後鐙(あぶみ)にヤブカラ棒を装着 
(失敗×2残念
  HYDの愛馬、新型F650GS(Twin)を選んだのは、「軽い+ABS付き」などの理由である。肺活量800cc級では他の馬よりダントツに軽い馬なんだが、それでもセンタースタンドを掛けるのにイツモ苦労している。最近は少し勝手が分かり、左側の後ろの鐙(タンデム・ステップ)を支持する鉄パイプを右手で握り、馬全体を前後に揺さ振りを掛け、この反動を利用ながら体重をセンスタのフックに掛けてムリ・クリに起こしている。それでもなかなか1パツでスンナリとは掛けられない。野駆けの後でヘトヘトになっている時には、何度頑張っても掛けられないコトもあった。ところで、Web上で流通しているセンスタを楽に掛けるコツを集めてみると次のようである。

 
@先ずハンドルを真っ直ぐにする
 Aセンタースタンドを左右ともシッカリ地面に着ける
 B腕を曲げずにバイクを後斜め方向に引き上げるツモリで
 C全体重をセンスタのフックに掛け
 D「エイ、ヤァー」と気合を入れて立てる


B
については、「後斜め方向に」という意見もあれば、「真上方向に」という意見もある。これは鉄馬が後方に動く訳だから、タブン同じようなコトではないだろうか。まぁ、どんだけ知識が頭にあってもショウがない。何回やっても、どうしてもコツが身に付かない。とうとう最近は、「馬の方が悪いのではないか」と思い始めた。特にBで、鉄馬を後斜め方向に引き上げるようにしたいのだが、身体全体に力をいれる体勢にて、右手でシッカリ握る部分が無いのである。鐙支持パイプを握ったのでは、少し低い体勢になって大きな力が出し難いような気がする。ところでセンスタを掛けるために、専用のホールド部分がある鉄馬も市販されている。250Kgなどと馬重のある馬では、標準で付いているケースが多いようだ。F650GS(Twin)は軽いので、「適当にヤリなはれ」というコトなのかしらん。タブンそうなんだろナァ。でも・しかし、「非力+腰痛+コツが呑み込めない」HYDでも、楽にセンスタが掛けられるように何とかしたい。そうコウしている内に、Wunderlich社のカタログを見ていて、Lifting−Handleなるものが発売されているのを知った。う〜ん、悩んでいるのは俺だけではなかったんダァー。安心すると同時に、コイツを買ってやろうという気になった。
↑ 収納時 ↑ 使用時
  調べていくと、この製品はドーケンで販売しているコトが分かった。ドーケンの値段設定は、庶民をバカにしている(正確に言うと、庶民を相手にしない)ことで有名だが、当たりの然でコレとて例外ではない。どうして、こういう値段設定になるのか分からないが、とにかく21,000円である。使用時のみハンドル部を引き出す設計で、この辺りはナカナカに面白いのだが、やはり21,000円ではとても買う気にならない。そう、「庶民には禁止」の価格設定なのダァ。となると、似たモノを探すか、「作っちゃぇー」というコトになる。先ずはアンチョコに代替品を探すコトに。ホームセンターでアレコレ探していると、使えそうなモノが目に入った。それがコレだぁー。
車内で用いる、揺れに対する吊り革 →
  この商品、945円と少々高い(ヲイヲイ、21,000円と比べろヨナァー)のが難点だが、握りやすい「太さ・ウレタン製」の材質で、使えそうである。コレなら最大限の力を加えるコトが出来そう。で、レジに並んで1品お買い上げ。急いで帰館し、クダンの吊り輪を後側の鐙を支持する2本のパイプの内の前輪側に取り付けた。サイド・スタンドを掛けた状態で、少し力を入れてみるがシッカリと力が入り、上々の感じ。うまくコトが運びそう。喜び勇んで今度は本番です。センタースタンドを掛ける儀式の@〜Cを行い、Dを行います。でも、期待に反し結果は × です。何度行っても結果は同じ、というより前より悪い感じ。というのも、握りやすいウレタン材で太さも手頃なんだが、思いっきり力を入れると、紐状なため 「輪ッカ」が細長くなる⇒握り難くなる⇒手に力が入らなくなる、と式が移行してしまうのである。これには気が付かなかった。せっかく方程式を解いたのに、虚数の解になった感じ。

