のLEDは、入力レベルを簡易的に表示させるモノで、これで入力レベルを調整するツモリである。実際の製作や結果は、
乞うご期待ね。って、新バイクで遊ぶのがメチャ忙しい筈なので、いつになるやら、ヲイヲイ。
2008-10-19
 随分とナガの間隔が空いてしまっていた。ツィン・バルブ800ccの新しいオモチャが楽しくて・楽しくて、...。正直、DSPどころではなかったのである。かといって、ウッチャる訳にもいかず、久方ぶりに半田ゴテを握った。そう、先月に回路図だけを作成していたのだが、今日はこれを製作しようというのである。最初の簡単な評価回路の時には、普通の丸ピン・ソケットを使用したが、今回は購入していた18ピンZIFを用いた。数限りなく抜き差しが必要であろう、と断定したのである。製作には特に特殊な部品が必要な訳ではないので、パーツ箱に入っているICとCR類でコトが足りる筈。簡単な回路だったが、
TVのお守りをしながら進めたので、昼過ぎに半田ゴテを握ってから夕飯ギリギリまで掛かってしまった。ただ、ソフトの検証が中心なので、フィルタ切替のSW部と、レベル表示のLED部は組み込んでいない。ここで「出来上がった」という言い訳が出来たので、当たりの然に晩酌をシッカリしてしまった(ここまでタラフク飲むと晩酌とは言わないナァ、世間では Hi)。夕飯後に、ズイブンと酔った眼で一応チェックを行います。...が、部品点数も少ないのでカナリ適当、コラコラ。さぁてとぉ、ハードが出来れば次はソフトである、早々にソフトを作ろう(...って、普通はソフトのほうが先かもネ、2度目のコラコラ)。
↑ 試作した回路
2008-10-20
  もしかしたら動くかも、という30F3012用のディジタルLPFのソースを作ってみた。といっても、かなりの部分はトラ技の中のソフトのソースをコピペしただけ。これをコンパイルしたが、山のように「Warning」が吐き出されてくる。それでも、「Build Succeeded」なので、細かいコトには眼をツムって、吐き出されたHEXコードをdsPICライターで書き込みます。先ずは、このdsPICをZIFに挿さずに恐る恐る回路に電源を入れてみます。まぁ、この段階で煙が出るようなコトは無いので、「恐る恐る」する必要は全く無いのだが、
苦Hi。特に異常な電流が流れていないようである。まだスピーカーを鳴らすパワーアンプは組み込んでいないので、とりあえずはオシロで出力を確認するツモリ。入力はWaveGeneソフトにより、PCから1KHzのサイン波を入れてみた。入力部のOPアンプの出力波形を確認するのだが、オシロに波形が出て来ない。簡単な回路なのに、ガックリ。切り分けのため入力部の波形を見るのだが、何んと出ていない。ヲイヲイ、こんなコトってあるかヨォー。オーディオ・プラグが臭いとイロイロと切り分けてみるが、どうやら異常なさそう。時間を掛けて調べていくと、オシロに使用している秋月の安物のプローブがNGであった。購入して日が浅く、殆ど使用していない新品のようなプローブなのに...、ゴッラァー。まぁ、しょうがないかぁ、秋月だからネェー。違うプローブに取替えて、入力側のOP−AMP回路の正常性を確認した。出力側のOPアンプ回路の確認は面倒臭いのでパス、ヲイヲイ。ここでクダンのdsPICをZIFに挿し込み、イヨイヨ火入れの儀式。特にマジナイという訳ではないが、いつものように「アッサァー(飛騨で通用する言葉)」と一言。電源SWを入れると、「オォーッ!」であった。1KHzの波形がオシロスコープにシッカリ出ている。意外にも意外、イキナリVY VY簡単に動作してしまったワイ、拍子抜けしそう。本来、入力したものが出てくるということは、A/D変換処理〜ディジタル処理〜D/A(PWM)変換処理が全てシッカリ動作しているということ。各処理は、それぞれが大変なコトなんだが、...。とにかく僅かなソースコードでコレが実現できてしまった。それにしても、こんなにも簡単にコトが運べるとは思っても見なかったワイ、クドイ。ちなみに2KHzを入れてやると、減衰してしまいオシロでは波形を確認できない。

やったネェー、ばんざい・万歳・バンザイ

この感動を書キコすると、タッタの1行だが、とにかくウレシイ。7月にスタートしてからイロイイロあったからネェ。マグレでも、出来上がってしまえばコッチのもの。今回の回路はソフトの検証が中心なので、製作を簡単にするためアナログとディジタルのGNDをキレイに分離させていない。ヘッドフォンで聞いてみると、かなりノイズが気になる。これは承知の介なので、平気の平左衛門。寝しなに、一人で
本物ビアー(久し振り、イツモは第3のビアー)で乾杯をしてしまった。
← ソフトを書き込みテスト開始
2008-10-20
 とにかく拍子抜けするほど簡単に動き出してしまった。これまでは、とにかく動作させるコトを最優先にしてきたが、これからは実用性を高める方向へ進むツモリである。その前に、先ずはLPFの特性をシッカリ測定してみることにした。先日は高い周波数で減衰するコトだけを確認しただけだったからネ。フリーソフトのWaveGeneでサイン波を入れ、同じくWaveSpeanaで周波数特性を測定した。が、測り始めて
「何んか変」と気が付いた。周波数を徐々に高くしていくのだが、dspLINKで設計したF特ではない特性である。第一にカットオフ周波数がズイブン違っているような...。通過帯域のリプルの出方も、設計からズイブンとカケ離れている。

  
 これはオカシイ ! というか、 ガックリ !

