■   AFレベルメータの製作 (2種類)  ■
ディジタルAFレベルメータ

 ズイブン昔に●CYTEC社から『QRP RFデジタル・パワ−計』のキットを購入していた。FRMS−2の基板・PICを同社から購入した際に、面白そうなので一緒に買ったモノの筈である。となると丸2年もの長〜い間、ガラクタ箱の中で、いつものようにお宝を眠らせていたことになる。あぁ〜、モッタイナイ・もったいない。FRMS−2は製作後、実際に使用してみて、その有効性や便利さに驚いた。モット
早く製作すべきであったと後悔したものである。コイツも早く、陽の目を当ててやらなければ。
 という訳で、宝の持ち腐れにならないようにパワー計の方も製作に取り掛かった。といっても、FRMSと異なり部品一式が揃ったキットなので、難問はケース加工くらいである。そうそう、同梱されていた回路図と基板のパターンが一致しない部分があり(例えば、OP−AMPのブロックが回路図と基板パターンとで違っていた)、少し悩んだ部分もあった。でも、こんなコトを気にせずドンドン半田付けを進めていけば、短時間で製作できるものと思う。このパワー計にはADM8307というLOGアンプが使用されている。コイツは、DC〜500MHzで動作し、直線性の誤差が1dBというトンでもないチップである。しかも、90dB以上のダイナミックレンジがある。FRMSにも使用されており、シロウトがこれらの測定器をイトも簡単に製作出来るのもコイツのお陰である。さて、どういう場面でこの測定器を使用するかというと、微少レベルのパワー測定に決まっている。しかし、昨年に中古のスペアナを購入したので、RF帯でのコイツの出番は少ないだろう。それに、田舎の無線仲間がコレと同じキットを購入し製作中(?、このページを見てたら早く製作してネ)であるので、イザとなればこれを借りればよい。という訳で、コイツをAF帯のディジタル・レベル・メータに変更してしまった。主な変更点は、

@AF帯での通過ロスを少なくするように、入力部のカップリング・コンデンサ容量を0.01→10μFと大きくした。
ARF帯をバイパスするように、入力部に0.001μFのコンデンサを入れた。
  (入力抵抗1KΩとで、カットオフ周波数が150KHzのLPFとなる)
B入力抵抗を50Ω→600Ωに変更した。
C低周波数での補正のため、ADM8307オフセット用端子に1.0μFを追加した。
D入力の20dBアッテネータのインピーダンスを50Ω→600Ωに変更し、内蔵→外付けとした。 等
 【興味ある方はメールを下さい、変更箇所・方法をご案内します】

これらの変更で測定範囲が、10Hz〜100KHz、+15dBm〜60dBm(約4.5V〜1mVrms)のAFレベルメータに変身である。簡単な実測だが、偏差は0.7dB以内にオサまっておりVY FBである。これもADM8307様のお陰である。製作するのも簡単(本当かヨォ?、実は較正が問題で1時間ほど回り道をしてしまった 苦Hi)なら、使用方法も実に簡単である。600Ωのインピーダンスと入力電力(ADM8307のMax+16dBm)に注意するだけである。ケースは安価なタカチ製のアルミケースに収納した。チープ感が一杯ではあるが、使用に問題はない。FRMSは使用頻度が少ないという理由で、パネル面の表示にはレタリングをしなかった。簡単にテプラで済ませてしまった。まぁ体裁はともかく、中身が勝負ということである。で、コイツもテプラで簡単に済ました。レタリングをしてもサホド手間ひまは掛らないのだが、文字間隔や位置に結構神経を使うからネェ。ついでに大電力のAFパワーを測定する機会はない筈だが、5Wの600Ω・20dBのATTも製作した。
              2010-Jan-23 JA2HYD/1
ケース内部-2
ケース内部-1
イロイロと注意事項をペタペタ 外付けのATT
アナログAFレベルメータ

 10ヶ月ほど前にオーディオ帯域でのレベルメータの測定器を製作済みである。コイツは、+15dBm〜−60dBmの範囲で測定誤差1dB以下(実測で0.7dB以下)のスグレモノである。でも・しかし、いかんせんディジタルっていうのが気になってしょうがない。つぅ〜かぁ、AF帯域ではアナログ表示っうのも捨て難いという思いが強い。
 そんな折、ひょうんなコトからジャンク箱で眠っているVUメータのジャンクを思い出した。別にヒョンなことでもないが、ICOM社のホームペーシのBEACON欄のJE1UCI冨川OMのエレクトロニクス工作室のページ、ココに
VUメータを利活用したAFレベル測定器のコトが掲載されていた。う〜ん、VY面白いアイデアである。これを真似してVUメータを使ったレベルメータを製作するコトにしよう。このVUメータ、数年前のハムフェアで入手していたモノだが、例によってジャンク箱の深くで眠っていた。格好の使用目的が出来た訳である。
 でも、そのまま真似するのは面白くない。イロイロやっている内に次のような回路になった。オリジナルの回路ではHYDには理解できないところがある。それを自分流に変更した。オリジナルにある600Ωの可変ATTは、さすがにジャンク箱にはない。このため、600Ωの2dB、4dB、8dBの3種類のATTをトグルSWで製作した。このATTは抵抗値を選んだので誤差は少ない筈である。それにしても、このVUメータを利用したアイデアは超秀逸である、冨川OMに深く敬意を表します。
ケース内はガラガラ
基板もガラガラ
Uリンクを2個使用
メータ表示板を交換
 冨川OMと同様に、メータ板の表示も変えています。写真用印刷用紙にプリントして、現物合わせして装着しています。

AFレベルの絶対値を測定しなければならない機会はサホド無いとは思うが、電子工作の際、こういう測定器が●
有る/無いとでは大違いである。リタイア予定までアト僅かである。「晴耕雨ハム」の生活(夢)に近づけるよう、今後も測定器・工具などの環境を少しづつ整備していくツモリである。

                              2010-Dec-07 JA2HYD/1
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