■   DCモニタ受信機の製作  ■
 今回も"無線ネタ"である。簡単な電子回路ではあるが、少しばかり格闘してしまった。簡単な回路なのにスンナリ行かなかったこのバトル、後から考えるとサモありなんであった。

 結構、リキを入れて製作したGU−74Bを用いたゲタ箱(リニア)の高次IMD値を知りたいと考えている。リニア・アンプの直線性を数値で把握できるからで、リニアを使用する際には直線性の良いトコロで運用したい。ところで所有している中古スペアナでは、分解能の関係でこの測定が微妙である。で、「モニタ受信機+PCによるAF帯のスペクトラム分析ツール」でIMD測定することにした。残念ながらモニタ受信機は普通のトランシーバの受信機能では、周波数幅でNGである。このためダイレクト受信の簡単なモニタ受信機を製作した。

 この受信機の原型はというと、ズイブン昔のCQ誌(2005年2月号)に掲載されたJA1AEA鈴木OMの「HiFi−SSB講座、比較用モニタ受信機」である。ソックリそのまま、という訳ではなく紆余曲折した結果、RF部分はJA1AEA鈴木OMのモノをソックリ真似したようになった。記事によると鈴木OMも、掲載された回路図に行き着くまでに、イロイロ実験/試行錯誤されたようで、その一端が垣間見られたような気がする。

 先ずは回路図を示します。AF部分がCQ誌の2SK30A⇒OP−AMPになっている位で、殆ど同じである。
  使用しているパーツで、鈴木OMとの違いと理由は、
@R&K製のDBM ⇒ TDK製の高レベル用DBMのCB−303M
   ・高レベル対応のDBMの方がIMDに強い
A水晶発振器14.000MHz ⇒ キョウセラ製14.318MHzのEX−03
   ・2分周、4分周出力があるので、14MHzだけでなく、3.5/7MHzもモニタ可能
である。
ケース加工
ユニバーサル基板に組込み
もっともらしい理由ではあるが、本音はジャンク箱の手持ち部品の利活用だから(苦Hi)。 当初は、DBMの入出力インピーダンスの整合性を良くするため、RF入力とLO入力の両方に6dBのATTを入れていた。しかし、鈴木OMと同じく、これを外した方がスッキリしたので、最終的には両方ともATTは入れていない。
 AF部は手持ちが無かった2SK30Aではなく、低ノイズのOP−AMPの方がヨサゲのような気がして(根拠ゼロ 苦Hi)、手持ちOP−AMPとした。
ケースに収納
ツマミを付けて完成
 こういうモノは一度使用してしまった後は、そのママどこかで眠ってしまうモノである。そのためケースに入れようか/裸のままにしようか、夜も寝ずに悩んだ(という程オーバーではない)が、タカチの安価なケースに入れた。悩んだ理由は穴開け加工の面倒臭さである。こんなケースでも不要な飛び込みが減るだろうし、変なトラブルにも巻き込まれないだろう、と普通の判断をした。出来上がったデジ写真を掲載します。
 
 「
で、どうなったのヨォー?」という貴方、その正しく正確なご質問には、「また今度ねぇー」とお答えします。だって肝心のリニアは、HYDより先に田舎にQSYしているのだから。でも、このモニタで愛機IC−7400のIMD特性を測ってみました。この結果は、「ガックリ」な結果なので公開しません <苦Hi>
 (20W程度の出力で電波を出しなさいというレベルであり、この低出力でも
IMD値はゴク平凡な値より低い結果、ガックリ)
                                      2010-11-25 JA2HYD/1
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