サンプリング周波数がズレているような気がする。う〜ん、この部分はコピペだからなぁ、
こりゃぁオオゴトになるかも。タップ数を変えてみたり、サンプリング周波数を変えてみたりしたが、原因はサッパリ分からず。ちょっと頭を冷やす必要がありそう、今日はこれでジ・エンド。それにしても、根が深くて糸口も見えそうにないナァ、...。

2008-10-27
 果たして内蔵している高速RC発振が所要の周波数で発振しているのだろうか? 手っ取り早く、基板にグルグルと線を巻いて、これを無線機のANT端子に取付け、
7.37MHz近辺を丹念にワッチしてみた。でも、どこにもビート音は聞こえてこない。「アッレェー?」、発振していない訳はないんだがぁナァ。外部発振のようにOSC端子を直接見ることが出来れば良いのだが、内蔵RC発振(FRC×16に設定、7.37MHz×16=118MHz⇒約30MIPS)では残念ながら見られない。少し工夫をしなけれれば...。

2008-10-28
 期待した動作になるように、可能性のある部分のソースを色々とイジくってみた。勝算があるわけではなく、何かヒントでも出てこないか、というレベルのモノで、動作する可能性は極めて低い。これをコンパイルするのだが、又しても山のようにWarnningが吐き出されてくる。少々ウットウしいので、一つ二つの修正をしてみたが、逆に益々増えてしまった。
「ヤバッー」と思うのだが、修正するタビに増えてしまう。悪循環の繰り返しで泥沼に入り、収拾がつかなくなってしまった。ここで、ゲームオーバーにして、ゼロクリアすれば良かった。...のだが、何をトチ狂ったのかして、Projectに入れているファイルまで変え始めたものだから、マサに修羅の場に。とうとう零時を回って、寝る時間になった。ここでゲームオーバーで最初に戻したのだが、元に戻らない。う〜ん、何ってこったぁ、完璧に時間切れで Go to the Huton

2008-10-29
 昨晩は余計なことをしてしまって、元に戻らなかった。先ずは、この原因を探さなくてはならない。えらく
遠回りになったものである。ブツブツ言いながら調べ始めるが、晩酌の後での酔った脳ミソではラチがあかない。それでも、ようやくにライブラリの必要なファイルの容量が0バイトになっていることが分かった。どうやらProjectの中をイジくっている時に、「実体のないファイル」で上書きしてしまったらしい。しょうがないので、Microchips社のホームページから再度C30コンパイラーをダウンロード。ようやくに元に戻った、ウレシヤ。これからは余分なコトはしないでおこう。

2008-10-30
 10/26の追試を行った。先日は、設計した周波数特性とはカケ離れたような特性であったが、今日は出力波形と高調波に注意して入力レベルを適正(?)に設定して、再度F特を測ってみた。するとカットオフ周波数が大きく異なるようなコトはなく、ほぼ設計に近いLPF特性が得られた。ただ、
「リプルが10dB以上と多い」「通過域と阻止域とのレベル差が20dB程と少ない」の問題が残った。う〜ん、どうしてコウなるのか分からない。晩酌を済ました夕飯の後では、時間も殆どないので、タメ息と疑問を残して就寝

2008-11-05
 3連休などで少し間が空いたが、ほぼ毎日少しづつ格闘(とは言えないナァ、タイトル通りにモテアソばれている)している。ここ数日、「試作したボードでのディジタルLPFのF特がおかしい」と思ってソースを変更したり、イロイロ切り分け等をしていた。が、どうにも原因が分からなかった。今日は初心に戻って、スタート時のトラ技の評価ボードを引っ張り出し、これのF特をモウ1回測定してみた。すると、ハムフェア前の8月頃に確認した時にはキレイな特性を示していた筈だったが、試作回路+試作ソフトと同様な傾向の結果になった。どうやら「トラ技の評価ボードでのF特もおかしい」のである。う〜ん、どうなっているんだろう? 零時を回って時間切れ、今日も悶々として布団の中に入った。

