新F650GS 財布にエコの小箱を移設 
 防水ケース側に穴を4箇所開け、これをタイラップでタンデム・ステップとこれを支持する2本のパイプに締め付けるという、超簡単な(正しい日本語では、「手抜き」という)工作で、鞍脇下にETCボックスを取り付けることが出来た。当初間違えて設置していたETC用のアンテナ部も、マニュアルに書かれている正規の取付方法で再取付+雑音源のオンボードコンピュータ上からスピード・メータ上へ再移設した。これによりETCゲートのトラブルも皆無(と思われる)になって、早朝割引や通勤割引、マイレージポイント等のETCの恩恵をシッカリ享受し続けている。ところで、現在のETC機器を入れているケースの取付方法は簡単な割りに3ヶ月近く経過しているが、特に問題なさそう...。

 実はそうでもなかった。前の馬と比べて、
まだ馴れていない+幾分馬重が重くなった+重心が若干高い(という気がする、特にガソリンを目一杯にするとフラれる)、ためなのか、立ちゴケしそうになったことが、もう3回もある。まだ2ヶ月半という短い期間で7200Kmしか走っていないので、この回数は異常に多い。今のところ実際にコケてはいないのだが、その度にヒヤリというか、心臓バクバクになってしまった。こういう非常時には、スグに足を出(延ば)して倒れないように踏ん張るのだが、真横に足を出しても鉄馬が前へ動いてしまうコトが多く、結果的に足は少し後ろ側に着くことになってしまう。この時に、ETCボックスが右足のフクラハギ辺りに当たってしまう。こうなると倒れないように踏ん張れなくなってしまう。ソレやコレやで、かなりヤバイ状態になっているのではないか、とも思えて来る。たぶんに気のせいで、このETCボックスが悪サをしている訳ではない、とは思うのだが...。まぁ、事実はともかく、リスクを最小限にすべきであろう。

 などと思っていたのだが、ある日グラベルを走った後で、泥ハネが一杯クッ付いた愛馬をキレイ・キレイにしていた。この時、ナニゲにリアタイヤの上(シートの下)の、普段は見えないタイヤ・ハウジング内部を下からノゾいて見た。そこには不思議なコトに、太いボルト(M8)の穴がムキ出しに左右に2個づつ、合計4穴もあった。最初は何のボルト穴なのか分からなかったが、パニア・ケース用の支持ブラケットのためのモノであろうと推測できる。となると、このムキ出しの穴が気になってしょうがない。大きくて不細工(もっと肝心なコトは高価)なサイド・ケースなんて、HYDは装着するつもりはサラサラないのである。当初はメクラ・ボルト(すまんそ、差別用語ネ)でも挿して、塞ごうかとさえ思った。...のだが、逆に、この穴を利用してETCボックスを取り付けられないものか、と考え直した。うまくいけば、先のリスクは回避できる。その上、タンデムステップが復活する訳だから、車検の時にETCボックスをワザワザ外す(乗員数を2人としているため)必要もなくなる。う〜ん、我ながらグッド・アイデアになるかも。

 そうなると、問題はどうやってこの穴を利用してボックスを支持させるか、である。こういう時にはホームセンターである。原付スクーターで出掛け、広い店内をウロウロします。日曜大工コーナーや工具、部材などのコーナーをジックリ見て歩き、イロイロとアイデアを練ります。何とか出来そうになってきたが、新たな問題が浮上してきた。支持金具の強度を上げれば上げるほど、その工作が大変になり、それなりの工作道具も必要になってくる。この強度と工作容易性とのトレードオフをどうしよう、である。そして無い脳ミソをフル回転させた結果が、これダァ ... 
ワン → ツー → スリー
↓ 2mm厚のアルミ板とL字アングル
 へっへっへ、何のことはない。10cm幅のアルミ板を加工して取り付けようというだけ。鉄やアルミのパイプでは強度的にはOKであるが、曲げ等の工作が大変。入手し易い3cm幅位の細長い板やアングルでは、逆に強度が心配。で、幅広いアルミ板で支持するようにした。しかもアマチュア無線・ゲタ箱製作のために結構アルミ板を買い込んでいたが、全くの未使用品(300mm×100mm×2.0mm厚)もある。これを利用しよう。アルミであれば、「切る・削る・開ける・折る」は割と楽である。2mm厚では、ちょっと強度的に心配ではあるが、「工夫」でこれを補うことにした。強度を補うため、鉄馬のシャーシ側と固定する部分は、アルミ合金のL字アングル(3.0mm厚)×約10cm長で固定し、8mmボルトで固定するコトにした。このLアングルとアルミ板とは5mmのビスで5箇所で固定した。アルミ板は現物合わせで、それなりに折り曲げ、鉄馬と当たらないようにした。最後にアルミ板に、1cm幅の小さめのL字アングルを取付け、これに穴を開けて防水ボックスとをタイラップで固定した。2mmのアルミ板のためか、力を入れると横(左右)方向に多少ブレるが、実用上は全然問題ないだろう。
↑ 2mm厚のアルミ板を折り曲げ加工 ↑ 強度をあげるたためバイク側は
3mm厚のアルミ合金L字アングル
↑ BOX固定は1cmのL字アングルで ↑ 黒塗装して完成 (でも失敗)
 実際に取り付けてみると、スキ間も少なくピッタシに収まった。う〜ん、我ながら工作精度・工夫は大したモノである。実際にシートに跨り、右足フクラハギとの干渉の有無もみたが全く問題なし。格好も超ヨサゲ、ヨッシャァー、一丁上がりぃー。...っと思ったのだが、好事魔多し、ピッタリに収まった分、何んとケースの開閉が出来ない。イロイロとアガいたのだがダメなのダァ()。ケースは防水的にもシッカリ対処するため、強く圧迫して閉める構造になっているが、これを解除するロックがクリアランスが無くて、どうしても外れないのである。あと2cm程下側にBOXを取り付ける構造にしておけば、クリアランスも取れて良かったのだが、アトのマツリ。これではETCカードの交換が出来ない。イロイロ対策を考えてみるが、良いアイデアが全く浮かんで来ない、弱った

