遅すぎたプラグ交換 ! 
 愛馬F650CSは、650ccという単気筒にしては大きな排気量の鉄馬である。愛馬の脚力の特徴は3000回転以下では力が無くスカスカなのであるが、3000回転を超えるとモリモリ力が出てきて、「もっと鞭を入れて」とせがんで来る(ウソ、鉄馬にそんなマゾッ気がある筈なし、単なる乗り手の加速・スピード欲求)。ところが最近、3速で3000回転辺りで、強く鞭を入れると、急に「ガクン・ガクン」と瞬間的にエンジンがストールしてしまう。そのままにしておくと、完全にストールしてしまうので、アワててアクセルを戻したり、クラッチを切ったり、忙しい。それより、せっかくオイしい回転域なのに超興醒めだったり、危険が危ないのである。
 この原因をツラツラ考えてみても、機械系に関してはローテクの脳ミソではナカナカ思いもよらない。で、ふと思い出した、スパークプラグを長いこと換えていなかったのだ。計算してみると、前回交換してから既に24,000Kmも走っている。メンテ記録を見ると、前回は18,000Kmで交換している。しかし、交換した際のメモを見ると「プラグの中心電極は損耗している雰囲気はゼロ、楽勝に2万Km超はOK」と書いている。そうすると、プラグではないかもしれないナァ、と考えてしまった。
 
ご託宣が降水確率40%の土曜日、野駆けするにもナニだし、かといって暇だし...、そうだぁ、ダメモトでプラグを新品に換えよう、ということになった。雨が降らないうちに、急いでバイク・パーツ屋に行き、純正NGK製DR8−EBのイリジューム版【IX−24B】プラグを買ってきた(IX−24とIX−24Bの二つがあるが、CSには24Bの方が正しい)。さぁてとぉ、実はここからが大変なのである。前回は新品プラグを購入したまでは良かったのだが、交換しようにも旧いプラグが外せなかったのである。プラグそのものより、高圧を発生する電子回路とプラグとを結合するゴム接合部が、ゴムが切れるほど引張っても外れないのであった。しかたなくバイク屋で交換して貰ったのダァー。F650のメーリング・リストで、この外し方を質問したのだが、少しく要領を得ない。でもダメモト、再チャレンジである。しかし、前回同様にやっぱりゴム部が外れない。スパナを使って、テコの原理でゴム部を上部に上げるのであるが、切れそう。というか、部分的に切れ目が起きてしまったワイ。かなり涙目になったのは言うまでもない。サイドカウルを外して、作業性を良くし、グイグイ引上げても外れない、イヨイヨ涙目に。でも何かの拍子に、何の手応えも無く、スルリと外れた。「? & !」である。ヲイヲイ、どうやって外れたんだヨー、と言っても答えは返らず。まぁ良いかぁ、外れたんだから、と今度は交換作業です。
 で、旧いプラグを取り外し、新品のプラグと見比べて見ると、前回同様に中心電極のニードル部の減耗は見られない。何んてこったぁ、やっぱりイリジウム・プラグは超寿命だった。しょうがない、「24,000Km走行後でも全然減っていないプラグ」というタイトルでホームページにでも載せてみるか。と、ナニゲにデジカメでマクロ写真を撮ろうとしたところ、何か変。ヨクヨク見ると、中心電極部は全く減っていないのだが、外側の幅広な電極部がかなり減っているのである。針のような電極が減るはず、という先入観はモロくも崩れ去ったのである。対向している幅広な電極の方が減っていくとは、誰が想像し得るであろうか。「オイオイ、普通の鉄馬乗りは、そんなぁことはトウの昔から知っているワイ」は無しネ。
新24000Km走行後のプラグ 新品のプラグ (IX-24B)
 デジカメ写真を見ると、新旧のプラグの撮る角度が違うように見えるが、実際はほぼ同じ角度から撮っている。撮る角度が違うように見えるのは、損耗していると判断していただきたい。

 予備として保管していた以前交換したプラグも再度見てみたが、同様に中心電極は減っていないが、外側の電極が減っている。どう考えても20,000Km超での交換はダメで、せいぜい15,000Kmであろう、と判断した次第である。それにしても、BMW社のマニュアルでは、2万Kmでプラグ交換を薦めているが、純正のノーマルの方がモチが良いのだろうネ。

交換後、雨続き+所用で野駆けに出ていなかったので、当然、例の「ガクン・ガクン」が解消したか/否かの結論は、分からなかったのだが、今日久し振りに野駆けに。結果報告:ピンポーンでした、ガクンガクンはきれいに解消。低回転でも、結構トルクフルで、きついカーブが楽しかったりして。
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