2008-11-06
 8月時点と現時点との測定系の違いはない。...筈なんだが、...。ここで晩酌で酔った(狂った)頭を振って、8月時を思い出そうとした。すると、一点だけ変更しているコトに気が付いた。FBなF特が得られた8月頃は、オーディオの入力/出力ともPCのリア側の端子で対応していた。ところが、最近はリア側で挿したり抜いたりするのが面倒なため、前面のオーディオ入出力端子を利用していた。このフロント→リアの変更のWin設定画面を開いてみると、イコライザーが設定されていた。しかもフラット設定ではなくボーカル設定になっていた。もしかして・ひょっとすると、この2つが原因でF特がオカシイのかぁ? 急いでフラット設定とし、リア側の端子でF特測定の再挑戦をした。結果は、「トラ技の評価ボード+同梱ソフト」で、ちゃんとしたF特が得られた。次いで、「試作ボード+試作ソフト」でも測定したが、設計したF特に近い特性を示している。しかもリプルも出ていない。
やったネェー、ちゃんと動作していたんダァ。ようやく原因が分かり、ウレシサのあまり零時を回っていたが、本物ビアーで一人でカンペイ!
【後日確認したが、イコライザー設定では、10dB以上のリプルとはならない。してみると、F/Rの違いだけで妙な特性になってしまうことになる、不思議】

2008-11-07
 今日は昨日の余勢を駆って、FIRフィルタのTap数を127段から255段に増やし、より急峻なF特が得られるようにチャレンジした。しかし、設計したカットオフ周波数の半分のカットオフ周波数でのLPF特性になってしまった。どうやら、28.8KHzでサンプリングしているのだが、255段ではこのインターバル間で計算できなくなっているようだ。サンプリング周波数を半分にすれば255段でもOKなんだろうが、A/D変換とD/A変換する際のLPFの製作が難しくなってしまう。何のためにディジタルLPFを作ろうとしているのか分からなくなってしまう 苦Hi このため、MPLABのC言語の開発ツールC30のライブラリーのDSP関数を積極的に使ってみるコトにした。実は10月中頃、試作ボードでFBに動作したと判断した際に、このソースの雛形は作成していた。このライブラリーの関数は、処理クロック数の計算値も記載されている。この計算をすると300段超でもOKとなるが、先ずは127段で実行させてみる。う〜ん、アッケなく簡単にFBなF特が得られた。次いで、255段にも挑戦したが、これも難なく動作し、VY FBな急峻なLPF特性が得られた。さらに高段数のFIRに挑戦したが、「2の乗数でないとダメ」とのエラー表示が出たところで時間切れ。255段で十分な特性が得られるから、まぁ、これでも良いカァ。一昨日までの就寝モードと違い、心地よい疲労でフトンの中に入るのでした。
↑ dspLINKで設計したF特性
↑ 実測したF特性、-70dB以下は測定不可
2008-11-11
 FIRのタップ数を255段から319段に増やしたLPFを試みているが、コンパイル段階でうまく行かない。どうやらこれは、処理速度を上げるために、2の乗数でないとNGという仕様のようである。255段もあれば十分な特性が得られるのだが、どうしても限界を試してみたかっただけである。まぁ、これにコダワってもしょうがないので、今日はLPFのカットオフ周波数をどこに設定したら良いか実験してみた。これまでは、サンプリング=28.8KHz、Fc1=1300Hz、Fc2=1550Hz、ATT=−90dB、リプル=0.5、量子化=16biで実験をしてきている。音声品質を高めるためにはLPFのカットオフ周波数を高く設定したいが、これを高くするとSSTV信号の漏れが多くなってしまう。試作ボードにはスピーカー・アンプ部を組み込んでいないので、とりあえず外付けのSPK−AMPを取り付け、ヘッドホーンで聴いた。出来れば1.5KHzまでの音声信号は通したい、という思いから、Fc1=1500Hz、Fc2=1750Hzで先ず試してみた。これまでより200Hzだけ広げた訳だが、かなりSSTV信号が漏れて聞こえてくる。う〜ん、どうやらFc1=1500Hzでは無理っぽいナァ。次いでFc1=1400Hz、Fc2=1650Hzでも試したが、やはり少し漏れてくる。実用的には問題ないんだろうが、ちょっと気になる。今度は逆に、Fc1=1500Hzの時と、Fc1=1300Hzの時の、音声側の評価を行った。ところが鈍感なHYDの耳では、この200Hzの差が全く感じられなかった。うれしいような、悲しいような複雑な心境である。ということで鈍感な聴覚はともかく、VuP用のLPFの設定は、Fc1=1300Hz、Fc2=1550Hzで進めるコトにする。

2008-11-12
 先日から、トラ技に付属のソースとは少し異なるC30ライブラリーのDSP関数を用いた方法でFIRフィルタを構成している。この方法で、どれだけフィルタの種類を増やせるか試してみた。タップ数が多くなれば、当然にMPUパワーを喰うのは勿論だが、プログラムエリアも多く必要となる。このため、どれだけのフィルタ数が格納できるか、255タップで実際に試してみた。これはMPLABの使用メモリ量の表示ツール(Memory Usage Gauge)で簡単に分かる。結果は30種類程度までなら問題なくOKであった。以前にも同様なコトをためしたことがあり、トラ技付属ソースをコピペした方法では、125段で20種類程度しか組み込められなかった。今度のDSP関数を用いた方法の方が、かなりメモリ量が少ないようである。まぁ、こんなに切り替えて使用することはないのだがネェ。