 うまいアイデアが全然出てこないので、とうとう最初から作り直しするコトに決定。しかし同じモノを作るのでは、イカにもノウがないので、今度は3.0mm厚のアルミ板で作るコトにした。2mmの厚さなのに幅が10cmもあるアルミ板ですら、折り曲げるのが大変であったが、3mmはもっとキツい筈である。でも敢えてコレにチャレンジする愚挙に出た。まぁ、何事も経験ではある。前回と異なるのは厚さだけではない。3mm厚で強度的にも十分になったため、シャーシ側との固定に3mm厚のL字アングルを使わず、アルミ板を直角に曲げてそのまま固定するコトにした。そしてロックを外すクリアランスを取るため、2.5cm程余裕を持たせた。ピッタリしない分、見た目は悪くなるかもしれないが、少しガマンしよう。で、曲げる部分と穴を開ける位置にケガキ線やポンチを入れて、3mm厚アルミ板と格闘し始める。が、ゴングが鳴っても予想以上に曲げるのがキツい。キツいというか、やはり
無謀だったかも。逆に言うと、簡単に曲がるようであれば、強度的に問題なのだが、苦笑。大型の万力も有しているが、大きくて邪魔なので田舎の実家に置いてあるため、小振りの横バイスだけで格闘を続ける。でも腕力だけでは、とても・とても曲がらない。とうとう足の力と自身の体重も総動員して、身体全体の力をアルミ板に注入する。と、ようやく少し曲がってくれた。少しでも曲がり始まればシメタモノで、後は力任せの継続あるのみ。そして最後はゴム・ハンマーの出番。これでそれなりの形状になるように叩く・叩く、そしてまた叩く。どうにかL字型の直角曲げ2箇所と10度位の曲がりの1箇所の作業を終えた。寒い12月の夜だったが、汗ビッショリになったのは言うまでもない。この後、ハンド・ドリルで穴あけを行います。3mmの厚さなんだが、さっきの曲げ作業と比べたら、超楽勝。最後にアルミ板にサンド・ペーパーを当てて表面を凸凹にして塗装の下準備をします。

 半ツヤ黒色のスプレー塗装を行い、乾いたところで鉄馬に装着です。隙間ができた分、ピッタシ感が薄いだろうと思っていたのだが、ケースの取っ手部が隙間を隠してくれて
グゥーな出来バエである。強度的にも2mm厚の時よりズイブン頑丈そう。
↑ 新旧の支持板
折り曲げた直後
↑ バイク側も3mm厚のアルミ板
穴あけ完了後
↑ 支持板をバイクに取付け ↑ 支持板にETC−Boxを取付け
 少し後側に赤いボックスを設置できたため、見た目にも色的にも以前と比べてバランスが取れたような気もする。HYDの美的感覚はアヤシイのが定説なので、ご感想を頂ければありがたい。
  さぁてとぉ、これで右側のボルト穴をうまくフサぐことがことが出来た。となると、今度は左側の穴も埋めたいモノである。同じようなアイデアで何を取り付けようかしらん。重心を下げるためには、予備のガソリン・ボトルとか工具等の重いものを装着できれば良いのだが。でも今度は強度的に問題となるナァ、きっと。まぁ、ジックリと考えてみるコトにしよう。

 
ともかく、これで立ちゴケのリスクが減ればうれしいのだが、....

 ■オイル交換の作業中、エンジンの下にもムキ出しの穴が数多くあることを又しても発見した。この穴はアンダー・ガード用の穴と思われる。う〜ん、こっちの穴も何とかしてフサギたいナァ。自作のアンダーガードでもコサえてみようかしらん、オフロードはメッタに走らない(というか、走りたくない)んだけれど。

 ■それよりもラジエータ・ガードを装着したいナァ。...などと夢想がドコまでも続くHYDでした。

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