 となると、輪ッカが縮まらないようにすれば問題ないんだろう。そう、握りやすいウレタンにコダワる必要はないのダァ。「握りやすい+変形しない」ようなモノで鉄馬を後斜めに引っ張り上げるようにすればコトは済むだろう。この定理を証明するため、弁証法的帰納展開(意味不明)を試みてみよう。でも、なかなかに良い解決法が浮かんで来なく、その内に忘れてしまっていた。

 ところで電子工作が趣味の一つであるため、HYDの住環境はガラクタやジャンクが辺り一面に散らかっている。それはともかく、パーツ箱に転がってないモノは購入することになる。で、部品の買出しに「秋葉原」へ行くかというと、遠くて電車賃もバカにならなくて、いつも秋葉まで行く訳ではない。横浜には石川町のエジソン・プラザがあるのである。以前は、この一画にはパーツ屋も多かったものだが、現在は3軒と少なくなり寂しい限りである。で、お婆ちゃんがキリモリしているシンコー電気で、ちょっとした買い物をした。帰り際に、店の端っこにあるジャンクなどが無造作に置かれてある一角に目が行った。そこにはケースに取付ける「取っ手」が売ってあった。この取っ手、普通に売られているモノと異なり、@ネジ部分が6mmと極太 A握り部分のクリアランス(高さ)が30mmほどもある B2個組で450円と安い CでもJISネジでISOネジではない であった。HYDは、こういう出物を放っておく訳がない。当たりの然に、レジでお買い上げ。頑丈そうで、かなりの加重にも耐えられそうである。本当は下駄箱(リニアアンプ)の電源部を持ち上げる際の「取っ手」にでも、と考えたのだが、これを鉄馬のセンスタを立てる際の「取っ手」にしようと考え直した。
 ネジ部分が太いので、チョットやソットでは壊れないだろう。またクリアランス部分が大きいので、握り易くて力を入れやすくなる筈。また、取り付け方法を工夫すれば出っ張りも少なくなるカモ。で、細かなコトはウダウダ述べず、製作過程のデジ写真をご覧あれ。タンデム・ステップの2本の支持パイプ(19mmφ)にアルミ板(20mm幅×5mm厚)をU字ボルトで取り付け、このアルミ板にクダンの「取っ手」を取付けた。取っ手の幅が割と長いので、2本の支持パイプの間に装着できず、チョチ不恰好になっているのはご愛嬌。「取っ手」の太さは10mm程だろうか、握るには少し細いかも。
 さぁてとぉ、今度はどうようぉ。実際にセンスタを立ててみる。すると・どうだぁ、簡単一発で立てられるではないか、
ウレピ〜イ
 大ウソ@握り部分が細い A力を入れる向きが後上方というより上方向 なためか、パイプを握って立てるより成功確率が下がってしまった。う〜ん、なんてぇこったぁー、どこかで演繹法にスリ代わったのかぁ(意味不明#2)。ともかく、証明は失敗してしまった、残念・無念。

■結果オーライ?■
 ぢつは、「何回も+イロイロと」試行錯誤している内に、どうやらコツらしきものが身に付いたようで、ほぼ1発でセンスタが掛けられるようになっていた。冒頭の
@〜Dの中でDを省いても、かなり楽勝に出来るようになっていたのだ。ポイントは、やはり@〜Cなのだが、E前後に揺らして反動をうまく利用 Fサンダルなどは避けて分厚い靴底の履物を使用 を付け加えたのである。

●ということは、これまでの努力は無駄ってコトね、がっくり。まぁ、こういうコトって世の中には多いから、...。

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