2008-11-16
 昨日も新しいオモチャで一日中ツーリング。でも、忘れていたが
昨日は嫁さんの誕生日だったのである。今日は朝から、かなりヤバイ空気が流れている。だが、わざとKYを装う。今日は雨模様で、汚れてしまったバイクの整備も出来ないので、昼過ぎからは沈滞気味のDSPと向き合った。先ずはスピーカーAMPを組み込んだ。といっても、LM386の1チップだから、外付け部品も少なくVY簡単である(うそ、大相撲を観戦しながらなので、時間はタップリ掛かってしまった)。このチップの注意点は、電源電圧の最大値が+12Vなので、不用意に+13.8Vに接続するとspecオーバーになることである。今回は最小値の+4Vより僅かに高い+5Vで使用している。スピーカーをガンガン鳴らす、というよりヘッドフォーンで聞くだけだから、これで十分である。あと入出力を容易にするために、基板用のステレオ・ミニ・ジャックを取り付けた。これで耳による聴感評価も簡単に出来るようになったゾゥ。
試作ボードにSPK-AMPとジャックを取付け →
 実際に愛用のヘッドホーン(Sony製MDR-Z600)で聞くと、ハム音がヤケに気になる。それとディジタル・ノイズも凄い。ディジタルノイズは、アナログとディジタルのGNDを分離していないので、発生するのはしょうがないが、ハム音は対処したい。とりあえず、デカップリング・コンデンサの容量を大幅に減らした。
 一応、〔1/2πCR〕で計算しています。
2008-11-24
 朝から雨模様で、重い腰が上がって久し振りにDSPと向き合った。今日はフィルタ切替用のDIP−SWとレベル表示用の3色のLEDを取り付けた。SWは手持ちの関係で、必要以上にSW数の多い大きなものとなっている。LEDも手持ち部品なので、赤・黄・緑色の形状が不揃いになっている、まぁ試作段階なので...。この後、VuP用1種類、SSB用7種類、CW用8種類×2の24種類の動作確認を実施。でも・しかし、簡単にフィルタの種類を切替え出来る筈が、出来ない・切替わらない。ここからドツボにハマってしまい、イライラが高まります。イロイロとイジくっている内に、それでも主原因はなんとか分かった。この理由というのがVYオソマツなもので、どういう訳か以前に吐き出されたオブジェクトをプロジェクトに入れていたためであった。似たようなファイル名のため、間違って入れてしまったようで、これに気が付くのも遅れてしまった。正しいファイルでプロジェクトを新たに作成してBuildすると、今度はそれまで出なかったWarningが山のように出て来て、最後にはFailedのツレナイ表示。これを一つずつ修正していくが、if文の勘違いやトークンのミスなど、初心者のエラーばかり。それでも、Build Succeededで、これを試作ボードのdsPICに書き込むと、SW位置により何種類かのフィルタが切り替わり、それなりの動きをし始める。まだおかしな動きもしているが、日付が変わったのでジ・エンド。
← 試作ボードにDIP-SWとLEDを付加
2008-11-25
 LEDは入力レベルの表示というか、目安に使用するツモリである。でも、微妙にオカシナ動きをしているので、本来の目的ではないが、デバグ用に内部の状態を判断できるように、ステータスを表示させることにした。3個のLEDなので、8つの状態が表示できる。これを用いて、動きがオカシナところに入れて、状態を把握しながら、イロイロ原因を探ってみた。どうやら、「割り込み許可 interrupt enable 」命令の位置がオカシイようである。「どこに置いても良いだろう」+「トラ技のサンプルを参考にして早い部分に置いた」と簡単に考えていたのだが、微妙に悪さをしている。早めに「割り込み許可」をしていたため、肝心の処理に移る前に割り込みが掛かってしまい、微妙な動きになっているようである。メカニズムはよく分からないが、ともかく「割り込み許可」をズイブン後にしたら、動きは良くなった。まぁ、結果オーライってことで...。
2008-12-02
 DIP−SWは手持ちの関係で10接点もある大きなモノである。SWの半分が未使用なのがモッタイナイし、dsPIC30F3012の空きピンもあることから、DSPせずにA/D変換−未処理−D/A変換(PWM)という処理を追加した。ノイズの切り分けにも使用できるのではないか、という思惑もある。現状の試作回路図は、当初から少しだけ変更となり次のようになっている。
最新の回路図 →
2008-12-14
  またちょっと間が空いてしまった。毎年2月に開催されている関東のSSTVerの新春ミーティング(泊り込み)が、今回は神奈川県となり、この事務局を仰せつかり、その諸準備等もあって、イロイロと忙しいのである。でも、忙しい時ほど何かをしたくなるのも事実。で、一応ソフトもハードもカタチが出来たので、実際にVuPに使用する段階に移すことにした。送信側と受信側に2個のLPFが必要になるので、基板化を考えてみた。プリント基板のアートワーク設計には、ガーバーデータも出力できるPCBEというフリーソフトを用いることにした。ゆくゆくは海外の安いプリント基板屋にでも頼むことが出来れば、と考えている。でも、とりあえずはこのソフトに慣れなくてはならない。練習がてら片面基板のパターンを描いてみた。今回は(練習+自身が使用)ということで、DIP−SWやLEDは省略している。
