■   BIRD43のPEP化 改造  ■
   またまた"無線ネタ"である。最近、続けサマに無線ネタなので『バイクばかりに跨っている訳ではないのネ』って褒められた(?)。う〜ん、「アンタもヒマねぇ〜」と言われているような気もするが 苦Hi  で、今回は泣く子も黙るBIRD43の電力計の改造である。電波検査の時に、検査官が持参するのもコレであるらしい。要するに基準器になるほどのスグレモノである。そうは言っても、コイツの較正をどうしようか、夜も寝ずに悩んではいる。どなたか、較正方法を教えて頂けたら幸いです。
 さぁてとぉ、コイツの改造となると定番が
『PEP化』である。市販されている電力計のアラカタは平均値表示である。コイツもそうである。電波検査やら普通の使用では、平均値表示で全く問題ない。ところが、最近の流行である多周波によるディジタル通信となると話は少し異なってくる。サブ・キャリアを一杯たてて、コイツにQPSK変調を掛けたりして伝送容量を増やしているが、パワーの設定調整を間違えると、確実にオーバー変調となる。例えば、SSBのモードで
a. 一つのサイン波を1V入力し、出力が100Wである状態
b. これ以上、入力を上げると歪が増大する状況
としたら、2波のサイン波を入力し、@歪が増大しない入力レベルは、何Vであるか? また、Aその時の平均値表示の電力計は何Wを示すか? この時、B1波を停止すると電力計は何Wを示すか? という質問にスグに答えられるアナタは、問題ないかもしれないが、
かなりの方が間違える。1アマを持っておられる方でさえ間違えてしまう。まぁ、1アマの試験には出ないから、しょうがないかも。どうしても直感的に考えてしまい、間違えやすいのであろう。この結果は、なかなか符号誤り率の低い伝送が出来なくなってしまう。それだけならマダしも、スプラッタをバンド中に撒き散らしてしまう、という問題が出て来てしまう。
 違う言い方をすると、多周波変調によるディジタル通信をされる方は、尖頭値(PEP)が測られる電力計が必須であるというコトではなかろうか。HYDはSSTV通信が大好きであるが、画像と音声の同時伝送の実験もしている。これは、音声というダイナミックにレベルが変動する信号と、画像信号によりFM変調された信号を合成してSSB変調を掛ける変調である。FMの方はレベル変動しないが、音声の扱いがヤッカイである。どれだけでも歪みを少なくするため、リミッティング・バッファ・アンプ(LBA)を入れるのは当然として、PEP電力計でのモニタも必須であると考えている。
 BIRD43パワー計をPEP化するキットも市販されているが、こちとらぁ無銭家、自作しようというコトになる。Web上にも資料が掲載されている。今回は、カンペキにこのモノマネです。申し訳ありませんが、どなたのページからダウンロードした資料なのか、ズイブン時間が経過してしまい忘れたというか、今となっては分かりません、すいません 
ペコリ。少し回路は変更しております。この回路図は次の通りです。
 この回路のポイントは、単一電源動作のLM358ANと、これによるピーク・ホールドではないでしょうか。なかなかに面白いです。LM358ANは低オフセットのOP−AMPです。コイツはRF−1の改造でも使用していたので、予備がジャンク箱に入っていて、今回も経費はゼロ円でした。なお、OP−AMP回路の出力段に12KΩを入れていますが、コレは北九州のリニア屋さんのページに書かれていた、検出エレメント(スラグ)500Hを1000Hにするという情報により挿入しています。HYDのところでは、誤差は少ないです。『無いよりマシ』と考えたのですが、ミッケモンでした。
簡単に分解できますが、工夫されている 秋月の基板に組み込み
  基板の固定取付けは、各氏のマネをしてゴッツく太いメータ端子にトモ締めしました。切替SWは使い勝手を良くするため、フロントパネルに穴開けしています。各氏が製作された電源は、006Pの9V電源だったり、単三電池3個の4.5Vです。でもHYDの場合、常時使用することが多いだろうという理由で、外部電源としました。電源入力端子は後パネルに穴開けをしてます。使用コンデンサの耐圧の関係で、入力は+8V〜15Vです。
メータ端子に固定 テプラで表示(ちょっと大き過ぎか)
リア側 ゲルマニュームダイオード
 当初、ダイオードは原典通りゲルマニューム・ダイオード1N60を使用した。コイツの入手は難しいのでは、と考えていたが幸いなコトとに使用済みのヤツがジャンク箱に眠っていた。コイツは中国製の1N60で、ヨクヨク見ると構造がよく分かる。まさに教科書通りである。コレは面白いという訳でデジ写真をパチリ。
 ダブル・バランスド・ミキサー(DBM)やダブラーを自作するツモリで、ショットキー・バリア・ダイオード(1SS106)を大量に買い込んでいたので、ゲルマをコイツに変更してみた。立ち上がり電圧の関係で、コイツの方がFBだろうと考えたのだが、結果は変わらず。ただ、タマタマかもしれないがゼロ点調整はショットキーの方がやりやすかった。入手性や
毒入り・農薬まみれの中国製がイヤな方はショットキーの方が良いでしょう。

 ここ一連の無線ネタですが、まだまだ続く予定です。来年(2011年)春からの飛騨へのQSYを見越して、今の内にイロイロ作るツモリなのです。
乞ご期待

                                      2010-12-03 JA2HYD/1
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