2009-01-12
 年末始で忘年会・帰省等もあり、プリント基板のアートワークをデザインしてから、DSPプロジェクトは全く進行していなかった。が、ようやくに少し進んだ。先ずヨドバシカメラにてOHP用の透明シートを買って来た。OHP用紙って安いモノかと思っていたが、これが意外に高い。何種類か並べてあるなかで、一番安いヤツ(それでもA4サイズ10枚で840円)を購入。モッタイナイ症候群に罹病したため、A4を半分に切って、A5として使用です。どれだけでもパターンのエッジをシャープにしたかったので、裏返し印刷でパターンを印刷した。でも、安いOHP用紙のためなのか、はたまたプリンター・インクとOHPとの相性が悪いのか分からないが、パターンの黒色部分に微妙な濃淡が出てしまった。普通紙では、こういうコトはなかった。OHPでは吸着性が低い分、乾くまでの間にムラが出てしまうのであろうかしらん。でも、異なるOHP用紙を再購入し、再印刷するコトは面倒なので止めた。同じ結果になる可能性もあるからネェ。
 次いで感光段階に移る。感光にはサンハヤト社から専用の露光灯が販売されているが、ベラボーに高いので他のモノで代用。手の平サイズの小型の蛍光灯を基板ギリギリまで近付けて、時間を掛けて露光される方が多いようだが、モノは試しとばかり太陽光でやってみた。露光時間が皆目分からないので、少し色が変化するまで太陽光にサラしてみる。時間にして2分弱であった。夏場や紫外線の多い季節では、こんなに曝露させるわけにはいかないだろう。この後、現像剤を湯で溶かして、感光された基板を現像します。取説通りに湯センで暖めながら、水彩画用の筆先で銅箔面を撫でながら30℃(くらい)で5分で引き上げた。 
↑ 太陽光で感光
現像後 →
 どうやら、うまく出来たようである。今度はエッチングである。大昔に購入したエッチング液は、腐って(?)いて使用出来そうにもないので、新しく購入したモノで行います。これも取説通りに、液を30℃前後に湯センで温めながらエッチングを行った。現像と同様に、筆先で銅箔面をナゼナゼしながら行ったが、徐々に液が黒くなって来てエッチングの進行具合が分からなくなる。時々引き上げながら、進捗具合を確認です。う〜ん、失敗せずキレイに出来上がったようだ。この後、キレイに水洗いし、洗浄用アルコールで感光剤を取り除いた。最後に銅面が腐食しないように、フラックスを付属の小さなハケで塗って終了。感光基板は一番小さな(当然、一番安い)75×100mmの10Kタイプだが、VuP用LPF基板(75×50mm)が2枚取れる。カッターで両面に溝を切り、パキッと折って、基板2枚の完成です。パターンの濃淡により、銅箔面に目に見えないほどの微妙なスジが出ているので、面倒だったが半田面全体に半田メッキを行った。
↑ フラックスを塗って基板完成
← 切断して基板2枚に
2009-01-13
 今日は基板に部品を取り付けて半田付け。「片面基板+アートワーク設計に不慣れ」だったので、ジャンパー線が2本、後付のワイヤーが数本と多い。もっともワイヤーの方は積極的に用いて、アナログとデジタルの電源を分離するのに役立てている。シルク印刷などあろう筈もなく、部品の取り付けには苦労する。回路図とPCBEで設計した部品と数値が入っている図面を見ながら、手間ヒマ掛けて部品を取り付け半田付けしていく。それでも基板化の効果で、1時間/枚ほどで完成(ウソ、動作確認は未実施)です。念のため、2枚目は動作確認してから製作に移る予定。
↑ 半田付け終了
2009-02-02
  半月前に作成していた基板の動作確認を行った。DIP−SWと3個の内の2LEDを省略しているので、dsPICソフトも少し変更して書き込んだ。ズイブン間が空いてのdsPICへの書き込みなので、最初はうまく書き込めなかった。それでも思い出し・思い出しで、何とか終了。この後、dsPICを基板の18ピンソケットに差込み、電源を供給してAF信号を入れる。う〜ん、ちゃんと信号が出てくるワイ。入力−出力の周波数特性を簡単に測ってみると、動作に間違いないようである。ただ、スピーカー・アンプ部を組み込んでいないので、実際に出てきた音を聞いていない。アナログとディジタルの電源を分離したことで、ノイズが少なくなっていればうれしいのだが。
2009-03-19
 ズイブンと間が空いたモノである。「アッ!」という間に2ヶ月が過ぎてしまっている。さて、動作はOKであったが、入力が適正レベルか/否か を判断するために赤色LEDを付加している。このLEDを点灯させるレベルは未設定であった。今日はオシロを見ながら、OPアンプ出力が歪まない最大レベルより僅かに低いレベルで点灯するようにした。計算通りに設定したが、
見事にバッチシ。これで、LEDが点灯するか/しないかのギリギリに入力ボリュームを設定すれば最適レベルとなる。

2009-03-22
 今日は2枚目の基板の回路製作です。今度は1枚目のリファレンスがあるので、部品名等のシルク印刷が無くても2枚目の製作は非常に簡単。回路図を見ずに、1枚目と同じパーツを同じ穴位置に挿し込み、ドンドン半田付けしていく。1時間ほどで完成です。1枚目と同じ方法で動作確認を行うが、動作も周波数特性も全く同じで問題なし。こういう再現性の高いトコロが、
基板化ディジタル処理の有難い点である。
↑ 右がNo.2、動作確認中
2009-05-27
 
またしてもズイブン間が空いた。「腰痛だけでなく+体調もイマイチ+休肝日が作れない(ヲイヲイ Hi)」で、どうにも腰が上がらないのである。それでも無理して、久し振りに向かい合ってみた。ところが、これまでイロイロ見よう見真似でやってきたことをスッカリ忘れてしまっている。しょうがなく、アレコレと思い出すためにユニバーサルボードでの試作DSPフィルタで、赤・黄・緑の3個のLEDの点灯レベルを設定するコトにした。無入力で3個とも滅灯、徐々にレベルを上げていくと、順に緑→黄→赤と点灯していくのは面白い。さぁてとぉ、イロイロ思い出したところで、今晩はお終いにしようとした時、入力周波数により、点灯しないコトがあるのに気が付いた。フィルタ設定をVuP用のLPFに設定し、遮断周波数より高い周波数を入れると、過大入力レベルの筈なのに点灯しないのである。「アッレェー、おかしい」と、他のフィルタ設定で試すも、同様に帯域外の周波数では点灯しない。ということは、BUGってコトね。あわててソースを見ると、DSP処理した後でレベル判定をしている。恥ずかしい、超単純ミスである。とは言っても零時を回っているので、これでジ・エンド。早う寝よう。

2009-05-28
 先ずは昨日のBUG修正。ソースを変更しコンパイルして、dsPICに書き込み、動作の確認をして完了。ところで、いつも使用しているヘッドホーンはインピーダンスが割りと高い。それなので壊れるコトはないだろうとタカをくくって、出力側OP−AMPの出力に直接ヘッドホーンを接続してみた。ユニバーサル基板で組上げたDSPのフィルタは、グランド処理が割といい加減で、結構ディジタル雑音が気になっていた。VuP専用のDSP−LPF基板では、アナログ/ディジタルの電源ラインを分離しているので、このディジタル雑音が減っている筈なんだが、これを確認したいのである。実際に接続してみたが、OP−AMPは壊れないようだ。ICの方はOKであったが、肝心の雑音はどうかというと、
×であった。ユニバーサル基板で組んだ試作回路の方では、全然気にならなかったのだが、VuP専用の方はハム音がスゴイのである。ディジタル雑音が気になる比ではない。オカシイ、どこでハムを拾っているのだろうか。今日も零時を回ったので、ここで
Go to the Huton
2009-05-30
 WXが思わしくないので、ツーリングには出掛けられない。朝イチでハム音の原因を探したが、予想通りケータイ充電器であった。コイツの出力は5.6V前後で出力数100mAと、小さくて手頃なためズイブンと重宝している。ただ、主にICロジック回路で用いてきたので、ハム音は気にすることも無かった。オシロで電圧の波形を見ると、電流が増え出すとミゴトに
ハム成分が乗っている。充電器の種類により、そのレベルもズイブン異なっている。気にならない程度のモノもある。急遽、5Vの3端子レギュレータで+13.8Vの直流電源から5.7Vを出力する回路を作り、これで試すとハム音はOKになった。ハム音がなくなると、今度は2KHz以上の高い成分の雑音が少々耳障りになった、ガックリ
2009-05-31
 DSPによるVuPの実験に参加協力の申し出が複数のOMsからあった、ウレシヤ。協力頂くにはプリント基板が出来ていることが前提である。WXは関東周辺の中で横浜周辺だけがヨサゲで、どうやら夕方まで青空のようである。このチャンスに再度プリント基板を製作しようと考えた。前回の感光基板用のパターンはムラ(ヒビ割れ)があったが、面倒なのでそのまま無理クリに使用した。当然、目に見えないほどの小さなヒビ割れが銅箔面に残ってしまった。しょうがなく銅箔面を半田メッキをしたものである。今回はそんな訳にもいかず、ちゃんとしたパターンを作る必要がある。前々から気になっていたパターンを一部変更し、OHP用紙に版下を印刷するが、印刷直後はVY FBである。でも時間の経過とともに、パターンの黒色部分は前回と同様に
ヒビ割れになって来る。使用したOHP用紙が悪いかもしれないと、近所の大型事務用品店まで出掛け、インクジェットプリンタ用のOHP用紙(10枚1500円と高いブランド品、前回は850円)を購入して来た。これで再度試すも、心配した通り同様にNGであった。2回重ね印刷も試みたが、これまたNGである。この2重印刷の結果はNGであったが、プリンタの印刷精度の高さには驚いた。ピッタシ同じところに印刷されている。0.1mmもズレていないのではないだろうか。ここでヒビ割れの原因は、OHP用紙ではなくインクのせいではないだろうかと考えた。スグさまローカルのOMに電話を入れ、プリンタの種類を聞くと、私の使用しているキヤノン製ではなくHP製のインクジェットというコトであった。プリンタを借りる快諾を頂き、原付スクーターでOM宅に直行。HP製で印刷してみると、やはりインクの違いなのか、ズイブン改善された。でも、まだムラが少し残っている。ここでOMから貴重なアドバイス、「【光沢ありの写真】にプリタ設定して印刷してみたら」があった。この設定で印刷してみると、ウソのようにキレイなパターンが印刷出来た。自宅に戻り、キヤノン製でも【光沢ありの写真】で印刷すると、少し薄いがFBなパターンが印刷できた。【光沢印刷】では、インク量が少なくなるためなのか、どうかは分からないが、とにかくヒビ割れは無くなる。その反面、キヤノン製ではモノクロ設定にしても黒色が濃い紺色になり、薄く印刷されてしまう。黒色部分が薄いのならばパターンの2枚重ねにしたらどうよぉ、と考えを変えたが、すでにトキ遅し。あれほど青空だったのが、今にも雨が降りそうな位に曇ってしまっている、ガックリ。HYDは紫外線の蛍光灯なんて持っていない、
太陽による感光なのである。
↑ 前回のパターン(ヒビ割れあり) ↑ 今回のパターン
2009-06-07
 JASTAスタッフの3人の協力を得て、基板・回路・ソフトの再現・実用性を検証して貰うコトになった。このプリント基板を製作するため、朝早く起き出して先週作製したパターンを使って感光。2分丁度の露光の後、サンハヤトの現像剤と湯で現像液を作り、100円ショップのプラ容器で現像した。ツイツイ昔々の日光写真を思い出してしまう。パターンがFBなため完璧と思われる出来ばえである。さらに、もう一枚の基板も露光して現像。この後、2枚の基板のエッチングを実施した。こちらは昔々の理科の実験を思い出してしまう。残念ながら前回の使用済みエッチング液を使用したため小さなカスが基板にクッついてしまったのか、所ドコロの銅箔が僅かに残ってしまった。それでも、前回と比べれば150%以上の出来ばえ。2枚の基板が出来上がったところで、フラックスを塗って乾燥させれば完成です。カッターで真ん中にスジを入れ、ポキッと折れば計4枚のDSP基板の出来上がり。晩酌をタラフク飲んだ後、dsPICライターでソフトを書き込み、宛名書きして郵送準備も完了。明日の朝、ポストに投函しよう。【実はココで大きなミス。酔っ払って宛名書きしたためか、名前を間違えたり、郵便番号を間違えていたり、果ては送付先を間違えていたり...、すまんそ】

 ■後日、協力して頂いた3人のOMから製作レポートを頂いた。部品取付け用の穴開けが数多くて大変だったが、その後の製作は楽であり、フィルタの特性もFBで再現性も高いという評価を頂いた。
VY TNX !

2009-06-15
 OP-AMPの出力に直接ヘッドホーンを接続したのでは、やはり小レベルでは音がおかしくなる。このため、ズイブン前に購入していたサトー電気のTA7356を用いた1石スピーカ・アンプのキットを組み立てた。外付け部品も少ないので、スグに出来上がった。でも、ベロン・ベロンに酔ってしまっていたので、ここでジ・エンド。実際にDSP基板に接続して、音質評価するのは次の時にでも、
お休みなさい

2009-06-21
 TA7356の1石SPK−AMPをDSP基板に取り付け、音質評価をしてみた。やはりOP-AMPのゲインとパワーが足りなかったようで、このSPK−AMPを取り付けると元気にヘッドホーンを鳴らしてくれる。AM放送を受信してDSPによるLPFの効果を試してみる。低音のみのそれなり音質でFBに聞こえている。
↑ DSP基板とSPK-AMP ↑ SPK-AMPのアップ
2009-07-18
 重い腰が上がらず、約1ヶ月ものブランクがあった。約1ヵ月後の8月22/23日にハムフェアが予定されており、ここでVuPをデモしたいので、ソロソロ本腰を入れなくてはならない。VuPでは、送信時に音声とSSTV信号を合成する際に、音声信号の高域をカットし、音声が画像信号に影響させないようにするLPFと、受信時にSSTV信号の高域をカットし、SSTVのピロピロ音が音声に影響を与えないためのLPFの2枚のDSP基板を用いている。1つのDSP−LPFをリレーで切り替えて送受信で共用しても良いのだが、面倒なため(ヲイヲイ、こればっかしジャン)、2枚のDSP−LPF基板を使用した。先ず昨年製作したLCによる3次LPFによるVuPの回路を取り外した。この回路はLPFがパッシブ型なので4回路のOP−AMPで増幅していたが、今回はDSP基板側のOP−AMPがあるので手抜きが出来そう。マイク入力レベルは極端に低いため、DSP基板への入力レベルを高くする必要があるが、これもリミター・マイク・アンプの高出力レベルを使用することで、ココも手抜きが出来そう。PC雑音や回り込みを防ぐため、PCとの接続はトランス結合にする必要があり、この部分+αを新たに製作した。大変だったのは、2枚のDSP基板を狭いリミタAMPケースに格納することであった。実はケースの底側だけではなく、ケースの上蓋側にも基板を取り付けているほどに収納場所が無いのである。とうとうケースの側面にDSP基板を2枚設置することにした 
苦Hi。出来上がったところで、実際に動作させてみたが、SSTV送信時やVuP送信時に、実用上は問題ないレベルなのだがハム音が出ている。IC−7400無線機のACC端子からAF信号を入れているが、この入力インピーダンスが10KΩと高いため、ハム等を拾っているのだろうと考え、VuP側のインピーダンスを下げて、耳を澄ましても気が付かないレベルまでにした。受信側はAM放送を聞いてFBな音(?、1300Hz以上はカットしているのでそれなりです)であることを確認した。
 さぁてとぉ、ハムフェアでデモするためには、受信時の音声用にもう1枚DSP基板を作らなければならない。先日製作したプリント基板4枚の内、手元に残っていた最後の1枚のプリント基板に穴開けをした。でも、晩酌(とは言わないかも、
ちょっと呑み過ぎ)した後では、もう半田ゴテを握れない、明日作ろう。
↑ 取り外したLC型VuP基板
2009-07-19
 プリント基板に部品を乗せて半田付けを実施。さすがに3枚目なのでスグに出来上がった。本来は単体での動作確認をする必要があるが、再現性が高い筈と判断し(本当は面倒なので 苦Hi)、無線機のスピーカ出力をDSP基板に入れ、これをSPK−AMPを経由してヘッドホーンで聞いてみた。どうやらAM放送もそれなりにFBに聞こえて来る、うまく動作しているようだ。
 これに気を良くして、昨日DSP−LPFの2回路分(送信用と受信用)をリミタAMPに組み入れたVuP機から、430MHzのFMトランシーバに「画像+音声」を合成した信号を入れ、もう1台のFMトランシーバで受信した信号に3枚目のDSP出力をSPK−AMPを通してヘッドホーンで聞いてみた。結果は
である、SSTV信号のピロピロ音はキレイに除去されてFB(?)な音声が出てきた。でも音声信号によるSSTV信号への影響はツイうっかりして未実施。

2009-07-21
 先日、未実施の音声のSSTV信号への影響を調べるため、XYLのノートPCを持ち出し、MMSSTVの受信用のとして試してみた。XYLのPCはWin−Vistaだったが、MMSSTVは簡単に動いてくれる。肝心の結果であるが、極端な大声を出した時にだけ、僅かに画像に影響が出てノイズを書き込んでしまう。でも普通の音声レベルでは全く影響ない。LCでの緩慢なフィルタ特性では、かなり小さな声で喋らないとNGであったが、DSPの急峻なLPF特性でキレイに高域をカット出来ているようである。どうやら、これでハムフェアでのデモはFBに出来そうである、
ウレシヤ
↑ LC型LPFとDSP型LF
■自己満足ですが...■

 音声信号による画像への影響は極めて少ないです。LC回路によるLPFのVuPでは、大きな声を出した時に画像にシマシマが出てましたが、DSP−LPFではかなりの大きな声でも大丈夫。逆の、画像信号による音声信号への影響も、期待していた以上に静かなものです。残念ながら人間の耳というのは大したモノで、ピッロピロピィー信号はゴク僅かですが確認できてしまう。しかし、実用性には全く問題ないと判断している。
正直、うれしい、ヤッタネェー
 今後は、数人の方にVuPの評価をして頂き、今後のVuPの方向付けをしたいと思います。その際、「発展普及させよう」というコトになりましたら、希望される方に対して、JASTAから基板とdsPICチップを頒布したいと思ってます。なお、この基板はVuPで使用しなくても、SWの切替でAF−DSPの狭帯域CWフィルタやSSBフィルタとして使用出来るようにするツモリです。最近の市販無線機にはIF−DSPによるフィルタが標準で付いている機種が多いが、旧い無線機や自作無線機のレベルUPに使用できるのではと考えてます。

【DSP日記はこれで終了です】

  背中を押して頂たり、長い間お付き合い頂き、ありがとうございました】

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